2012.2.4その4 宮城県女川町立野球場仮設住宅集会所

「誰もがうらやむ、オシャレ仮設住宅からお送りします・・・」ラジオを通して女川の町に流れたであろうその言葉が、耳から一日中離れませんでした。
2月4日、「よみひと知らず」の活動として私は、鈴江奈々アナ・小熊美香アナ・浜本徳子アナ(ミヤギテレビ)と4人で宮城県女川町を訪れました。女川町は津波で甚大な被害を受けた地区の1つ。いまだ仮設住宅での生活を余儀なくされている多くの町民の皆さんへ、この一年間なかなか無かったという「声を出しながら皆でコミュニケーションをとる機会」を提供できれば、という目的でお邪魔しました。
子どもから年配の方まで大勢集まってくださった女川の皆さん。その温かさに助けられ、発声練習やジェスチャーゲームといった2時間程度のレクリエーションを通じ、少しはその目的を達成できたかと思ってます。
その後、被災者を含む有志による臨時災害放送局「女川さいがいFM」の公開収録にゲスト出演。そのオープニング、自らも被災者である高校生MCの女の子が口にしたのが、冒頭の言葉でした。その一言に会場は微笑みに包まれ、彼女はその後も和やかに、しかし堅実な言葉を紡ぎながら放送を続けていきました。
無論、節度というものはある。しかし、「誠実であること」と「人を和ませること」は、必ずしも背反ではない。彼女がそれを教えてくれたように思います。これまで、震災に関するすべての事柄に対し、気負い「過ぎ」てはいなかったか?
それは、本当の意味で被災者と向き合い、寄り添う姿勢だったと言えるのか?震災から1年、改めて考えさせられた1日でした。

編成局 アナウンス部 桝 太一

参加者
鈴江奈々・桝太一・小熊美香(日本テレビ)
浜本徳子(ミヤギテレビ)
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