2016.10.8/9その15 熊本県益城町 津森仮設団地 集会所 熊本県大津町 岩坂仮設団地 集会所

佐野正法(報道局ニュースセンター)

熊本地震からまもなく半年、「よみひと知らず」は熊本へ――。
2日間にわたり、被害の大きかった益城町と南阿蘇村の人たちが避難する大津町にある仮設団地2カ所を訪れ、日本テレビと熊本県民テレビのアナウンサーによる「日本語ワークショップ」、フィットネスクラブ「ティップネス」のトレーナーによる「健康体操」を行いました。仮設での生活も数ヶ月が経ち、被災者のみなさんに“心と体の健康”を届ける「よみひと知らず」です。

アナウンサー自らが企画・準備した「みんなで発声練習」や「熊本方言クイズ」などなど、集会所に集まってくださった30人あまりのみなさんには、大いに声を出し笑って頂きました。また健康体操では、座ったまま出来、軽いけれども適度に汗をかくような運動にチャレンジして頂きました。

地震から半年も経っての訪問に不安もありましたが、みなさんとても喜んで下さいました。高齢で一人暮らしの方も多く、イベント後には「この日が来るのを楽しみにしていた」「慰問が少なくなっていたところに来てもらって励みになった」「仮設に入りますます体を動かさない上、冬に向かう中、健康体操はとても有意義だった」などのお言葉を頂きました。最後まで手を振って別れを惜しんでくれたみなさまに感謝の思いでいっぱいになり、こうした訪問に「遅すぎる」はないなと強く感じました。

災害がどこで起きてもおかしくない現状の中、今後は、東日本や熊本にこだわらず、各地でこの活動を続けていけたらと思っています。

久野静香(編成局アナウンス部)

初めて「よみひと知らず」の活動に参加させていただきました。
実際に被災地の皆さんに会うまでは、「私たちにできることは何だろう。どうすれば喜んでもらえるのだろう」と、不安でいっぱいでした。しかし、発声練習では、皆さんの想像以上の大きな声に驚かされ、方言クイズや健康体操では、パワー溢れる笑顔に、こちらが逆に元気をいただいてしまいました。「大きな声を出せてすっきりした」「楽しかった」という言葉に、少しでもお力になれたのかなと、ホッとしました。
一方で、これから先どうなるかわからない状況への不安の声も聞こえました。お話をしていて1番心に残ったのは、「たくさん努力してここまでやってきた。またここからどれだけ努力しろというのか…」という、言葉。被災地の皆さんに全てを背負わせてはいけない、と感じました。少しでも力になれるような、笑顔になってもらえるような取り組みを続けていきたいと思っています。

平松修造(編成局アナウンス部)

熊本の方言・名物をたくさん教えてくれた、パワフルなお母さんたち。
復興への思いを伺っていく中で、「妻と子どものために、前を向くしかないんです」と強い気持ちを話してくれた男性。
先行きに不安を感じながらも、懸命に今を生きる多くの方に出会いました。
その中で、今回の活動を通して一瞬でも笑顔になってもらうこと、一つでも多くの話・体験を伺うこと、何より「足を運び続けること」が、アナウンサーとして自分に出来ることなのではないのかと感じました。
アナウンサーとは、何もテレビに出て話すことだけが仕事ではない。
そう痛感したと同時に、アナウンサーという仕事への考え方が変わった二日間でした。
1年半前、日本テレビに入社した際、「君の一言が、もしかしたら誰かを救うことだってあるかもしれない」と先輩アナウンサーから言われたその意味が、少しだけ分かったような気がしました。

参加者
鈴江奈々・久野静香・平松修造・佐藤真知子(日本テレビ)
上野聡行(熊本県民テレビ) ほか
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