2019.3.23その18 愛媛県西予市野村町 野村保育所
佐竹恵理(報道局)
西日本豪雨から約8ヶ月―。
「よみひと知らず」は河川の氾濫で被害を受けた愛媛県西予市野村町へ。
今回は日本テレビと南海放送のアナウンサー、そしてnews every.の中継で何度も愛媛に足を運んでいる“愛媛大好き”渡辺裕太さんも共に仮設の野村保育所を訪ねました。
野村保育所は野村町唯一の保育所で125人の子どもたちが通っています。
しかし豪雨災害の影響で浸水してしまい、今は仮設住宅が並ぶ横に建てられた仮設の保育所で過ごしています。それでも中に入ると保育所そのもの。教室は画用紙などで作られた作品でカラフルに彩られ、子ども達も元気いっぱいに「こんにちはー!」と挨拶してくれて、被災したなんて全く感じさせません。
今回はダンス(愛媛バージョン)から始まり「日本語ワークショップ」と絵本の読み聞かせ。さらには愛媛のひなまつり4月3日にあわせて、渡辺裕太さんと南海放送・松岡アナウンサーが二人羽織でお内裏様の格好をして登場しました。
アナウンサーたちはevery.カラーでもあるピンクの服を身にまとい、春らしい雰囲気でのイベントとなり、子どもたちも終始、口をおーきく開けて、たくさん声を出し、笑顔いっぱい、元気いっぱいでエネルギーが溢れていました。
終了後、園長先生が「思いっきり笑いました。よく乗り越えてきたな、がんばってきたなと思った」とおっしゃっていたのが印象的でした。スタッフとして参加した私も、はしゃいでいる子どもたちや笑顔の先生方をみて、思わずホロッと涙が出そうになり温かい気持ちに包まれました。
野村ダムや解体される旧野村保育所の視察も。浸水想定区域がないという野村町。浸水想定区域の入ったハザードマップはこれから作られるといいます。今年の雨の時期にまた同じ被害がでないよう、行政として対策を打ってほしいですし、私も報道を通じて一人でも多くの人を救えるように伝えたいと改めて思いました。
笹崎里菜(編成局アナウンス部)
今回のよみひと知らずでは、3月末ということでお花見のような、みんなで楽しめる会を開催しました。元気いっぱい声を出してみたり、絵本の読み聞かせをしたり、南海放送の松岡アナと清家アナの催しにたくさん笑ったりと、盛りだくさんでした。またnews every.のリポーターでお馴染みの渡辺裕太さんは子供たちと全力で交流し、終始笑顔の絶えない会となりました。
終わった後に、親御さんから「被災したことを忘れるくらい、楽しませてもらいました」とのお言葉を聞き、野村町に来てよかったなと感じました。
野村町には野村ダムがあり、豪雨によってダムで緊急放流が行われたことで川が氾濫し、大きな被害が出ました。「ダムがあるから、ここは大丈夫」と、周りの住民の方はそう思い、安心していたそうです。実際に予想していなかった豪雨からのダムによる被害。それを救ったのは地元の消防団の方の声かけだったそうです。日頃から交流があり、お互いの信頼感・関係性があったおかげだと。
また被災地には、普段咲いてはいない多くの菜の花が咲いていました。理由は分からないそうですが、どこか虚しさの中に光を当ててくれるような存在に見えました。 私も伝え手として、少しでも光を添えられるよう、復興の輪を広げていきたいです。
- 参加者
- 渡辺裕太(タレント)
- 鈴江奈々・中島芽生・笹崎里菜 (日本テレビ)
- 松岡宏忠・清家夕貴(南海放送) ほか