今回は、ヴァイオリンソロがたっぷり楽しめる2曲をお送りしました。
1775年、モーツァルトが19歳の時ザルツブルクで作曲した、「ヴァイオリン協奏曲第4番」。そして、今年没後100年を迎えた、リムスキー=コルサコフの「交響組曲《シェエラザード》」。どちらも、ヴァイオリンの魅力を存分に味わうことが出来る名曲です。
《モーツァルト作曲 ヴァイオリン協奏曲第4番》
ヴァイオリンソロを演奏したのは、1983年ロシア生まれの美少女ヴァイオリニスト、アリーナ・ポゴストキーナさん(25歳)。
1992年からドイツに移住し、2005年、超難関として知られるシベリウス国際ヴァイオリンコンクールで優勝。
実力、美貌を兼ね備えた、今注目のヴァイオリニストである。
♪アリーナ・ポゴストキーナさんに質問♪
Q モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番の魅力とは?
A 私は、モーツァルトの作品、全てが好きです。それは楽章が、そして全てが、とても“自然”なんです。だから、演奏するのも難しいのですが・・・。子供のような気持ちで演奏することが大切だと思います。私はこの曲を弾く時、美しい湖、山、森などが思い浮かぶんです。モーツァルトの協奏曲には、そんな、大変素晴らしい魅力があると思いますね。
Q プライベートな時間の過ごし方は?
A 音楽以上に愛するものはない、って言ってもいいかしら。ヴァイオリンを弾くことに限らず、聴くことも大好きです。でも音楽にとどまらず、アート全般が好きなので、文芸も、劇場も、オペラも、全部好きです。オペラを見たり聴いたり・・・それらが私のプライベートな生活でもありますね。あとは自然が好きで、その中で静かに過ごすのが大好きです。
“音楽”は私の「仕事」でもあるけれど、「人生」でもあります。“自然”との関わり方を大切にし、どちらも一緒に楽しむ、というのが私の生活ですね。
《リムスキー=コルサコフ作曲 交響組曲〈シェエラザード〉》
今年は、リムスキー=コルサコフ(1844−1908)の没後100年にあたります。オーケストラの扱いに長けていたリムスキー=コルサコフは、有名な物語〈千夜一夜物語〉をもとに、まるで映画を見ているかのように、ドラマチックな音楽に仕立て上げました。第1曲 海とシンドバッドの船 第2曲 カレンダー王子の物語
第3曲 若い王子と王女 第4曲 バグダッドの祭り、海、船は青銅の騎士のある岩で難破、終曲
聴かせると同時に見せる指揮者、
聴衆の目と耳を釘付けにしてしまう小林研一郎。
この曲は、彼の十八番と言っても良いだろう。コバケンのうなり声が聞こえそうなクライマックスへの盛り上がりは、壮大で、そしてドラマチックで、ホール全体が震え上がるような感覚があった。
♪マエストロ・コバケンから一言♪
聴き所というのは、まず、ソリストが絶妙なテクニックを披露するというところでしょうか。それから、それをオーケストラがどのようにサポートしていくか、それからオーケストラだけになったとき、どれだけ炸裂したり、優しかったり、どれだけ溶け入るような音を演奏するか、それが聴き所だと思います。
ソロ・コンサートマスター
デヴィッド・ノーランのソロにも注目だ。