中村紘子
9月の「深夜の音楽会」は、この秋デビュー50周年という記念すべき年を迎えた、ピアニスト中村紘子さんをお迎えしました。
中村紘子さんは、天才少女として注目を集め1959年15歳でデビュー。1965年、ピアニストの登竜門と言われる、ショパンコンクールで日本人初の入賞と最年少賞を受賞しました。以来、日本のピアニストの代名詞とも言われ、今日まで第一線で活躍。また、チャイコフスキーコンクール、ショパンコンクールといった世界最高峰のコンクールで審査員を努めてきました。
今回中村さんが演奏された曲は、日本を代表する作曲家 矢代秋雄の「ピアノ協奏曲」。
1967年に初演された時のピアニストは中村紘子さんでした。
作曲家 矢代秋雄の集大成とも言われるこの曲は、中村さんにとって思い出深い作品です。
1967年に初演された時のピアニストは中村紘子さんでした。
作曲家 矢代秋雄の集大成とも言われるこの曲は、中村さんにとって思い出深い作品です。
矢代秋雄(1929-1976)
日本の音楽史に名を残す作曲家。
1968年「ピアノ協奏曲」で、尾高賞を受賞。
ピアノ協奏曲初演から9年後の1976年、46歳の若さで急逝。
今年は生誕80年にあたる。
※尾高賞・・・N響の前身・日本交響楽団専任指揮者で作曲家でもあった 尾高尚忠氏(1911-1951)の功績をたたえ、すぐれた邦人作曲家による オーケストラ作品を顕彰するために設けられた作曲賞
そして デビュー50周年特別企画として
様々なメディアで活躍中の、脳科学者・茂木健一郎さんをお迎えし、
夢のスペシャル対談が実現しました!
茂木さんは、“クラシック音楽が脳に与える影響”に注目した著書も多く出版されており、
自らコンサートに足を運ぶ、クラシックファンでもあります。
様々なメディアで活躍中の、脳科学者・茂木健一郎さんをお迎えし、
夢のスペシャル対談が実現しました!
茂木さんは、“クラシック音楽が脳に与える影響”に注目した著書も多く出版されており、
自らコンサートに足を運ぶ、クラシックファンでもあります。
2時間にも及んだトークの話題は、多岐に渡りました。
〈ピアニスト50年の軌跡〉 〈音楽の感動〉
〈名ピアニストの条件〉 〈優れた音楽家の人間像〉
〈現代音楽の新しい魅力〉 〈演奏家とハングリー精神〉・・・
と、興味深いものばかり。スペシャリストとして活躍するお2人ならではの貴重な対談となりました。
《中村紘子×茂木健一郎 対談より・・・》
茂木:素晴らしい芸術を生み出す人は、人間的に必ずしも気持ちの良い人とは
限らない。何で芸術ってそうなってるんだと思いますか?
中村:それが悪魔の血の一滴なんでしょうね。私は、ただ単に美しくて官能的な
芸術なんて、あまり興味ないんです。演奏家の場合、修行と献身、そして
そこに、どこかで人の心を狂わせるような悪魔の血が一滴・・・。日常生活では
味わえない、異様なものを音に託されて、我々は心が狂うんだと思います。
この対談の模様は、雑誌「婦人公論」2009年9月7日号(8月22日発売)にも掲載しています。