モーツァルト作曲
交響曲第41番「ジュピター」
2010年4月、読響第9代常任指揮者に就任したシルヴァン・カンブルランさんの指揮による、モーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」。 カンブルランさんは、1948年フランス・アミアン生まれ。2012年にはシュトゥットガルト歌劇場の音楽総監督に就任することが決定しました。 フランス音楽はもちろんのこと、モーツァルトからワーグナー、現代音楽まで幅広いレパートリーを持っていらっしゃいます。
そんなカンブルランさんにお話を伺いました。
<シルヴァン・カンブルラン インタビュー>
「ジュピター」の魅力は?
この作品は、他の作品では見ることのできない特徴があります。それは、ドラマ、ユーモア、優しさ、微笑み、涙などがすべて盛り込まれていることです。モーツァルトの音楽には常にドラマがあります。曲の中で人が悲しみ、喜ぶ姿をイメージできることは素晴らしいと思います。
何かを感じさせる音楽を、モーツァルトはどのように作曲したのでしょうか?彼は人間をこよなく愛していたと思います。彼の音楽で私達は自然と善人になれます。4楽章のメロディーは「つらい事もあるけれど今生きていることが重要なのだ!」と語っているようです。
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
モーツァルト最後の交響曲、第41番「ジュピター」。第39番・第40番とともに“後期三大交響曲”として親しまれているこの作品は、モーツァルトが33歳の時(1788年8月10日)、わずか2週間で書き上げられました。この「ジュピター」という愛称は、モーツァルト自身が付けたものではなく、ドイツ出身の音楽家ザロモンが名付け親だと言われており、 ギリシャ神話の神々の首座に位置するゼウス(ローマ神話では英語で“ジュピター”)の名にふさわしい威容と造形美を兼ね備えた作品として、愛され続けています。
モーツァルト最後の交響曲、第41番「ジュピター」。第39番・第40番とともに“後期三大交響曲”として親しまれているこの作品は、モーツァルトが33歳の時(1788年8月10日)、わずか2週間で書き上げられました。この「ジュピター」という愛称は、モーツァルト自身が付けたものではなく、ドイツ出身の音楽家ザロモンが名付け親だと言われており、 ギリシャ神話の神々の首座に位置するゼウス(ローマ神話では英語で“ジュピター”)の名にふさわしい威容と造形美を兼ね備えた作品として、愛され続けています。
天才トランペッター
ルベン・シメオ登場!
2曲目は、18歳のスペインのトランペット奏者ルベン・シメオさんの演奏で、ハイドン作曲トランペット協奏曲。(指揮 レイフ・セゲルスタム)
読売日響とは今回が初共演になります。 シメオさんは、1992年スペイン・ヴィーゴ生まれ。わずか8歳でヴィーゴ市の国際音楽コンクールで優勝し、トランペットの神様モーリス・アンドレから才能を認められた天才少年です。
音楽からプライベートまでいろいろお話を伺いました。
<ルベン・シメオ インタビュー>
♪トランペットを始めたきっかけは?
6歳でチェロを始め、7歳でトランペットを始めました。
トランペットの先生をしていた父に影響されて、冗談で父のトランペットを吹いていたら、とても向いていると父が判断したので、トランペットを始めるきっかけとなりました。
♪お父様のレッスンは厳しいですか?
私はあまり父の言うことを聞かないのでよく怒られます。父は本当に私をよく指導してくれていると思います。
♪モーリス・アンドレの教えで印象に残っている言葉は?
言葉ではなく、彼が教えてくれる音楽性に本当に感動して学んでいます。幸いなことに、私には彼が教える技術が備わっていました。私は彼にとって唯一の弟子です。彼は経験から学んできたことを私に教えてくれます。私はすばらしい先生だと思っています
♪モーリス・アンドレから教わった音楽性とは?
映画でトランペットの音は戦うシーンによく使われます。強く吹けばいいと思われる楽器ですが、彼はとにかく優しく演奏することが大切だと言っていました。クラシックではバイオリンやオーボエのような、甘い音で吹くようにいつも言われています。
♪トランペットを演奏している若者へアドバイスを…
子供の頃は2時間、今は4時間毎日練習をしています。やはり日々の練習は大切だと思います。そして何年も続けることで、私のように世界中の素晴らしいホールで演奏することができるのかもしれません。
そう語ってくれたシメオさん。
本番では、甘く優しいトランペットの音色で、観客を魅了しました。
アンコールでは、シメオさんが編曲した、リムスキーコルサコフ作曲「熊蜂の飛行」を披露してくださいました。