9月8日(水)深夜2:29〜3:29

指 揮 藤岡 幸夫
語 り 伊倉 一恵
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 古市幸子(日本テレビアナウンサー)

プロコフィエフ作曲:
バレエ音楽「ロメオとジュリエット」から
交響的物語「ピーターと狼」

※2010年5月27日 すみだトリフォニーにて収録


ロシアの作曲家プロコフィエフ
今回のプログラムは、プロコフィエフ特集!
旋律的叙情的な作品を多く残したプロコフィエフの代表作といえる作品を
たっぷりとお届けしました。
セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
ロシアの作曲家。20世紀前半、スターリン体制下の旧・ソビエト連邦で活躍しました。激動の時代にありながら、オペラ・バレエ・交響曲・ピアノ曲などあらゆるジャンルに数多くの傑作を残しています。

バレエ音楽「ロメオとジュリエット」
プロコフィエフの舞台作品の中で、最も完成度の高いものであり、世界的に見ても、
バレエ曲目の中で最も有名な作品のひとつです。

この作品の魅力を指揮者の藤岡幸夫さんにお伺いしました。

<藤岡幸夫さんインタビュー>

表面的な目に見える描写と違うところがすごくいいですよね。心理描写を音にするところがすごく上手い。
この「ロメオとジュリエット」は不協和音のバランスがすごくいい。良い香水というのは実はものすごい臭みが混ざっているのですが、それがとても魅力。この曲はとんでもない不協和音が鳴っていたりするんですが、それがものすごい隠し味になっています。
今回の放送では、バレエ音楽「ロメオとジュリエット」から、
<モンタギュー家とキャピュレット家>、<ティボルトの死>、<ジュリエットの墓の前のロメオ> の3曲をお送りしました。
スタジオジブリと夢のコラボレーション!
交響的物語「ピーターと狼」


次にお送りしたのは、交響的物語「ピーターと狼」。
この作品は、ナレーション付の子供のための音楽作品として書かれ、クラシックの入門コンサートには欠かせない作品となっています。

朗読を担当したのは、数多くのアニメーションやテレビ番組で活躍中の声優、伊倉一恵さん。
読響とはこれが2度目の共演となります。
<伊倉一恵さんインタビュー>

声優冥利に尽きる“語り”だと思うんですよね。
猫はお姉さんに、小鳥は小さい女の子に作って、そういうキャラクター設定が自分の中で出来たので、色々演じられるので、どのキャラクターも愛しいですね。
そして今回はなんと!
スタジオジブリが誇るアニメーター百瀬義行監督が
オリジナルの挿絵を制作してくださいました!


百瀬監督は、宮崎駿監督作品でも特に重要な原画を担当されるなど、ジブリ作品のかなめとも言える存在です。

<百瀬義行監督インタビュー>

あまり擬人化し過たようなものじゃない方が良いじゃないですか。でもあまりリアルに絵を描きすぎないように、若干ファンタジーっぽい気分で・・・
そう意識ながら描いたつもりです。

この「ピーターと狼」は、登場人物にはそれぞれ個々の楽器と、ライトモチーフが与えられています。
小鳥はフルート
アヒルはオーボエ
猫はクラリネット
おじいさんはファゴット
狼はホルン
ピーターは弦楽器
猟師たちの銃声は
ティンパニと大太鼓

藤岡幸夫(指揮者)  Sachio Fujioka(conductor)
慶應義塾大学文学部卒業。英国ノーザン音楽院指揮科卒業。
いままでにBBCフィル副指揮者、マンチェスター室内管の首席指揮者、日本フィル指揮者を務め、現在関西フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者として活躍中。
06年スペイン国立オヴィエド歌劇場にて「ねじの回転」でスペイン・オペラにデビュー、その上演が06年度スペインの新演出オペラのベスト・パフォーマンス・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。09年には同劇場にて「ナクソス島のアリアドネ」で再客演、ふたたび大成功を収め、すぐに14年の「蝶々夫人」の客演が決まった。
渡邉曉雄氏の最後の愛弟子であり、故ショルティのアシスタントを務めていた。
2002年度渡邉曉雄音楽基金音楽賞受賞。
公式ファンサイト:http://www.fujioka-sachio-fan.com/
伊倉一恵(語り) Kazue Ikura
少年の声から、老け役にいたるまでさまざまな役柄を演じ分ける実力派の声優。歌唱力にも定評がありミュージカルに出演、CDリリースなど活躍の場を広げている。
2005年秋からは「一音入魂音楽館」を主宰。ベートーヴェン自身の書簡と3大ピアノ・ソナタ「悲愴」・「月光」・「熱情」をモチーフにした「ベートーヴェン、三つの愛。」(構成=新井鴎子、演出=斎藤正憲)では朗読を務め好評を博した。2008年アレクサンドル・ラザレフ指揮により読売日本交響楽団定期演奏会で「ピーターと狼」を朗読。今回読響とは二度目の共演となる。

【おもな出演作品】
「シティーハンター」「エンジェルハート」槇村香、「三つ目がとおる」写楽保介、「燃えろ!!ロボコン」ロボコン、「ワンピース」戦桃丸、「墓場鬼太郎」ニセ鬼太郎、「魔神英雄伝ワタル」虎王、「サクラ大戦」レニ、「それいけアンパンマン」しらたまさん、「クレヨンしんちゃん」ふかづめ竜子、「大きな赤いクリフォード」クリオ、「ソプラノズ」ジャニス、他多数。
またナレーションでは「伊東家の食卓」「笑ってコラえて!結婚式の旅」「世界が愛した絵本」「料理王」「デジタルテレビライフ」「嗚呼!バラ色の珍生!!」「電波少年」「@サプリッ」「あんたにグラッツェ!」「しらぬは男ばかりなり」他多数。