1月12日(水)深夜2:14〜3:14

指 揮 キンボー・イシイ=エトウ
ピアノ 小林愛実
ピアノ 辻井伸行
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 古市幸子(日本テレビアナウンサー)

ショパン作曲:
ピアノ協奏曲第2番 へ短調 作品21
ノクターン第20番 嬰ハ短調 「レント・コン・グラン・エスプレシオーネ」

※2010年10月28日 昭和女子大学人見記念講堂にて収録

ショパン作曲:
ノクターン第8番 変ニ長調 作品27−2

※2009年12月3日  オーチャードホールにて収録



若きピアニストによるショパン特集

2011年の幕開けにお送りするのは、世界的に活躍する二人のフレッシュアーティストによる
ショパン特集です!


15歳の天才ピアニスト
小林愛実が登場!

現在15歳の小林愛実さんは、2010年にEMI ClassicsからCDデビュー。
2011年4月にはニューヨークのカーネギーホールでリサイタルデビューが
決定しています。

そんな輝かしいキャリアをお持ちの愛実さんにお話を伺いました。

〜古市幸子 × 小林愛実〜

古市:愛実さんは2006年の10歳の時、深夜の音楽会で読響と
   共演されたんですけど、その時のことを覚えていますか?

小林:はい覚えています。まだ小さかったんですけど、緊張したのを
   覚えています。

古市:緊張しましたか?


2006年 読響と初共演(当時10歳)
モーツァルト/ピアノ協奏曲第26番

小林:本番はあまり緊張していなかったんですけど、テレビのこういう
    インタビューとかは緊張したのを覚えています。

古市:今は全然緊張しているように見えないですけど、
    もうずい分慣れましたか?

小林:大人になったから。
古市:大人になりましたよね。前が10歳で今が15歳ですもんね。
    でも愛実さんみたいにピアノが自在に弾けるようになると練習も
    楽しいでしょうね?

小林:練習はそんなに好きじゃないんですよ。コンサートとかで弾くのは
    すごく好きなんですけど、練習となるとちょっと面倒くさくなっちゃう。


古市:愛実さんにもそういうときがあるんですね。本当はピアノの練習を
   しなくちゃいけないんだけど、こっちもやりたいなという、
   惹かれてしまう他の事はありますか?

小林:お腹がすく。普通にしているとそんなにすかないのに、ピアノを弾くと
   普段よりすごくお腹がすく。

古市:それだけやっぱりエネルギーを使っているんですよね。
   大好きな食べ物は何ですか?

小林:お寿司♥

古市:今日で一番嬉しそうな顔をしている感じがしますね!
   もしピアノを弾いていなかったら、愛実さんは将来何をやりたいと思いますか?

小林:美容師とか、メイクさんとか。
古市:おしゃれに興味があるんですね。みんなの前でピアノを弾く時には、いつもよりおめかしをしたりすると思うんですけど、
   どういうところに気を付けていますか?

小林:ドレスは皆が選んでくれます。自分で選ぶと大体却下されるので。
古市:どんな却下のされ方をしたんですか?
小林:「あなたにはまだ大人すぎる」「その色はちょっと…」みたいな。
古市:いつか愛実さんが着たいものを着た時には教えてくださいね。「これか愛実さんが着たかったのは!」
   と思ってドレス姿と一緒に演奏を楽しみたいと思います。


古市:演奏する前や演奏しているときに目を閉じていることがありますが、
   どんなことを考えているのですか?

小林:皆さんが思っている程特に考えていなくて、心を込めて弾くと自然に
   なっちゃいます。

古市:ショパンは愛実さんにとってどんな作曲家ですか?
小林:今私の好きな作曲家の中でも一番好きですし、自分が表現したいことを
   すごくさせてくれるし、弾いていてすごく楽しいですね。


古市:ショパンのピアノ協奏曲は1番と2番がありますがどちらが好きですか?
小林:最近1番を弾いて、1番がかっこいいなと思いましたが、やっぱり2番は
   自分にとって大事な曲の一つです。

古市:2番のどこが特に好きですか?
小林:一番好きなのは、2楽章です。2番の2楽章はショパンも生涯で一番
   愛したって言われているし、本当に素晴らしいなって思います。
   それは後から知ったんですけど。

古市:自分が好きな曲が、その作曲家も一番好きだった曲というのは
   嬉しいですよね。

小林:そうですね。

今回は、愛実さんが大好きというショパンピアノ協奏曲第2番
お送りしました。愛実さんの表情豊かな演奏で会場を魅了し、
アンコールでは、ショパンノクターン第20番を披露してくださいました。

辻井伸行の奏でる美しいノクターン

続いては、辻井伸行さんの演奏で、ショパンノクターン第8番
辻井さんは2009年にアメリカで行われたヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人初の優勝という快挙を成し遂げ、その名が世界に知られることとなりました。



今回お送りしたノクターンは、2009年末に皇太子殿下ご臨席のもと開かれた
演奏会で、観客のアンコールに応え演奏したもの。オーチャードホールの
広い空間に辻井さんの奏でる美しいショパンの調べが響き渡りました。
小林愛実(ピアノ) Aimi Kobayashi(piano)
1995年生まれ。3歳からピアノを始め、7歳でオーケストラとの共演、9歳で国際デビューを果たす。 5歳よりピティナ・ピアノコンペティションに4年連続で全国決勝大会進出、2004年Jr.G級にて出場最年少の小学3年(8歳)で金賞、併せてソナーレ賞、読売新聞社賞を受賞。同年、ショパン国際ピアノコンクールin ASIAアジア大会で第1位金賞。2005年には全日本学生音楽コンクールにて小学4年生で優勝(59年の歴史で最年少)。2009年Asia-Pacific国際ショパンピアノコンクール(韓国)優勝。海外で、これまでにN.Y.カーネギーホールへ3度出演他、パリ、モスクワ、ポーランド、ブラジル、ソウル等でコンサートに出演、V.スピヴァコフ、F.ブリュッヘン等の指揮者と共演。2004年のカーネギーホールでの模様はヨーロッパ全土で放映された。国内では、九響、読売日響、東京フィル等と共演。フランスのLCIテレビのドキュメンタリー、日本テレビ「深夜の音楽会」、テレビ朝日「題名のない音楽会」に出演。2010年2月にEMI ClassicsよりCDデビューを果たし、4月にリサイタル(浜離宮朝日ホール)完売、5月にサントリーホール大ホールで日本人では最年少となるリサイタル開催。10月は兵庫県立芸術文化センター管、読売日響と共演、北九州音楽祭や各地でのリサイタル出演。2011年4月カーネギーホールワイルリサイタルホールで、N.Y.ソロリサイタルデビュー(Japan NYC Festival 音楽監督:小澤征爾)が決定。 山口県宇部市出身。山口県の栄光文化賞を3度受賞。2007年より桐朋学園大学音楽学部付属”子供のための音楽教室”に特別奨学金特待生として在学。2008年より東京倶楽部特別助成金を受ける。8歳より、二宮裕子氏に師事し現在に至る。
辻井伸行(ピアノ) Nobuyuki Tsujii(piano)
2009年6月に米国テキサス州フォートワースで行われた第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで日本人として初の優勝を飾った。国際的に活躍しているピアニストである。1988年東京生まれ。10歳で大阪センチュリー交響楽団と共演してデビュー。2000年にはソロ・リサイタルを東京とニューヨークで行った。2005年10月、ワルシャワで行われた第15回ショパン国際ピアノ・コンクールに最年少で参加し、「批評家賞」を受賞した。07年、エイベックス・クラシックスよりCDデビュー。09年、文化庁長官表彰(国際芸術部門)。10年、第11回ホテルオークラ音楽賞及び第1回岩谷時子賞受賞。上野学園音楽大学演奏家コースに在学中。
キンボー・イシイ=エトウ(指揮者) Kimbo Ishii-Eto(conductor)
幼少期を日本で過ごしヴァイオリンを風岡裕氏に学ぶ。12歳で渡欧しウィーン市立音楽院でワルター・バリリ、その後ジュリアード音楽院でドロシー・ディレイらに学んだ後に指揮に転向。 ニューヨーク州カユーガ室内管弦楽団の音楽監督を7シーズン務めた後、2007年よりアマリロ交響楽団(テキサス州)第16代音楽監督に就任。また2006年より2年間、ベルリン・コーミッシェ・オーパーの首席カペルマイスターとして質の高いパフォーマンスを披露し、その後も客演として度々指揮している。 2009年大阪交響楽団(旧 大阪シンフォニカー交響楽団)首席客演指揮者に就任。2010年12月より、ドイツのマグデブルグ劇場音楽監督に就任。