若きピアニストによるショパン特集
2011年の幕開けにお送りするのは、世界的に活躍する二人のフレッシュアーティストによる
ショパン特集です!
15歳の天才ピアニスト
小林愛実が登場!
現在15歳の小林愛実さんは、2010年にEMI ClassicsからCDデビュー。
2011年4月にはニューヨークのカーネギーホールでリサイタルデビューが
決定しています。
そんな輝かしいキャリアをお持ちの愛実さんにお話を伺いました。
〜古市幸子 × 小林愛実〜
古市:愛実さんは2006年の10歳の時、深夜の音楽会で読響と
共演されたんですけど、その時のことを覚えていますか?
小林:はい覚えています。まだ小さかったんですけど、緊張したのを
覚えています。
古市:緊張しましたか?
2006年 読響と初共演(当時10歳)
モーツァルト/ピアノ協奏曲第26番
小林:本番はあまり緊張していなかったんですけど、テレビのこういう
インタビューとかは緊張したのを覚えています。
古市:今は全然緊張しているように見えないですけど、
もうずい分慣れましたか?
小林:大人になったから。
古市:大人になりましたよね。前が10歳で今が15歳ですもんね。
でも愛実さんみたいにピアノが自在に弾けるようになると練習も
楽しいでしょうね?
小林:練習はそんなに好きじゃないんですよ。コンサートとかで弾くのは
すごく好きなんですけど、練習となるとちょっと面倒くさくなっちゃう。
古市:愛実さんにもそういうときがあるんですね。本当はピアノの練習を
しなくちゃいけないんだけど、こっちもやりたいなという、
惹かれてしまう他の事はありますか?
小林:お腹がすく。普通にしているとそんなにすかないのに、ピアノを弾くと
普段よりすごくお腹がすく。
古市:それだけやっぱりエネルギーを使っているんですよね。
大好きな食べ物は何ですか?
小林:お寿司♥
古市:今日で一番嬉しそうな顔をしている感じがしますね!
もしピアノを弾いていなかったら、愛実さんは将来何をやりたいと思いますか?
小林:美容師とか、メイクさんとか。
古市:おしゃれに興味があるんですね。みんなの前でピアノを弾く時には、いつもよりおめかしをしたりすると思うんですけど、
どういうところに気を付けていますか?
小林:ドレスは皆が選んでくれます。自分で選ぶと大体却下されるので。
古市:どんな却下のされ方をしたんですか?
小林:「あなたにはまだ大人すぎる」「その色はちょっと…」みたいな。
古市:いつか愛実さんが着たいものを着た時には教えてくださいね。「これか愛実さんが着たかったのは!」
と思ってドレス姿と一緒に演奏を楽しみたいと思います。
古市:演奏する前や演奏しているときに目を閉じていることがありますが、
どんなことを考えているのですか?
小林:皆さんが思っている程特に考えていなくて、心を込めて弾くと自然に
なっちゃいます。
古市:ショパンは愛実さんにとってどんな作曲家ですか?
小林:今私の好きな作曲家の中でも一番好きですし、自分が表現したいことを
すごくさせてくれるし、弾いていてすごく楽しいですね。
古市:ショパンのピアノ協奏曲は1番と2番がありますがどちらが好きですか?
小林:最近1番を弾いて、1番がかっこいいなと思いましたが、やっぱり2番は
自分にとって大事な曲の一つです。
古市:2番のどこが特に好きですか?
小林:一番好きなのは、2楽章です。2番の2楽章はショパンも生涯で一番
愛したって言われているし、本当に素晴らしいなって思います。
それは後から知ったんですけど。
古市:自分が好きな曲が、その作曲家も一番好きだった曲というのは
嬉しいですよね。
小林:そうですね。
今回は、愛実さんが大好きというショパンのピアノ協奏曲第2番を
お送りしました。愛実さんの表情豊かな演奏で会場を魅了し、
アンコールでは、ショパンのノクターン第20番を披露してくださいました。
辻井伸行の奏でる美しいノクターン
続いては、辻井伸行さんの演奏で、ショパンのノクターン第8番。
辻井さんは2009年にアメリカで行われたヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人初の優勝という快挙を成し遂げ、その名が世界に知られることとなりました。
今回お送りしたノクターンは、2009年末に皇太子殿下ご臨席のもと開かれた
演奏会で、観客のアンコールに応え演奏したもの。オーチャードホールの
広い空間に辻井さんの奏でる美しいショパンの調べが響き渡りました。