沼尻竜典さんの指揮で、ブラームス生涯最後の交響曲、第4番をお送りしました。
沼尻竜典
ベルリン・ドイツ交響楽団、ロンドン交響楽団など欧米各地の名門オーケストラに客演。びわ湖ホールの芸術監督を務めるなどオペラ指揮者としても活躍中。
ベルリン・ドイツ交響楽団、ロンドン交響楽団など欧米各地の名門オーケストラに客演。びわ湖ホールの芸術監督を務めるなどオペラ指揮者としても活躍中。
ドイツ・ロマン派の作曲家 ブラームス
ハイドン
(1732-1809)
モーツァルト
(1756-1791)
ベートーヴェン
(1770-1827)
ドイツの交響曲の歴史・・・
18世紀のハイドンに始まり、モーツァルトを経て、19世紀初頭、ベートーヴェンの全9曲の交響曲によって集大成される。
18世紀のハイドンに始まり、モーツァルトを経て、19世紀初頭、ベートーヴェンの全9曲の交響曲によって集大成される。
ブラームス
(1833-1897)
19世紀後半のドイツの作曲家には、偉大なベートーヴェンの交響曲に次ぐ作品を求められ、ブラームスも敬愛するベートーヴェンへのコンプレックスから、なかなか交響曲を完成させることが出来なかった。ようやく第1番の交響曲を発表したのが43歳の時。その後、次々と書き上げられたブラームスの全4曲の交響曲は、いずれもドイツの古典的交響曲の歴史の最後を飾る傑作となっている。
交響曲第1番 ハ短調 作品6 1876年完成
交響曲第2番 ニ長調 作品73 1877年作曲
交響曲第3番 ヘ長調 作品90 1883年作曲
交響曲第4番 ホ短調 作品98 1885年作曲
交響曲第1番 ハ短調 作品6 1876年完成
交響曲第2番 ニ長調 作品73 1877年作曲
交響曲第3番 ヘ長調 作品90 1883年作曲
交響曲第4番 ホ短調 作品98 1885年作曲
沼尻竜典 インタビュー
Q.ブラームスの交響曲の特徴は?
第1番はベートーヴェンに対する尊敬です。「ベートーヴェンの第10交響曲」と言われていますが、4楽章に第九の一番有名なメロディと同じようなメロディがあったりします。第2番は、「ブラームスの田園交響曲」と言う人もいますが、踊りの要素が入っていたり、音の置き方が彼らしく、すごく厚みがあるけれどもとても澄んだ音がします。第3番はちょっと暗い感じが漂ってきますが、最後だけ急に長調になります。第4番は古典に返るというか、昔のシンフォニーのスタイルで、旋律がすごく単純に作られていて、素朴です。
指揮者にとって、演奏するのは後ろから順に難しいです。
6度(ドとラの関係)を平行に動かす
↓
音に厚みが出る
↓
音に厚みが出る
2011年11月15日、ニッセイ劇場にて「第17回ニッセイ・バックステージ賞」贈賞式が行われました。 この賞は、舞台芸術を裏から支え、優れた業績をあげていらっしゃる現役のスタッフに贈られます。 今回、受賞者に読響の元ライブラリアン・龍前範子さんが選ばれました。
ライブラリアンのお仕事とは・・・?
その楽団が演奏するすべての楽譜、すなわち指揮者用のスコアからメンバー各人用のパート譜まで、膨大な量の楽譜を整理し、管理する仕事です。龍前さんは1964年から1971年にわたり、読響のライブラリアンを務めました。読響の設立当時は必要な楽譜がなかなか手に入らず、大きなスコアからパート譜を一つ一つ手作業で書き起こすこともありました。コピーやパソコンのない時代、それは大変な労力と専門知識が求められる仕事でした。「この曲には何の楽器が入っている」「この曲には何種類のバージョンがある」など、楽譜の図書館が丸ごと頭に入っていなければ務まりません。
龍前範子さん受賞のことば
「ライブラリアンに対してどこからも目を向けて頂いたことがなかったのですが、今回私がバック・ステージ賞を受賞したことで、ライブラリアンを目指している方の励みになることと思います」
「ライブラリアンに対してどこからも目を向けて頂いたことがなかったのですが、今回私がバック・ステージ賞を受賞したことで、ライブラリアンを目指している方の励みになることと思います」
読響コンサートへの誘い!!
ソロ・チェロ
毛利伯郎
3月12日(月) PM7:00 東京オペラシティコンサートホール
3月13日(火) PM7:00 サントリーホール
≪オール・ベートーヴェン・プログラム≫
ベートーヴェン/序曲<レオノーレ>第3番 作品72b
/交響曲第4番 変ロ長調 作品60
/交響曲第5番 ハ短調 作品68
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
ベートーヴェンばかりを取り上げたプログラムというのはありそうでないですよね。ベートーヴェンの第5番の「運命」というのは際立って名曲なのでとても弾く方も楽しみです。スクロヴァチェフスキさんの素晴らしいところは、バランスのとり方です。とにかくバランスというのは相対的なものですから、その中で絶妙なバランス感覚でやるというのは、他の指揮者には中々真似の出来ない彼独自の素晴らしさだと思います。スクロヴァチェフスキさんがいらっしゃると、いつもへとへとになります。僕たちがヘトヘトになってスクロヴァチェフスキさんが段々元気になっていくんですね。多分エネルギーを吸い取られているんではないかと思っていますし、よくそういうことを団員とよく話します。
コンサートの詳細は読売日響ホームページ http://yomikyo.or.jp/をご覧下さい。