4月17日(水)深夜2:49〜3:49

指 揮 ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 松井咲子(AKB48)
ゲスト 島田玲奈(読響ヴァイオリン奏者)
     寺井 馨(読響ヴァイオリン奏者)

ベートーヴェン作曲:
交響曲第5番 ハ短調 作品67 <運命>

※2012年11月29日 サントリーホール



≪名曲!ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」≫
今回は、ベートーヴェン作曲 交響曲第5番<運命>を、読響名誉指揮者 ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスさんの指揮でお送りしました。

ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス
1933年スペイン生まれ。世界の主要オーケストラのほとんどを指揮し、近年はアメリカのオーケストラを中心にますます名声が高まっている。1974年に読響と初共演。第4代常任指揮者、首席客演指揮者を経て、1991年から名誉指揮者に就任。「楽団史上・最も読響を多く指揮した外国人指揮者」としてファンから親しまれている。

指揮者 ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス インタビュー
Q.ベートーヴェンの<運命>が世界中で愛されている理由
この交響曲は驚くほど完成された作品です。技術的には短調から長調まで、また影の部分から太陽まで含まれているとも言えます。あるいは敗北から勝利にいたるまで、この交響曲全体の構造の中に見ることができます。それが、この交響曲がこれほど人気を博している理由の一つだと思います。加えて最初の出だしのあの4つの音は、天才的としか言いようがありません。説明するまでもなく、ただただ驚くばかりです。一つの作品の中にたくさんの要素を含み、一曲で完成している交響曲なのです。

ゲストに読響実力派若手奏者2名をお迎えし、色々なお話を伺いました。
松井咲子(AKB48)×島田玲奈(ヴァイオリン奏者)×寺井馨(ヴァイオリン奏者)

松井 読響に入団してみて、わかったことや学んだことはありますか?
島田 指揮者が言ったことを楽譜に書いた後、鉛筆を譜面台に置くときに
    「ポンっ」と音がしてはダメ!とか。

松井 それは指揮者の方に言われるんですか?
島田 いえ、席が隣の方とかに教えてもらいました。他には、自分でも
    気付かずに脚で拍をとってしまったりすると、お客さんから
    見えてしまうから「それはやめた方がいいよ」とかですね。

松井 読響と他の楽団で違うところや、トリビア的なものはありますか?
島田 すごくびっくりしたのが、舞台に出て指揮者が来て全員が立つときに、それまで私はずっとお客さんの 方を向いて
    立っていたんですよ。でも読響ではみんな指揮者の方を向いて立つんです。それは指揮者に敬意を表して
    いるんですけれども、慣れるまでずっとお客さんの方を向いてしまっていました。

松井 ベートーヴェンの<運命>ですが、学校の授業でやったり誰しも
    一回は必ず聴いたことがあるくらい有名な曲だと思うのですが、
    どんな気持ちで演奏しますか?

寺井 有名な曲なので、私たちも何回も楽譜を見て何回も弾いているので、
    頭を一回クリアにして、どんな指揮者が来てどんな<運命>なのか
    自分の中に入れられるように、先入観を持たないように一回リセット
    するように心がけています。

島田 出だしの「ジャジャジャジャーン」ってやった後の
    セカンド・ヴァイオリンの入るところをどうやって振るんだろう?と
    毎回思います。

寺井 指揮者によって全然違うのでドキドキしながら待っています。
松井 指揮者によってどんな違いがあるんですか?
寺井 「ジャジャジャジャーン、ジャジャジャジャーン」と伸ばしていて、止めずにいきなり入る指揮者もいるし、一回そこで
    ストップして入る指揮者もいます。

松井 それを瞬時に臨機応変に対応しなければいけないわけですね。


≪きぼうの音楽会 in 名取≫

3月6日に宮城県名取市文化会館で、復興支援特別公演「きぼうの音楽会in名取」が開催されました。
仙台市の南に位置し、太平洋に面した名取市では、2011年3月11日の東日本大震災によって911人の尊い命が奪われ、半壊以上の建物が5000棟を超えるなど、大きな被害を受けました。
この演奏会は「『愛と勇気』のベートーヴェン」をテーマに開かれ、招待された名取市の被災者200名を含む約1200名が来場しました。
仙台市出身のピアニスト小山実稚恵さんが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を演奏。そして7年前まで仙台フィルハーモニー管弦楽団で常任指揮者を務めた梅田俊明さんの指揮で、ベートーヴェンの交響曲第7番を演奏しました。観客の皆さんの大きな拍手で幕を閉じた「きぼうの音楽会」。読響は今後も音楽による復興への取り組みを続けていきます。


読響コンサートへの誘い!!〜 from 鎌田成光(ヴァイオリン)

ヴァイオリン
鎌田成光

5月24日(金) 19:00開演
東京芸術劇場


チャイコフスキー
弦楽セレナーデ Op.48
ストラヴィンスキー
バレエ音楽<春の祭典>


指揮:ユーリ・テミルカーノフ

今回テミルカーノフさんの指揮で演奏させていただくことを本当に楽しみにしておりました。彼の音楽は息が止まることなく長く続いて、途切れることなく流れていく、そういう特徴があります。そして弦楽器が柔らかい音色にどんどん変化していきます。「春の祭典」ですが、何と言っても大編成で見ただけでも圧巻です。すごく荒々しいリズムで変拍子で、どんどん曲が進むんですけど、きっとテミルカーノフさんは気品ある優雅な世界へ導いてくれると思います。

コンサートの詳細は読売日響ホームページ http://yomikyo.or.jp/をご覧下さい。

ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指揮者) Rafael Fruhbeck de Burgos(conductor)
1933年、スペイン・ブルゴス生まれ。ビルバオとマドリードの音楽院を経て、ミュンヘン音楽大学で学んだ。ビルバオ響の首席指揮者を皮切りに、スペイン国立管首席指揮者、ライン・ドイツ・オペラの音楽総監督、モントリオール響の首席指揮者、ワシントン・ナショナル響の首席客演指揮者、ウィーン響の首席指揮者、ベルリン・ドイツ・オペラの音楽総監督、ベルリン放送響の首席指揮者、RAI国立響(イタリア・トリノ)の首席指揮者、ドレスデン・フィルの芸術監督・首席指揮者など、要職を歴任してきた。本年9月からは、デンマーク国立響の首席指揮者を務めている。客演指揮者としては、ベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル、イスラエル・フィルや北米のほぼ全てのメジャー・オーケストラ、ロンドンの5大楽団などといった世界の主要楽団と定期的に共演しているほか、タングルウッド音楽祭にも毎年のように出演している。読響とは1974年に初共演、80年から83年まで第4代常任指揮者としての重責を担った。その後83年から90年まで首席客演指揮者を務め、91年から現在に至るまで、名誉指揮者の地位にある。読響を最も多く指揮している外国人指揮者である。