7月17日(水)深夜2:29〜3:29

指 揮 小林研一郎
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 松井咲子(AKB48)
ゲスト 新井鴎子(構成作家)

スメタナ作曲:
連作交響詩<我が祖国>から
 I.ヴィシェフラド(高い城)
 II.モルダウ
 VI.ブラニーク

※2013年1月21日 サントリーホール



≪炎のコバケン登場!連作交響詩<我が祖国>≫
読響特別客演指揮者・小林研一郎さんの指揮で、スメタナ作曲連作交響詩<我が祖国>をお送りしました。

小林研一郎
“コバケン”の愛称で親しまれている世界的指揮者。
2002年5月「プラハの春音楽祭」オープニングコンサートの指揮者に東洋人として初めて起用された。2011年8月より読響特別客演指揮者を務める。


〜松井咲子(AKB48)×新井鴎子(構成作家)〜
松井 小林さんは指揮者としてどんな方ですか?
新井 とにかく日本を代表する大巨匠で、ハンガリーやチェコでも
    活躍されている世界的な指揮者なのですが、逆に咲子さんは
    小林さんにどのような印象をお持ちですか?

松井 私は小林さんの演奏を聞きにいったことがあって、背中を向けて
    いるのにすごく熱さというか迫力が伝わってきて、息づかいまで
    聞こえてくるくらいすごい方でしたね。

新井 うなり声とかも聞こえてきますよね。コバケンさんはそういうすごく熱いというイメージがあるのですが、コバケンさんの
    魅力は音楽作品や指揮をするということに対してすごく謙虚で真摯な姿勢で望んでいるところだと思います。
    例えば舞台に出て来て指揮台に上がる前にちょっと間を置いて、神聖な祭壇に上がるみたいに
    「今日も良い音楽ができますように」と音楽の神様に祈っているようなポーズをしてから指揮台に上るんです。
    是非ここを次の本番の時に注目していただきたいです。


小林さんは、毎年チェコで開催される「プラハの春音楽祭」オープニングコンサートの指揮者に、東洋人として初めて起用され、スメタナ作曲<我が祖国>をチェコ・フィルと演奏し、絶賛されました。

「プラハの春音楽祭」とは…
1946年から毎年チェコのプラハで開催されている音楽祭。スメタナの命日である5月12日に<我が祖国>の演奏で幕を開け、3週間にわたって行われる。

新井 これはつまりチェコの国民全体から「あなたはチェコ音楽のすばらしい解釈者です」と認められた証なので、
    コバケンさんにとって一番得意な曲と言っても過言ではないです。なおかつコバケンさんと読響の演奏で聞く
    <我が祖国>はひと味もふた味も違うものになります。

松井 チェコですごく評価の高い小林さんが指揮を振られることで、オーケストラ側も何か触発されることもありますか?
新井 チェコの民族的な音楽の要素というのはコバケンさんが一番わかっている強みがあります。それを読響はうまく引き出す
    ことができるので、読響もそれに触発されてコバケンさんが求めているチェコ神髄の音に近づいて行くのだと思います。


小林研一郎 インタビュー
チェコの人々にとって<我が祖国>というのは聖書・バイブルなのです。ですから東洋人がこの<我が祖国>でチェコ・フィルの指揮台に立つということはとても違和感のあるものです。そのために私とチェコ・フィルとで葛藤が起こったこともあります。私が「このようにして」と言っても、オーケストラは「いや、我々の伝統はこうだから、このようにします」と。でも私たち東洋人にとって<我が祖国>というのは“聖書”ではなく“ロマン派の大曲”なのです。ですから「こんな風にする方法もあるのではないか」と、そういうお互いの葛藤をぶつけ合ったこともありました。<我が祖国>という彼らのバイブルから私は様々なものを吸収して、今回読響の皆様と演奏するとき、彼らのそのエキスを読響の皆様と共にまた新しい日本人同士の<我が祖国>をアプローチしています。



≪スタジオジブリ最新作「風立ちぬ」≫
5月、久石譲さんが映画音楽を担当するスタジオジブリ最新作「風立ちぬ」の録音が池袋・東京芸術劇場にて行われました。監督の宮崎駿さん立ち会いのもと、作曲家・久石譲さんの指揮で録音が進められました。
この録音が読響ソロ・コンサートマスターとして最後の演奏となったデヴィッド・ノーランさんは、ジブリ作品の大ファンということもあり、演奏にも熱がこもります。たくさんの思いが込められた読響の演奏が鳴り響く「風立ちぬ」は、7月20日全国ロードショーです。 なお、この録音を収めたオリジナルサウンドトラックCDは徳間ジャパンコミュニケーションズより発売中。
「風立ちぬ」公式ホームページ:http://kazetachinu.jp/


読響コンサートへの誘い!!〜 from 長岡晶子(ヴィオラ)

ヴィオラ
長岡晶子

9月3日(火)19:00開演
サントリーホール


ブリテン/「ラクリメ」〜管弦楽とヴィオラのための
ブリテン/シンフォニア・ダ・レクイエム
ウストヴォーリスカヤ/コンポジション第2番「怒りの日」
ストラヴィンスキー/詩篇交響曲


指揮:シルヴァン・カンブルラン
ヴィオラ:鈴木康浩(読響ソロ・ヴィオラ奏者)
合唱:新国立劇場合唱団

ソロ・ヴィオラの鈴木さんは、テクニックはもちろんのこと人柄も素晴らしくて、その人柄がにじみ出るような演奏をお楽しみください。いつも頑張っているヴィオラを聴いていただき、見ていただくと楽しいと思います。

コンサートの詳細は読売日響ホームページ http://yomikyo.or.jp/をご覧下さい。

小林研一郎(指揮者) Ken-ichiro Kobayashi(conductor)
“コバケン”の愛称で親しまれている世界的指揮者。2011年8月より、読響の特別客演指揮者を務めている。
東京芸術大学作曲科および指揮科を卒業。作曲を石桁眞礼生、指揮を渡邉暁雄、山田一雄の各氏に師事。1974年、第1回ブダペスト国際指揮者コンクール第1位、特別賞を受賞。世界中の数多くの音楽祭出演のほか、ハンガリー国立響の音楽総監督をはじめ、チェコ・フィル常任客演指揮者、日本フィル音楽監督など国内外の数々のオーケストラのポジションを歴任。ハンガリー政府よりリスト記念勲章、ハンガリー文化勲章、民間人最高位の“星付中十字勲章”を授与された。10年には、ハンガリー文化大使に就任。11年、文化庁長官表彰受賞。
現在、ハンガリー国立フィル、日本フィルおよび名古屋フィルの桂冠指揮者、九州響の首席客演指揮者、東京芸術大学、東京音楽大学およびリスト音楽院(ハンガリー)名誉教授。昨年7月からは、東京文化会館の音楽監督も務めている。02年5月の「プラハの春音楽祭」オープニングコンサートの指揮者に、東洋人として初めて起用され、大統領臨席のもとスメタナ作曲<我が祖国>をチェコ・フィルと演奏し、スメタナホール満場の聴衆からの長いスタンディング・オベーションを受けた。国内外のオーケストラへの客演も数多く、現在最も活躍し注目されている指揮者である。