今回は、読響首席客演指揮者・下野竜也さんの指揮で、
ドヴォルザークの大作「レクイエム」を抜粋でお送りしました
下野竜也
2006年11月から2013年3月までの6年間、読響の初代正指揮者を務める。現在は読響首席客演指揮者。
正指揮者時代には読響とともにドヴォルザークの交響曲を全曲演奏した。
2006年11月から2013年3月までの6年間、読響の初代正指揮者を務める。現在は読響首席客演指揮者。
正指揮者時代には読響とともにドヴォルザークの交響曲を全曲演奏した。
〜下野竜也(読響首席客演指揮者)×松井咲子(AKB48)〜
松井 下野さんが読響と共演されるのが1年ぶりということですが、久しぶりに読響と共演してみていかがでしたか?下野 1年ぶりに帰ってくるということで、実はちょっと緊張していました。けれども、田舎の実家に帰ったような感覚でしたね。自分も自然体でしたし、オーケストラの方々も「おかえり!」みたいな感じで出迎えてくださったので、とても楽しくできました。
松井 久しぶりの読響との共演でこの曲を選んだのは何か理由があったのでしょうか?
下野 2006年から正指揮者を務めていた自分の任期のうちに、「ドヴォルザークの交響曲を全部やろう」という目標を自分の中で立て、そしてそれを達成することができました。それにより、ドヴォルザークは自分と読響の中で特別な作曲家となりました。正指揮者を卒業して、再び読響と演奏する演奏会が決まり何をやろうか考えているとき、「ドヴォルザークの大作を総決算という意味合いも込めて演奏したい」と読響に相談をしました。この演奏会の日は3月12日、震災が起きてから4年目がスタートするという日でした。ですから、改めて亡くなられた方々への追悼の気持ちと、いつか私たちにも起こりうることだということを想う日になればいいなと「レクイエム」を選びました。
松井 私も映像で見させていただいたのですが、私の中で響くものがあり、とても感動した90分間でした。国立音楽大学合唱団の印象はいかがでしたか?
下野 とても素晴らしかったです。若い世代の方々が本当に気持ちを一つにして演奏してくださったことに感動しましたし、感謝の言葉を述べたいと思っています。
松井 合唱団に強く求めていたことなどはありましたか?
下野 この曲は歌詞がラテン語ですので、本当に「憐れみたまえ」と思いながら歌うのか、そうではないのかで、全然声が違ってくると思うんですよ。母国語でない言葉で歌うということで、「ラテン語のテキストの意味を自分の言葉として出そう」ということを伝えました。
松井 今回の演奏会でコンサートマスターを務めた長原幸太さんが10月から正式に読響のコンサートマスターに就任することが決まりましたが、長原さんの魅力はどういうところでしょうか?
下野 僕は彼が大好きですね。彼は、ほとんど楽譜を見ていないんですよ。覚えているんです。楽譜を見ないでずっとオーケストラの方を見て弾いています。指揮者が何をやりたいのか先読みして、それを素早くオーケストラに伝えることができる人ですね。彼はコンサートマスターをやるために生まれてきたんじゃないかと思いますね。さらに彼の好きなところは、良い意味でやんちゃなんですね。いつも楽しんでいるし、オーケストラに火をつけるのが上手なんですよ。彼から学ぶこともこれからたくさんあると思います。一緒にいい音楽を作って読響ファンの方々や日本の音楽界を盛り上げてくれることを期待しています。
長原幸太
1981年、広島県呉市生まれ。東京芸術大学附属音楽高等学校を卒業後、同大学に進学しジュリアード音楽院に留学。12歳で東京交響楽団と共演したのを皮切りに、日本各地の主要オーケストラ、小澤征爾、岩城宏之、秋山和慶、ゲルハルト・ボッセ等の名指揮者と共演。2014年10月、読売日本交響楽団のコンサートマスターに就任することが決定した。
1981年、広島県呉市生まれ。東京芸術大学附属音楽高等学校を卒業後、同大学に進学しジュリアード音楽院に留学。12歳で東京交響楽団と共演したのを皮切りに、日本各地の主要オーケストラ、小澤征爾、岩城宏之、秋山和慶、ゲルハルト・ボッセ等の名指揮者と共演。2014年10月、読売日本交響楽団のコンサートマスターに就任することが決定した。
今回はドヴォルザーク「レクイエム」から抜粋で、
Ⅰ. 永遠の安息を
キリエ
Ⅲ. 怒りの日
Ⅳ. 喇叭が吹き鳴らす、耳慣れない響きを
Ⅷ. 涙の日
Ⅻ. ピエ・イェズ
ⅩⅢ.アニュス・デイ
をお送りしました。
なお、番組HPでは今回放送した「ドヴォルザーク/レクイエム」を全曲ノーカットで無料動画配信しています。
詳しくはこちら