日時
2016年5月12日(木)午前2:29~3:29(水曜深夜)
BS日テレでは2016年5月21日(土)朝7:00~8:00に放送
出演
指揮 オスモ・ヴァンスカ、下野竜也
ピアノ 辻井伸行
管弦楽 読売日本交響楽団
司会 松井咲子
曲目
♪J.S.バッハ作曲
平均律クラヴィア曲集 第1巻 第24番から 前奏曲 ロ短調
※2016年4月19日サントリーホール
♪シベリウス作曲
交響曲第1番 ホ短調 作品39
※2015年11月27日サントリーホール
♪ベート―ヴェン作曲
ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13 「悲愴」から第2楽章
※2016年2月5日東京芸術劇場
読響と3年ぶりの共演!マエストロ オスモ・ヴァンスカ登場!!
マエストロ オスモ・ヴァンスカが約3年ぶりに読響と共演!
今回はシベリウス作曲、交響曲第1番をお送りいたしました。
オスモ・ヴァンスカ
1953年フィンランド生まれ。シベリウスの演奏・解釈で高い評価を得ており、全交響曲・管弦楽曲の録音を行うほどである。読響には2002年に初登場し、今回は3年ぶりの登場となる。
シベリウス作曲
交響曲第1番 ホ短調 作品39
1898年春から1899年初頭にかけて作曲された交響曲。中間に緩徐楽章とスケルツォ、両端に急速な楽章を配置した伝統的な構成になっている。
オスモ・ヴァンスカ特別インタビュー!!
世界中で愛され続けるシベリウスの魅力について、「シベリウスのスペシャリスト」であるヴァンスカさんにお話を伺いました。
シベリウスは常に自分の音楽の言語を持っていた作曲家だと思います。彼の音楽は完全に独自の世界で他を真似るということは全くありません。彼は伝統的な要素と現代的な要素をとてもうまく織り交ぜて作曲しています。そして聴衆や演奏者の感情に結びつく作品を常に生み出していると思います。さらに思考と感情、歴史、そして未来…これらをうまく取り合わせていると感じます。彼の作品の中には常に「涙」や「悲しみ」の要素が入っていて、たとえ壮大なハーモニーで「喜びの音楽」だとしてもどこかしら「涙」が感じられます。だから私はフィンランド人の喜びの中にある「涙」を感じて演奏して欲しいと奏者に伝えています。
4月19日。この日の演奏会で読売日本交響楽団は熊本地震で被災された方々へ哀悼の意を込めてJ.S.バッハ作曲(L.ストコフスキー編曲)の「平均律クラヴィア曲集 第1巻 第24番から 前奏曲 ロ短調」を演奏。演奏会終了後には会場ロビーにて下野竜也さんと読響メンバーが被災した方々への救援金募金の呼びかけを行いました。被災された皆様にお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
次回の読響シンフォニックライブにはピアニストの辻井伸行さんが登場!番組MC松井咲子さんとのスペシャル対談も実現!!今回は一足先にアンコールで演奏されたベートーヴェン作曲、ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13 「悲愴」をお送りいたしました。次回の放送もお楽しみに!!
演奏者の略歴
オスモ・ヴァンスカ(指揮)
Osmo Vanska (conductor)
1953年フィンランド生まれ。ヘルシンキ・フィルのクラリネット奏者としてキャリアをスタートさせた後、シベリウス・アカデミーで指揮をヨルマ・パヌラに師事した。1982年にフランスのブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、一躍注目される存在となった。
1988年に母国ラハティ響の首席指揮者に就任し、鮮烈な音楽作りで話題を呼んだ。特にシベリウスの演奏・解釈では高い評価を得て、全交響曲・管弦楽曲の録音を行うなど、ラハティ響とは20年間にわたって良好な関係を築き、現在は桂冠指揮者。1993年~2002年にアイスランド響の首席指揮者(現首席客演指揮者)を歴任した後、2003年からはアメリカ・ミソネタ管の音楽監督を務めており、ベート―ヴェンの交響曲全曲録音などで世界的な名声を確立した。またベルリン・フィル、ロンドン響、ロンドン・フィル、ベルリン・ドイツ響、オランダ放送フィル、フィンランド放送響など欧米の主要オーケストラを指揮し、近年はシカゴ響、サンフランシスコ響、クリーヴランド管にも客演している。
読響には2002年に初登場して以来、たびたび客演している。北欧音楽を中心にレパートリーを広げ、ファンも多い。今回は3年ぶりの登場。シベリウスの交響曲第1、6、7番は初披露となる。
下野竜也(指揮)
Tatsuya Shimono (conductor)
1969年鹿児島県生まれ。鹿児島大学教育学部音楽科、桐朋学園大学音楽学部附属指揮教室、イタリア・シエナのキジアーナ音楽院で学んだ後、大阪フィルの指揮研究員となり朝比奈隆氏ら巨匠たちの薫陶を受けた。文化庁派遣芸術家在外研修員としてウィーン国立演劇音楽大学に留学中、2000年の東京国際音楽コンクールと01年のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝を飾った。
国内の主要オーケストラはもとより、チェコ・フィル、シュトゥットガルト放送響、ローマ・サンタチェチーリア管などと共演し国際的に活躍するほか、上野学園大学教授として後進の指導に当たっている。また、出光音楽賞、渡邉暁雄音楽基金音楽賞、新日鉄音楽賞・フレッシュア-ティスト賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、芸術選奨文部科学大臣賞、東燃ゼネラル音楽賞洋楽部門奨励賞など受賞も数多い。14年9月には読響とカレル・フサの〈この地球を神と崇める〉を日本初演し、読響をミュージックペンクラブ音楽賞に導いた。
辻井伸行(ピアノ)
Nobuyuki Tsujii (Piano)
世界のひのき舞台で活躍する日本を代表する若手のピアニスト。
2009年にアメリカのヴァン・クライバーン国際コンクールでハオチェン・チャン(中国)と共に1位の栄冠に輝いた。日本人としては初の快挙で、その時のベート―ヴェンのピアノ・ソナタ第29番〈ハンマークラヴィーア〉の鮮烈な演奏は、今も語り草となっている。若きベート―ヴェンの力作であるピアノ協奏曲第1番でもはつらつとした音楽を聴かせてくれるだろう。
1988年東京生まれ。98年にプロ・オーケストラと初めて共演し、2000年に初のソロ・リサイタルを開いた。05年のショパン国際ピアノ・コンクールでポーランド批評家賞を受賞。アシュケナージ指揮フィルハーモニア管やゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管などとたびたび共演し、アメリカのカーネギーホールなど世界の一流ホールでリサイタルを開いている。
日本でも読響をはじめとする多くのオーケストラとの共演やリサイタルを重ねている。15年はヴァシリー・ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルおよびゲルギエフ指揮ミュンヘン・フィルと国内ツアーを行い、好評を博した。録音もエイベックスから多数出ており、近年では《ショパン:ピアノ・ソナタ第2番、第3番》《ラ・カンパネラ~ヴィルトゥオーゾ・リスト!》などがある。