日時
2017年7月27日(木)午前2:29~3:29(水曜深夜)
BS日テレでは2017年8月5日(土)朝7:00~8:00に放送
出演
指揮 シルヴァン・カンブルラン
ユディット イリス・フェルミリオン(メゾ・ソプラノ)
青ひげ公 バリント・ザボ(バス)
管弦楽 読売日本交響楽団
司会 松井咲子
曲目
♪バルトーク作曲
歌劇「青ひげ公の城」 作品11(演奏会形式) から
※2017年4月15日東京芸術劇場にて収録
今回は20世紀の傑作オペラ
バルトーク作曲 歌劇「青ひげ公の城」をお送りしました。
バルトーク作曲 歌劇「青ひげ公の城」 作品11
バルトークは20世紀を代表するハンガリーの作曲家。
1911年に作曲された歌劇「青ひげ公の城」は
彼が残した唯一のオペラ作品である。
作曲家バルトークはハンガリー民俗音楽研究家としても知られ
歌劇「青ひげ公の城」にもその音楽を取り入れた。
歌劇「青ひげ公の城」の物語
オペラの題材はヨーロッパに古くから伝わる“青ひげ伝説”。
物語は、青ひげ公に嫁いだ娘・ユディットが、
城へやってくる所から始まる。
ユディットは城の中に固く閉ざされた<7つの扉>が
あることを知り、青ひげ公に扉を開けるよう懇願する。
青ひげ公は、その願いを頑なに断るのだが・・・
青ひげ公は扉の向こうに何を隠しているのか?
閉ざされた7つの扉を巡り、青ひげ公とユディット・2人の心情がハンガリー語で歌われるオペラ作品である。
青ひげ公の城にある7つの扉とは?
<第1の扉>拷問部屋 <第2の扉>武器庫 <第3の扉>宝物庫
<第4の扉>秘密の花園 <第5の扉>広大な領地 <第6の扉>涙の湖
<第7の扉>青ひげ公の先妻たち
指揮者 シルヴァン・カンブルラン スペシャルインタビュー
シルヴァン・カンブルラン(読響常任指揮者)
近現代のオペラ作品に積極的に取り組みヨーロッパで高く評価されているマエストロ。
歌劇「青ひげ公の城」の物語が展開する鍵となる<7つの扉>をどのように読み解いているのか伺いました。
青ひげ公の城には閉ざされた7つの扉があります。
扉は青ひげ公の秘密を隠しているのです。
ユディットは7つの扉をすべて開けてほしいと懇願します。
城は青ひげ公の魂を象徴しています。
ユディットは青ひげ公の魂をすべて知りたがります。
誰でも隠しておきたい秘密を持っています。
男と女はお互いのすべてを知る必要はありません。
すべてを知った時に愛は終わります。
穏やかな関係を築くためには秘密を受け入れなくてはなりません。
そうでなければ永遠のラブ・ストーリーは手に入らないのです。
演奏者の略歴
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シルヴァン・カンブルラン(指揮)
Sylvain Cambreling (conductor) -
1948年フランス・アミアン生まれ。これまでにブリュッセルのベルギー王立モネ歌劇場の音楽監督、フランクフルト歌劇場の音楽総監督、バーデンバーデン&フライブルクSWR(南西ドイツ放送)響の首席客演指揮者を歴任し、現在はシュトゥットガルト歌劇場の音楽総監督とクラングフォーラム・ウィーンの首席客演指揮者を兼任する。また、巨匠セルジュ・チェリビダッケの後任として、ドイツ・マインツのヨハネス・グーテンベルク大学で指揮科の招聘教授も務める。
客演指揮者としてはウィーン・フィル、ベルリン・フィルを始めとする欧米の一流楽団と共演しており、オペラ指揮者としてもザルツブルク音楽祭、メトロポリタン・オペラ、パリ・オペラ座などに数多く出演している。
録音にも積極的で、読響とは「幻想交響曲ほか」「ペトルーシュカほか」「第九」「春の祭典/中国の不思議な役人」「スコットランドほか」をリリースしている。
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イリス・フェルミリオン(ユディット)
Iris Vermillion (Judith) - ドイツ・ビーレフェルト生まれ。デトモルト音楽大学でフルートを学んだ後、ハンブルク音楽演劇大学で声楽に転向、メゾ・ソプラノとしてキャリアをスタートさせた。1988年からベルリン・ドイツ・オペラなどで経験を積み、アーノンクール指揮による〈フィガロの結婚〉ケルビーノ役と〈コジ・ファン・トゥッテ〉ドラベッラ役で国際的に注目された。これまでにアバド、バレンボイム、シャイー、ヤーコプス、シノーポリ、ショルティといった世界的指揮者と共演し、ザルツブルク音楽祭をはじめ、欧州の主要な音楽祭、劇場に出演している。
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バリント・ザボ(青ひげ公)
Bálint Szabó (Bluebeard) - ハンガリーのトランシルヴァニア生まれ。ルーマニア・クルジュ=ナポカのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーを卒業後、ニューヨークとイスラエル・テルアビブで声楽を修めた。1996年からブカレストのルーマニア国立歌劇場の専属歌手を務めるかたわら、ハンブルク国立歌劇場とフランクフルト歌劇場でも活躍。これまでにミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座、バイエルン国立歌劇場などに招かれている。バルトーク〈青ひげ公の城〉は得意な演目の一つで、ロイヤル・コンセルトヘボウ管やハンガリー国立歌劇場などで絶賛を博している。