日時
2019年10月17日(木)2:29~3:29(水曜深夜)予定
BS日テレ 10月26日(土)朝7:00~8:00予定
10月放送プログラム
ファリャ作曲 バレエ音楽〈恋は魔術師〉
ヒナステラ作曲 バレエ音楽〈エスタンシア〉組曲 作品8a
(2019年6月26日 東京芸術劇場にて収録)
【10月の演奏・聴き所】
音楽プロデューサー 新井鴎子の演奏レビュー
新井鴎子プロフィール
読響シンフォニックライブの構成を担当
クラシック音楽のコンサート・テレビ・ラジオ番組の構成を多数手掛け、長年にわたりその楽しみや魅力を親しみやすく伝えてきた。
音楽祭のディレクターやオペラ・ミュージカルの脚本、執筆活動など〈クラシック音楽〉の分野で幅広く活躍している。
現在、東京藝術大学特任教授。
【ファリャ作曲 バレエ音楽〈恋は魔術師〉】
17歳で渡米しアメリカで音楽のキャリアを積む原田慶太楼さんにぴったりの選曲です。
読響から精彩に富む音色を引き出し、キレのいいリズムで曲の魅力をアピールしてくれました。
「恋は魔術師」のヒロイン役の独唱をつとめたメゾ・ソプラノの杉山さんは、妖艶な女、ふてぶてしい女、可憐な女までを見事に演じ分け、物語のシーンが目の前に浮かび上がってくるようでした。
【ヒナステラ作曲 バレエ音楽〈エスタンシア〉組曲 8a】
オーケストラではあまり演奏されない珍しい曲ですが、吹奏楽ファンには人気のレパートリー。ストラヴィンスキーの「春の祭典」を思わせるような原始的な力強さ、鮮烈なメロディと色彩的なハーモニー等によって20世紀のラテンアメリカ音楽を代表する名曲です。ともすれば管打楽器ばかりが目立ってしまう曲ですが、読響の弦楽器の豊かな音量にしっかり支えられて、なんともゴージャスなサウンドが作られていました。
演奏者の略歴
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原田慶太楼(指揮)
Keitaro Harada -
原田慶太楼は、2020年シーズンから、アメリカジョージア州サヴァンナ・フィルハーモニックの音楽&芸術監督に就任予定。2019年シーズンは、同オーケストラの次期監督としてオープニング・コンサートとクロージング・コンサートに出演する。 シンシナティ交響楽団およびシンシナティ・ポップス・オーケストラとは、この7月にアシスタント・コンダクターとして最後の共演を行った。アシスタントを務めたこの4年間で飛躍的な成長を遂げた。
2010年タングルウッド音楽祭で小澤征爾フェロー賞 、13年ブルーノ・ワルター指揮者プレビュー賞、14・15・16年米国ショルティ財団キャリア支援賞を連続受賞。
1985年東京生まれ。17歳で単身渡米。インターラーケン芸術高校音楽科において、フレデリック・フェネルに師事。指揮法をロシアのサンクトペテルブルクで学び、06年21歳のときにモスクワ交響楽団を指揮してデビュー。11年ノースカロライナ・オペラにおいてオペラ・デビュー。14年には日本デビューを飾った。16年7月と18年7月にはパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)オープニングコンサートに出演。17年11月には、ブルガリア国立歌劇場において新演出『カルメン』を指揮、4公演完売となり大成功を収めた。翌年10月には同歌劇場と日本ツアーを実施、各地で高評価を得た。
これまでにロバート・スパノ、マイケル・ティルソン・トーマス、オリバー・ナッセン、ヘルベルト・プロムシュテット、ステファン・アズベリーなどに師事。現在、アメリカと日本を中心に、オーケストラ、オペラ、バレエ公演等で活躍中。
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杉山由紀(メゾ・ソプラノ)
Yuki Sugiyama - 武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所第56期マスタークラス修了時に最優秀賞、並びに川崎静子賞、所長賞受賞。第9回藤沢オペラコンクール奨励賞、第25回友愛ドイツ歌曲コンクール第3位及び日本歌曲賞、第29回ソレイユ音楽コンクール第3位入賞。2015年『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼルでオペラデビュー。同年鈴木秀美指揮二期会ニューウェーブ・オペラ『ジューリオ・チェーザレ』でタイトルロールを演じ、16年にはシモーネ・ヤング指揮二期会『ナクソス島のアリアドネ』作曲家役で本公演デビュー。18年にも鈴木秀美氏の強い要望により二期会ニューウェーブ・オペラ『アルチーナ』にルッジェーロで出演し、著しい成長を示した。同年、日生劇場にて広上淳一指揮読響共演による『コジ・ファン・トゥッテ』でドラベッラを演じ、溌剌とした演技と清冽な歌唱で高い評価を得た。19年6月セバスティアン・ヴァイグレ指揮読響による二期会『サロメ』にヘロディアスの小姓で演出。コンサートにおいても、ベートーヴェン「第九」、メンデルスゾーン「エリヤ」等のソリストとして活躍しており、注目のメゾ・ソプラノとして今後が大いに期待されている。二期会会員。