2009年02月24日

 

おくりびと

昨日のアカデミー賞で見事「外国語映画賞」に輝いた滝田洋二郎監督の「おくりびと」。
拝見しましたが、とても柔らかい感じのする素晴らしい作品だと思いました。出てくる役者さんが皆上手で、風景も美しくて…そして音楽も。
 
この作品に欠かせないのがルンルン「チェロ」
あっ。あ、これから映画をご覧になるという方、少しネタバレが有ります。お気をつけて)
 
何しろ主役の本木さんがプロオケのチェロ奏者という設定で始まるこの物語。驚くべきは本木さん本人による演奏シーンです。実際、音は別の演奏をかぶせているのでしょうが、フィンガリングからボーイングまで、本木さん自身がアクションしているシーンが多くあるのです。そして、そのほとんどで違和感を感じません。特にベートーヴェンの「第九」を、オケのメンバーとして弾くシーン。第4楽章冒頭のレシタティーボなんて、初心者には大変なハズ! 独奏ならまだしも、チェロバスの合奏で、周囲の奏者の方とズレるわけにはいきませんし。
映画の題材である“納棺師”の所作についても多くの勉強をされたことと思いますが、同じように“チェリスト”としての訓練もなさったことでしょう。両方の職業を“プロフェッショナルな人物”として表現するにあたって、また、泣き笑いを散りばめたこの素晴らしいストーリーにお客さんをスッと入り込ませるために、並大抵ではない努力をされたことが伺えます。
  
もちろん音楽もチェロ三昧。古川展生さん(都響・首席チェロ奏者)の演奏するテーマ曲のほか、全編を通じチェロによる音楽であふれています。
そしてその中に、我等が読響の渡部玄一さん・唐沢安岐奈さんのお名前も! 苅田雅治さんをはじめとする錚々たるメンバー12人によるチェロアンサンブルのメンバーとして参加。久石譲さん書下ろしの作品を録音なさったそうです。
「難しい曲でしたけど、昔から良く知った仲間たちで楽しくやりましたよ」とは渡部さんの弁。「アカデミー賞、おめでとうございます」とお声を掛けたら、「いやいや、演奏だけですから」と照れくさそうに笑っておられました。
 
 
ほかにも、指揮者の飯森範親さんが、自ら音楽監督を務める山形交響楽団と共に出演してたり、と、クラシックファンの方にとってはさらに見逃せない目線でご覧いただけることと思います。
 
 
さて、明日は「深夜の音楽会」の公開録画。今、担当のディレクターはカット割り台本入稿前の最後のチェックをしています。良い演奏会になりますように…。
お越しいただくお客さまは、どうぞ足元にお気をつけていらっしゃってくださいませ。

まささん今日は。「おくりびと」観てチェロをますます好きになった者です。リンク先のHPで渡部さんと唐沢さんのお顔を確認しましたよ!一ヶ月後の春休みコンサートがますます楽しみです。これが初生オーケストラなので緊張してましたが、ブログ読んで奏者の人と接点が見つかって(勝手な接点ですけどね)嬉しいですよ。ありがとうございます。

nyan
2009年03月01日

nyanさま
はじめまして。コメントありがとうございます。
お気に入りの映画に参加しているアーティストの方との「縁」を感じながら、生のオーケストラを楽しむ…きっと楽しい演奏会になるのではないでしょうか? 初生オーケストラを存分に満喫なさってくださいネ。^^

まさ
2009年03月02日
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2009年02月19日

 

兄弟とは。

こんにちは、AD歯゛っ歯です。
だんだんこの名前も自分の中で定着してきました和む

さて、今日は先日ありました編集作業について、また書こうと思います。
3月放送分なんですが、ナントこの回、クラシック界のイケメン兄弟、カプソン兄弟の登場ですハートハート
お兄さんのルノー・カプソンさんはヴァイオリニスト、弟のゴーティエ・カプソンさんはチェリストです。
当番組、久々のイケメン登場で(いやいや、失礼な!)、3●歳女子ディレクターも終始上機嫌でした。
気分的にそんなんだったのか、お昼ごはんはディレクターの希望でPーズマジックのハンバーガーです!
img_07.jpg

この女子ディレクターは、「パン」が大好きなんです。しかも焼かない白くて冷たい「パン」が好み。
それから、ファーストフードとは思えない値段のハンバーガー、とりあえずチーズが入ってるパン・・・などなど。
今度「パン」について書いてもらおう・・・。

さて・・・、カプソン兄弟はフランスのご出身で、5つ年の差があります。
実は私歯゛っ歯も、小さい頃ヴァイオリンを習っていて、3人兄弟(姉と弟がいます)全員ヴァイオリンを習っていました。(ちなみに母親もそれに影響されて習い始めました・・・)小学校時代など、いつも夜になると、母親の「最後もう1回弾かないと寝かせないからね!!」という罵声が響いていたのを思い出します。特に弟は、昼は少年野球に明け暮れて夜はヴァイオリンの練習、といったよく分からない生活を6年間続け、結局医学の道に進みました。
母親が言うには、当時家族でカルテットを組みたかったらしいのです。父親にチェロをやらせようと何とも無責任な話まで出ましたが、しかし当本人が全く動じず、「家族deカルテット計画」はすぐになくなりました。

・・・それを考えると、このカプソン兄弟、本当に素晴らしいです!
しかもピアニストのお姉さんもいらっしゃるらしいので、ピアノとヴァイオリンとチェロがいれば、何でもできそうですよね!
羨ましい和む
インタビューでもおっしゃっていましたが、そこには兄弟ならではの音楽の世界があり、タイミングや相手の考えていることなど、全部分かっているらしいのです。絶対演奏していて楽しいですよね!それってルンルン

この番組を見てくださっている方々にも、音楽をされている方がたくさんいらっしゃると思いますが、
兄弟や家族でされていらっしゃる方も多くいらっしゃるでしょう。それはとってもとっても素晴らしいことです!

・・・と、つくづく歯゛っ歯は思いますキラキラ

歯゛っ歯

歯゛っ歯様、スタッフの皆様、こんにちは。

幼少期に「ヴァイオリン」か「乗馬」を習うよう選択しなければならない家柄は正真正銘のセレブです!実は歯゛っ歯さんもそうだったのでは!?

20年以上前に私が初めて購入したCDはなんと千住真理子さんのアルバムでした。その後は彼女の演奏を聴くために何度となくコンサートホールに出かけました。

心に残り消えないのは「メキシコからの手紙」を読み著者であるヴァイオリストの黒沼ユリ子さんを知ったことです。

最近驚いたのは貴局アナウンス部の佐藤良子さんが二十と数か月?の手習いでヴァイオリンを始めたとカミング・アウトされた事です!それも購入されたヴァイオリンは相当高額だそうです。何時か佐藤さんの奏でるAirを聴いてみたいです。

次回、パンのお姉さんのご登場を期待してます!

ベルキャット
2009年02月25日

>ベルキャットさま
こんにちは。
そうか・・・全然セレブの自覚がありませんでした。今日から自覚してみます。だって歯゛っ歯が初めて買ったCDは、大○摩季さんの「チョット」だったし。(8cmシングル)

ベルキャットさんはヴァイオリンがお好きなんですね!佐藤良子さんのヴァイオリン、私も聴いてみたいです♪

歯゛っ歯
2009年03月02日

歯゛っ歯様、こんにちは。
遂に佐藤良子アナが今朝の「所さんの目がテン!」でヴァイオリンの腕前を披露しましたね!
黒のドレスに身を包み愛用の名器(たぶん!)で奏でたのは「ミッキー・マウス・マーチ」!
観客を前に過緊張の為曲の最後は音がひっくり返ってしまいましたがとても嬉しそうでした。
尚、司会は佐藤義朗アナでした。歯゛っ歯さんもご覧になられたでしょか?

ベルキャット
2009年03月22日
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2009年02月17日

 

本番はド緊張!

「深夜の音楽会」の収録は、いつも生放送並みのドキドキです。
中継車のディレクター卓に座り、映像を撮って行くという作業は、バラエティーも歌番組もドラマもさして変わらないのですが、この番組のドキドキは別格!
 
カット割りをした台本をカメラマンに渡し、ゲネプロで映像をチェック。本番はその通り撮って行けば良いんです。…でもこれが難しい。
 
カメラマンは決してオーケストラに詳しい者ばかりではありません。巨人戦を中継し、箱根駅伝を中継し、ゴルフやサッカーやプロレスや…そう、日テレの中継技術チームはスポーツ番組での経験がどうしても多くなります。そして、7人前後からなるこの番組の映像チームの中には、「初めてオーケストラを撮ります」という人がシフトに入っていることも珍しくありません。ホルンとトロンボーンを間違って覚えてリハーサルに臨んでいた…なんてこともありました。
さらに!(ここからがこの番組の特殊事情です!) リハ中も本番中も、カメラマンから中継車に話しかけることができません。そう、カメラマンが居るのははオーケストラと同じホールの中。お客さんとは数メートルの至近距離で仕事をしています。クラシックの演奏会での収録ですので当たり前と言えば当たり前ですが、経験の少ないスタッフほどプレッシャーがかかります。他の番組ではありえないですからねぇ。
しかも、撮り直しは出来ません。
 
問題はちっちゃなミスが起こった時。いけないとは分かっていても引きずっちゃうんです。そりゃディレクターも人の子ですから、ミスが起きたら「あっ!」って思います。でも、これを声に出しちゃうと影響が大きいんです。
一番落ち込んでいるのは当のカメラマンのハズ。でも会場内にいる彼らは、本番中に「ゴメンナサイ」も言えません。自分の中に後悔をため込んだまま、曲は進んでいくのです。特にこれがマーラーの3番とか、年末の第九などでは、演奏会が全部終わるまで立て直すチャンスはやってきません。
ここが“チーム日テレ”の頑張りどころです。曲の最後まで、ミスを帳消しにできるような気持ちの入った画を撮るために、中継車からカメラマンへの一方通行的な言葉が飛び、カメラマンは画で応えます。
 
僕は本番の醍醐味はそんなトラブルをどう乗り越えるかというところにあると思っています。いわば美味しいお酒が飲めるかどうかの分かれ道、です。
 
 
映像のクオリティは、一発勝負の本番でどれだけ良い画を撮るかにかかっています。
前にblogで書かせていただいたように、スコアを読んでいるのはディレクターとタイプキーパーだけ。曲の設計図を持っている人間は、ホールから離れた中継車にいます。そしてインカムを通じてその指示を聴くカメラマンは、会場の空気を肌で感じながら画を撮ります。
この関係に経験や要領はもちろん必要です。しかし、一番必要なのは信頼関係。私たち制作チームは、カメラマンをはじめとする技術スタッフの信頼を得られるようなカット割りとオペレーションをし、彼らのワクワク&ドキドキな期待に応えることから仕事が始まります。
 
別の部署から番組制作セクションに戻って半年。ステージ上で繰り広げられる読響の皆さんのの素晴らしい演奏をテレビを通じて多くの方々に届けるために、もっともっと“チーム日テレ”の力を上げて行きたいと思う今日この頃です。

皆さんの緊張感がヒシヒシ伝わってきます。うまくお仕事が終わったときのお酒はさぞかしおいしいんでしょうね!!!

ワカチュコ
2009年02月18日

>ワカチュコさま
こんにちは。上手く行った日はお酒もご飯も美味しいです! ちょっとテンションも高くて、なかなか寝付かれなかったりもします。^^

まさ
2009年02月18日

まさ様、スタッフの皆様、こんにちは!
 
とても興味深い「裏・深夜の音楽会」ですね!
 
撮影で担う重責はディレクター≦カメラマンと勝手に判断せて頂きました。(笑)スポーツは「筋書きのないドラマ」と言われますが、音楽は「筋書きのあるアート」とまた勝手に思っております。放送される曲を暗譜されている方にとっては画像への期待が更に高まると思います。
 
番組をビデオ付デジタル音楽プレイヤー用に配信・販売されてはいかがですか?ビデオ付オーケストラ演奏はまだないのでは。ブラス・アンサンブルではカナディアン・ブラスのCanon in D Majorが音楽ビデオで販売されており購入しました。
 
最後に、この番組を日曜日の夜8時から放送したらきっと注目されると思います!
 

ベルキャット
2009年02月23日

>ベルキャットさま
こんにちは。コメントありがとうございます。
ディレクターとカメラマンの関係は、指揮者と演奏者の関係にどこか似ている気がします。「自分で音を出さない演奏家」指揮者と、「自分で画を撮らないテレビ制作者」ディレクターと言う意味において。。。
デジタル音楽プレイヤーでのコンテンツ配信のご提案、とても興味深いです! ありがとうございます。 色々と楽しい展開がしていかれたら…と思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

まさ
2009年02月23日
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2009年02月13日

 

MA(エムエー;)

こんにちは。歯゛っ歯です。
前回に次の書き込みを振っておきながら、放置してしまいました。
今回は、タイムリーでも何でもなくなってしまいましたが、
告知通り、MAについて書こうと思います。

編集作業の後はMA作業というものがあります。
(エムエー)だんだん顔文字に見えてくるのは私だけでしょうか?(エムエー;)
今回は、日曜日夜23時から始まりましたショック!

ちなみに、こんなかんじ・・・。(前回の写真ではありませんよ)

MA.jpg

1番前がオペレーターさん、横にアシスタントさん、
その後ろの、マウスを握って離さない人が音効(音楽効果)さんです。
写真には写ってないですが、そのまた後ろに制作陣がいます。
ナレーションを収録したり、テロップのタイミングに合わせて効果音をつけたり、
BGMをつけたり・・・番組の雰囲気がグっっと盛り上がりますハート
この番組は、「5.1chサラウンド」で放送しているため、都内でも作業できるMA室が限られており、
そんなMA室では、素晴らしく素敵な音でクラシックを聴くことが出来ますキラキラ

①正面 ②左 ③右 ④左後ろ ⑤右後ろ + サブウーハー(0.1ch) = 5.1チャンネル
ということで、5台のスピーカーとウーハーが配置されています。(かなり大雑把にいうと)
なので、スイートスポットと呼ばれる位置(最適聴取範囲)があり、そこで聴くと、音に立体感が和むルンルンキラキラ
本当にホールにいるような錯覚に陥るのです!
例えば客席の咳の音も、本当に後ろから聞こえるので、つい振り返ってしまいますあっ。

そういえば、ディズニーランドのイクスピアリにある映画館の前も、
そこに立つと声が響くようになりますが、あれもスイートスポットというのでしょうか・・・。


終了は午前4時。始発もまだ出ない時間なので、オーペレーターHさんとアシスタントNさんと3人で、
Jナサンへ行き、ご飯を食べました。

そんな日曜日の夜でした。終わり。

歯゛っ歯

歯゛っ歯様スタッフの皆様、こんにちは!

これで収録~編集作業~MAと「深夜の音楽会」ができるまでの過程と役割分担が理解できました。又スコアがなくても誰を撮るか、ズーム等カメラの動きを指示する一覧表を基にカメラマンの方々が画作りることを知りましたが、この一覧表を作るソフトを開発されたことに感動しました!
MAがmulti audioでることをウィキペディアで知りましたが和製英語とあります。正しい英語ではaudio editingとでもいうのでしょうか?又編集はvisual editingとなるのでしょうか?とても気になったので教えて頂けたら嬉しいです。
 
夜から朝にかけての長時間の仕事で皆さん体調管理
が大変であることも知りましたよ。

ベルキャット
2009年02月14日

こんにちは。地方在住なので、いつもBS日テレで拝見しています。ところで、昨年末の第九の配信予定はないのでしょうか。関東では地上波で放送されたようですが、こちらでは見ることができず、第2日本テレビで多分配信されるだろうと楽しみにしていたのですが、もう2月になりましたし・・・。ぜひ配信していただきたいです。

pia-non
2009年02月14日

>pia-nonさま
はじめまして。ディレクターの“まさ”と申します。コメントありがとうございました。
さて、お尋ねの件ですが、残念がら昨年の「第九」は配信予定がございません。ご期待に添えず大変申し訳ございません。
「第2日本テレビ」での動画配信につきましては、関係各所の温かいご理解のもと展開させていただいている新しい試みです。このようなリクエストを頂戴することはスタッフ一同大変嬉しく、是非とも今後のラインナップを検討する際の参考にさせていただきたく存じます。
これから益々多くの方にお楽しみいただける番組となるよう努力してまいりますので、引き続きご意見など頂戴できればと存じます。
御礼かたがたご報告まで。

まさ
2009年02月15日

>ベルキャットさま
いつも歯゛っ歯のしがないブログにコメントいただき、ありがとうございます。
「MA」は「multi audio」、「編集」は、「Electric Editor」の略だそうです。またひとつ勉強になりました。

また明日も編集日です。
明日は、「今を生きる!3●歳、飛ばし系女子ディレクターの編集秘話」をリポートさせていただきます。お楽しみに。

歯゛っ歯
2009年02月16日
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2009年02月11日

 

本日「深夜の音楽会」放送です!

こんにちは。ディレクターの“まさ”です。
 
今日深夜02:14 ~にOAされる「深夜の音楽会」(関東ローカル)は、世界No.1の人気と実力を誇るトロンボーン奏者リンドバーグさんがアホ作曲「交響曲第9番~トロンボーンと管弦楽のための」を演奏なさいます。
 
クラシック界には少ないトロンボーンのソリスト。世界的ヴィルトーゾの登場と言うこともあって、読響トロンボーンセクションの皆さんもリハーサルを客席でじっくり聴いておられました。
特に、この日の出演は無い首席奏者の桒田さんは、「客席でゆっくり聴かせてもらおうと思って…」とのこと。聞けば、日本管打楽器コンクールのトロンボーン部門で第2位を受賞した頃に手ほどきを受けたことがある、という間柄だそうで、「覚えてないだろうなぁ、と思っていたら、しっかり覚えてくれましたよ」と嬉しそうに話してくださいました。
リハーサルの合間には、リンドバーグさんとトロンボーンセクションの皆さんで談笑する姿も…。いつもはどっしり構えているように見える読響の皆さんの笑顔が、少年のように見受けられました。
 
その大スター・リンドバーグさん。実は指揮も作曲もするというマルチな才能の持ち主。友人でもある指揮者のヴァンスカさんは「彼は演奏だけでなく、ステージで裸になってパフォーマンスするような前衛的なエンターテイナー。彼がステージに居るだけで華やかになる」とおっしゃり、「今回の曲は私の指揮で一緒に世界初演をした思い出深い曲。北欧から遠く離れた日本で一緒に演奏することが出来て、この上なく幸せ」と笑顔で語ってくださいました。
 
そんなリンドバーグさんとヴァンスカさんが共に驚いていたのが、読響の演奏レベルの高さ。協奏曲であり交響曲であり現代曲であるこの曲は、独奏者のみならずオケにとっても難曲。それをリハーサルを重ねる毎に音楽的なレベルを上げて行く様子を見て、リンドバーグさんもオケの方を振り向き、自らトロンボーンを吹きながら「こんなアンサンブルにしたい」と、より高い注文をしていました。
そんなアーティスト同士が互いに触発し合いながら作り上げられたのが今回の演奏です。
 
残念ながら全曲をお届けすることはできませんが、この放送から是非とも色んな空気を感じ取っていただければと思っています。
そうそう、リンドバーグさんの演奏もさることながら、端々に登場する読響の楽員の方々によるSOLOも大注目です。チューバ・トランペット・打楽器 etc.…。すっごく難しいことをカッコ良く聴かせてくださいます。
 
 
ルンルンなお、BS日テレでは2月25日(水)夜7:00〜から放送予定です。
ルンルン地上波&BS共に、5.1chサラウンドでもお楽しみいただけます。

まさ様スタッフの皆様、こんにちは!

アホ/交響曲第9番の名場面集!!

1.クリスチャン・リンドバーグ氏の口元アップ
⇒ 向って左側(ベルのない方)からはっきりと見えました。

2.ユーフォニアムとチューバのミュート演奏
⇒ アルトホルンでしょうか?

3.金床を金づちで叩く場面
⇒ ホルスト/吹奏楽のための組曲第二番 ヘ長調の「鍛冶屋の歌」を思い出した方は正解!?

?.直前番組「汐留☆イベント部」にも出演されている古市部次長の残像効果で・・(爆笑)

☆ リンドバーグ氏の「熊蜂の飛行」観たい~!

ベルキャット
2009年02月12日

>ベルキャットさま
いつもコメントありがとうございます。お楽しみいただけましたか?

1.リンドバーグさんの口元… 芸術劇場はカメラの位置が少し遠いのですが、カメラマンに頑張って狙ってもらいました。スライドの握り方や、ロータリーの形状など、他にも特徴的なところがたくさん発見できました。

2.ユーフォニウム… スコア上は「バリトン」となっています。今回、奏者の方が使っておられたのはユーフォニウムですね。この曲、チューバもバリトンも難しいパッセージがたくさんなんです。

3.金床… ホルストの“2組”、懐かしいです! 高校の頃に定期演奏会でやったのですが、最後のピッコロが一拍早く終わってしまい、ハッ!としたのを思い出しました。金床はスコア上は「incudini」となっており、通常「アンビル」と呼ばれるものを使っていました。おっしゃる通り、ホルストの「組曲第2番」で使われるものと一緒です。「線路を切り出してきたもの」なんて説明されますが、それを聞くにつけ「なかなか切り出しにくいだろうなぁ」と思っちゃいます。^^;

☆ちなみに今回のアンコールは「くまんばち」ではありませんでした。放送で流れたのは25年前に録音されたCD。実は私が個人で持っていたものです。
あの演奏をなさってるご本人にインタビューできるなんて、ほんと、ラッキーでした。
(長文で失礼しました)

まさ
2009年02月12日
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2009年02月10日

 

9年前の2月に出会った素晴らしいホール

こんにちは、まさです。
2月です。この時期になると、私はいつもある“ホール”を思い出します。

今から9年前の2000年2月、読響は欧州ツアーに出ました。
1998年に常任指揮者となったアルブレヒトさん率いる大きなツアー。これに我々TVスタッフも同行させていただいたのです。
 
最初に向かったのはスペイン領カナリア諸島。スペインと言っても本土からは1000kmも離れた大西洋上に位置します。アフリカ・モロッコからは100kmほど。海岸沿いには砂丘が広がっており、この砂はサハラから飛んで来たものだ、と伺いました。
そのカナリア諸島で行われていた「カナリア諸島音楽祭」に読響が参加。この年の「カナリア諸島音楽祭」はミレニアムを記念したスペシャル版で、世界5大陸を代表するオーケストラが集うと言う趣向でした。そこに読響はアジア代表として招かれたのです。
ちなみに他はと言うと…ヨーロッパ代表・ウィーンフィル、アメリカ大陸代表・ニューヨークフィル、とそうそうたる顔ぶれです。
 
7つの島からなるカナリア諸島。音楽祭はそのうちの2つの島で開かれました。(ハワイを想像していただければ良いかもしれません。“オアフとマウイで演奏会”といったイメージですね)
最初の演奏会はカナリア諸島最大の島、グラン・カナリア島。日本の遠洋漁業基地があり、日本領事館もあるというこの島は、食べ物は美味しいし(何せ魚介類が美味しいんです!!!)、気候は温暖だし、素敵なところでした。
 
 
そして、この島の演奏会場「オーディトリオ・アルフレード・クラウス」は、生涯忘れることのない美しいホールでした。
 
「アルフレード・クラウス」とはスペインを代表するテノール歌手の名。バルセロナ五輪の開会式で「オリンピック讃歌」を歌い、来日公演でも聴衆を魅了した世界的テノールのクラウスは、実はこの島の出身です。そんな島の英雄の名を冠したホールが、大西洋に面した岬に立っていました。
 
まるで灯台のような姿。カナリアの日差しを浴び、気高い佇まいを見せていました。
 
そして驚くべきはホールの中。
20090210112959.jpg
ステージの背面には大きなガラスまど。その先には、海が見えるのです!!!
ステージの延長線上に見える水平線。客席に足を踏み入れたとたん、思わず息を飲む光景。
すごい! すごすぎます!!
 
読響はこの会場で2夜にわたり熱演を披露しました。その模様は現地の放送局で生中継。期待の高さが伺えました。
 
あの日、「新世界」のあとに起きた大きな拍手!
それを嬉しそうな顔で受け止めるマエストロ&読響の皆さん。ビデオカメラのファインダーを覗いていたのに、目に涙が浮かんできて、危うく大切な映像がピンボケになるところでした。
ほんと、夢のような演奏会。
 
一行はここを皮切りに、もう一つの島・テネリフェを経由し、ザルツブルグ・デュッセルドルフ・フランクフルトなど2週間にわたるツアーを敢行。そこでアルブレヒト=読響の実力を世界に発信することとなりました。
 
  
出来ることならもう一度行ってみたいグラン・カナリア。
本当に美しいホールがそこにあります。
ホールフェチ^^; の私にとっては、見ているだけでも、客席に座っているだけでも、至福な時間でした。
 
 
ルンルン音楽祭のパンフ…460ページもあります
20090210113021.jpg
 
 
ルンルンパンフの中の読響のページ…この日のソリストは首席ティンパニスト(当時)の菅原淳さんでした
pamph20090210113011.jpg
 

オケのプロフィールにあるカナリア諸島音楽祭って、こんな綺麗なコンサートホールで行われてたんですね。でもお客さんは演奏に集中できるのかな? 私も一度行ってみたいです。o(^-^)o

こんちゃん
2009年02月12日

>こんちゃんさま
こんばんは! 実はあのガラス窓、コンサートの行われる夜になると真っ暗で外は全く見えません。写真のように海が見えるのは昼だけなんです。もっとも、それはそれで美しいんですよ。
そう言えば、池袋の芸術劇場も開館当初は休憩時間になるとステージ正面の壁が開いて、庭園が見えていました。最近は見ることないですね。今でも開くのかなぁ。。。

まさ
2009年02月12日
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2009年02月05日

 

編集作業

初めまして。
番組ADをやっております、歯゛っ歯と申します。
こんな打ちにくい名前を設定してしまってちょっと後悔・・・ショック!


最近たま~にディレクター業務も担当させてもらい、
クラシック音楽の「見せ方」の難しさを改めて感じている今日この頃でございます。
まだまだこれから、先輩を見習って、日々努力していきたいと思います泣ける
宜しくお願いします。


さてさて、昨日は、2月放送分の編集作業がありました。
毎月、放送日に合わせて、編集(画をつなぐ)⇒MA(音を整理する)という流れでスケジュールを組み、
進めていくのですが・・・
今回は編集スタートが夜8時。こんなことも、日常茶飯事です。
担当は、おなじみ「まささん」。シュークリームとじゃがりこをいっぱい抱えて登場です和む
編集作業時はこんなかんじ。編集画面目の前にオペレーター、その後ろに制作陣がおり、
ディレクターが様々な指示を出しながら進めていきます。
私はテープをかけ代えたり、テロップをチェックしたり、じゃがりこを食べたり・・・。


img_08.JPG


2月の放送は、2曲あります。
トロンボーンのクリスチャン・リンドバーグさんの演奏で、カレヴィ・アホ作曲「交響曲第9番」。
そして、広上淳一さん指揮、ブラームス作曲(シェーンベルク編曲)ピアノ四重奏曲(管弦楽版)。
 
 
天才トロンボーン奏者、リンドバーグさんの演奏は、かなり圧倒されるものがありますが、
この編集作業で、もっと!さらに!彼の最大限の魅力を引き出す映像が生まれるのでありますキラキラ


・・・・・・そんなこんなで、編集作業が終了したのは朝6時。
さすがに目もシャバシャバしてきます。
朝のラッシュに揉まれて、ようやく帰路につきました・・・和む


次回は日曜日、怒涛の「MA作業」を報告いたしますピース!
お楽しみに~ルンルンルンルン

歯゛っ歯

ADさんって大変そうですよね。体に気をつけて頑張ってくださいね。それにしてもまささん、食いしん坊な方ですか? 深夜にシュークリームとじゃがりこというチョイスもなかなかですよね。放送楽しみにしています。

こんちゃん
2009年02月07日

HPの放送内容で日時が2月11日(土)となってますが11日は水曜日ですよ!っとつっ込んでみました。

ベルキャット
2009年02月07日

>こんちゃんさま

コメント、ありがとうございます♪
これからも「深夜の音楽会」を応援宜しくお願いします。
そういえば、その日まささんは、ソーセージも買ってきてくれました!

歯"っ歯
2009年02月10日

>ベルキャットさま

失礼致しました!!!
教えてくださってありがとうございます!!!
放送、是非是非ご覧になって下さいね(^^)

歯"っ歯
2009年02月10日
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2009年02月03日

 

門外不出^^;

チョット前の話ですが。。。。
昨年の11月、人見記念講堂での本番終わりに読響スタッフのHさんに呼び止められました。
「まささん、我々のオケに入りませんか?」
聞けば、読響スタッフさんによる裏方オケをやる、とのこと。いつも皆さんの仕事場にお邪魔している身のテレビ屋としては、読響裏方スタッフとしてカウントしていただけるという望外の喜び!
その場で「もちろん!」と即答したのは言うまでもありません。


そして12月になり、その概要が明らかになりました。
演奏するのは2009年1月8日の読響練習場。この日が年明け最初の練習となる読響の皆さんは、リハーサル後に簡単な新年会を行います。その余興として演奏する、というわけです。オケの名は「ヨミウラ日本交響楽団」。読響の裏方さんだから「ヨミウラ」。わかりやすい^^


読響スタッフの皆さんは、学生時代アマチュアで楽器をやっていた方が多く、また楽器運搬のお手伝いをなさっている大学生の皆さんも大学オケに入っている方ばかり。(ちなみに自分も学生時代は大学オケに入っておりました*^^*) かくして、総勢20名による「ヨミウラ日本交響楽団」が動きだしました。
年末年始にかけて3度の練習。そして迎えた1月8日。


練習所の食堂では新年会が進行し、歓談タイムとなった裏で練習ホールにスタンバイ。団員さんの多くはこの企みをご存じありません。なので、コッソリコッソリ。。。
準備ができたところで、お客さまをご案内します。しかしこの本番、何がすごいってお客さんが日本を代表するオケのメンバーばかり! そんな方々の前で演奏するってんだから、勇気ある企画です。いつもは裏方を務めるメンバーの顔を見てどよめくお客さま。一方、緊張と照れくささで顔の引きつるヨミウラ面子。


かくして本番が始まりました。
曲は「セビリアの理髪師」から「序曲」とアリア「町の何でも屋」の2曲。
制作課Iさんのファゴットソロにブラボーが飛びます! そして広報のHさんのソロによるアリアで大盛り上がり! さすが読響の楽員の皆さんは盛り上げ上手です。
アンコールまで演奏して、無事お開きとなりました。


こんな一体感が今の読響のベースにあるのだなぁ、と実感しました。
「今年も一年、頑張りましょう!」という思いを、こう言った形で楽員さんに伝える裏方さんたち。ステージの上だけではない、この素晴らしいオケの“力”を見た思いがしました。


拙い演奏でしたが、とにかく楽しくやらせていただきました。終演後は楽員の皆さんから暖かいお言葉をちょうだいし、本当にありがたいこと!
次回公演はいつだかわかりませんが、またぜひ参加させてください!


太陽門外不出の写真を一枚。これはコッソリとスタンバイをしている時の様子。
注目はトランペットの向かって右手の男性・・・・もしや、この方はキラキラ!!!
R0010535.JPG

おわかりになりますか?
写真がちっちゃすぎますもんねぇ。


では、さらなるヒントはココをclick

はじめまして。( ^.^)  いつも動画やブログをのぞかしてもらってます。
私も学生時代にオーケストラに入っていましたが、今ではすっかり聞くだけになってしまってます。このお話を読んで、まささんのお仕事ってとってもうらやましいお仕事だなって思いました。(テレビのお仕事は大変なんですよね。ゴメンなさいネ。でもうらやましい!!)
それにしても裏方さんも演奏家の皆さんも仲の良いオーケストラなんですね。素晴らしい演奏会の陰でお仕事されている裏方の皆さんも読響の大事なメンバーなんだなと改めて感激しました。
これからは舞台セッティングに出てくる方や、受付にいる方にも注目しちゃいそうです。*\(^o^)/* 


とっても素敵なおはなし、ありがとうございました。たくさん色んなお話を聞かせてくださいね。

にゃご
2009年02月03日

プロオケの中にアマオケって! 思わず突っ込んじゃいます!
写真のラッパ吹きは読響の若きマエストロ? あえて指揮ではないんですね。(笑)

ワカチュコ
2009年02月04日

>にゃごさま
いらっしゃいませ。^^
舞台上での素晴らしい演奏の陰で、多くのスタッフの方々が働いていらっしゃいます。その方たちの仕事のクオリティの高さも含めて、プロのエンターテイメント集団なのですね。その意識の高さに、いつも勉強させていただいています。
コンサートホールに足を踏み入れた瞬間から、ぜひ色んな“人”にご注目ください。何か新しい発見があったら、ぜひコメントくださいね!


>ワカチュコさま
いらっしゃいませ。^^
ハハハ、まさにその突っ込み通り!! お見事です。
クイズの答えも・・・・・ま、何せアマチュアオケですから。プロの方は本職での参加はNGなんだそうです。^^

まさ
2009年02月05日

ヨミウラ日響はどこかで普通にお披露目しないんですか? 聞いてみたーーい!!

こんちゃん
2009年02月07日

>こんちゃんさま
いらっしゃいませ。m(__)m
今のところお披露目はなさそうですねぇ。“内々でのお楽しみ”と言った感じです。いただいたご意見は、読響スタッフの皆さんにしっかりと伝えさせていただきますね。ありがとうございました。

まさ
2009年02月08日
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