2010年04月27日
カンブルランさん、登場!
こんばんは。ディレクターのまさです。
昨日、サントリーホールでの定期演奏会を聴いて参りました。
新しいシェフ・カンブルランさんの常任就任お披露目となる演奏会です。
開演前の客席はいつもと少し違う雰囲気。私自身は、期待と不安が入り混じった感じとでも言いましょうか。とにかく、ちょっとした緊張感がホール内にあったように思います。
『ドイツの響きを聞くなら東京へ』…これは数年前の読響欧州ツアーに対する現地メディア評です。このコメントを紹介するまでもなく、読響の魅力の一つが、本場に負けないドイツ的な響きと、ドイツ系音楽への深い創造性。
そこに、楽団史上初のフランス人シェフがやってくるのです。
果たして、我等が読響はどんなオーケストラへと変貌と遂げるのか?
その一歩目を示してくれるのが、昨日の定期演奏会でした。
結果から言ってしまえば、期待は増大! 不安は杞憂に終わりました。
定期のお客様へのご挨拶がシェーンベルクという大胆さ。
しかし、難解な印象があるこの曲を、豊かな色彩感が優しく美しく移り変わりながら、40分の間、緩急も剛柔も指揮者=オケが一体となって表現された、素敵な演奏でした。
正直言えば、こんなに楽しくシェーンベルクを聴いたのは初めてです。
ドイツのオペラハウスやオーケストラをはじめ、各国で高い評価を得ているマエストロ。そもそも“不安”を抱くことが無駄なことだったのかもしれません。が、そこは読響を愛しているからこそ。
いずれにしても一線級の国際派指揮者であるカンブルランさんが、我らが読響に大きな力を与えてくださることに間違いなさそうです。
さらに、カーテンコールで盛大な拍手を制して観客に話しかけた生声のメッセージ。
その「ベストを尽くす」というマエストロの言葉は、この日のスゴい演奏と共に、大きな期待を抱かせるものだったと思います。
終演後、マエストロの楽屋へご挨拶に。
そこで楽団事務局の皆さんのほか、前パリ・オペラ座総裁のジェラール・モルティエさんもお祝いに駆けつけ、シャンパンでささやかに乾杯。
事務局スタッフの方が「私たちのオーケストラ(our orchestra)に来てくださってありがとうございます」と話しかけると、柔らかな笑顔で、「もう、わたしも“our orchestra”の一員です」と答え、和やかに演奏会の成功を喜び合っておられました。
さぁ! 今週末の「春の祭典」がますます楽しみ!
アグレッシブで色彩感豊かな「ハルサイ」に期待です!
そして、これからの読売日本交響楽団に、ますます期待です!!!!
テレビのスタッフが言うのもなんですけど・・・・・・・絶対に生で聴くべし!ですよ。