#014 保健所職員の悩み
今回、参加してもらったのは…
コロナ対応を担う保健所の方たち。
東京・墨田区と群馬・高崎市からは
ワクチン接種の担当者。
神奈川・相模原市からは
陽性者の入院調整などを行う担当者です。
○櫻井
「まず、第4波にもはいったといわれる中で
業務の変化は?」
○神奈川・相模原市 陽性者の入院調整など担当
「陽性者が比較的若い人、働き盛りの層が
だいぶ増えてきたなという印象がひとつと
それにあたっての接触する
いわゆる濃厚接触者が以前に比べて
だいぶ増えてきたなという印象。」
○櫻井
「きょう現在の状況下で不安なことは?」
○神奈川・相模原市 陽性者の入院調整など担当
「まず人手不足が不安要素としてある。
第3波の頃と違うのが
ワクチンの方もだいぶ現場としても
人がとられてる状況だったり
医療現場としても、そちらの方も優先すべき事項なので
通常の業務をしながら
コロナの対応をしていくというのは大変。
以前と比べて人手不足は正直目立ってくるのかなと思う」
一方、ワクチン接種の担当にも悩みが…
○櫻井
「国からのワクチンの接種のスケジュールが
なかなか伝わってこないというような声も
あったりしたが、高崎市では?」
○群馬・高崎市 ワクチン接種の担当
「高崎市は、高齢者が11万人いる中で、
現在4月中に入ってきている
ワクチンは2500人分だけなんです。
5月に入ってきてからも、入ってくる量は
全員の方が希望通りに打てる量は
まだ入ってきていないという中で、
どのあたりの高齢者の方までを対象者にできるか
というところに関しては、
入ってくるワクチンの量を見ながら
調整する必要があるので、なかなか確定できない状況」
○群馬・高崎市 ワクチン接種の担当
「多分、全員分は届かないですよね?今の段階では」
○東京・墨田区 ワクチン接種の担当
「私たちですか?全員は当然届かなくて…」
○群馬・高崎市 ワクチン接種の担当
「予約枠というか、予約に関しては、
高齢者が一斉にとれる仕組みですか?」
○東京・墨田区 ワクチン接種の担当
「一応コールセンターも今より倍増させて
5月1日から予約開始なので準備したいなと思ってます」
○櫻井
「墨田区ということでいうと
力士の方への接種というのも…」
○東京・墨田区 ワクチン接種の担当
「力士の方も接種できるように
両国国技館で接種ということも準備して今やってます」
○櫻井
「力士の方が優先、ということは別にないんですよね?」
○東京・墨田区 ワクチン接種の担当
「あ、それはないです」
墨田区では先日、
医療従事者が集団接種のシミュレーションを行った時
ある課題が見えたといいます。
○東京・墨田区 ワクチン接種の担当
「ワクチンを接種するブースを
もう少し目隠しした方がいいんじゃないか
というアドバイスも医師の皆さんから」
○櫻井
「ブースの目隠しってどういうことですか?」
○東京・墨田区 ワクチン接種の担当
「肩を出すので、そういう意味では
女性の肩とかの配慮とか、いろいろ試してみて
最適な方法というのを集団接種が始まるまでに
きちんと準備したいと思っている」
そして、保健所職員にとってつらいことのひとつが
住民とのやりとりで言われる心ない言葉。
○櫻井
「電話口で厳しい意見を言われたりとかも?」
○神奈川・相模原市 陽性者の入院調整など担当
「ありますね。
やはり感情的になって
『おまえのせいで感染したんだ』ということだったり」
○櫻井
「おまえのせいでって言われたって…」
○神奈川・相模原市 陽性者の入院調整など担当
「ぶつけどころというか、そういうところで
保健所が受け入れるという面では
そういうご意見いただくことある」
○櫻井
「そういった面で保健所の方々の精神的負担が
平時より大きくなってるのはある?」
○神奈川・相模原市 陽性者の入院調整など担当
「単純に数が増える分だけ、
負担も増えるというところもあるし…。
今、私だいぶネガティブな発言が多かったと思う」
○櫻井
「僕が引き出しただけ。そんなことないです」
○神奈川・相模原市 陽性者の入院調整など担当
「私も人間なので感情的になるときもあるが
怒りの原因はなんだろうなというところが
コロナへの知識の不足だったりとか
もしくは過剰な反応だったりとか
一要因としてあるかと思うので
そういう方こそ丁寧に説明して、
いい形の療養ができるように常に考えながら
一緒に調整しようと思っております。
ぜひご連絡があったら保健所の方にも
少しでもいいので信頼していただいて
情報開示していただけると、大変ありがたい」