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能登地震半年…珠洲市の今とこれから

2024.07.01

○櫻井
「左右に崩れてしまった家屋が
   そのままになってますね」
 
あの日、震度6強の揺れに加え、
      津波が襲った珠洲市。
 

 
○櫻井
「海に近い家屋は津波の影響で、
 ほぼすべて
    倒れてしまっています。
 静かですね
 波の音と鳥の音。
 重機の音などの作業の音が
    聞こえてこないですね」
 

 
半年たっても、
手つかずのままの光景が
       広がっていました。
 
残る課題は、他にも。
 

 
市内の宝立小中学校を訪ねると、
持ち込んだペットボトルに
水を入れる住民の姿がありました。
 

 
○櫻井
「水の状況は?」
○珠洲市民
「私たちの住んでいるところは
 復旧困難地域らしくて
    水道とかまったく全然」
○櫻井
「上下水道とも断水状態?」
○珠洲市民
「そうです。
 トイレももちろん使えない」
 

 
市内の一部地域は、
「早期復旧困難地区」として
  断水が続いているといいます。
 (2024年6月時点)
 
水が出ない住民のために
発災当初から
    続けられている支援も…。
 

 
○櫻井
「こちら自衛隊の
    入浴の災害支援ですね。
   尾張の湯と書いてあります」
 

 
自衛隊による「入浴支援」です。
 

 
○珠洲市民
「スッキリする」
○櫻井
「自衛隊のみなさん来ていただいて
        ありがたい?」
○珠洲市民
「もちろん。
 いつもありがたいと思って
    感謝して入っています」
 
 
そしていま、被災地の
大きな問題となっているのが、 
      「災害関連死」です。
 

 
慣れない避難所や
仮設住宅での生活による
    疲れやストレスなどから
 体調を崩し、命を落とすもので、
石川県全体では
  200件あまりの申請があり、
今後、さらに増える可能性があります。
(2024年6月28日時点)
 
災害関連死を防ごうと
活動を続けている
介護福祉士の角井栄美(かくいしげみ)さん。
    

 
○櫻井
「角井さんは、どういった活動を
 されているんですか?」
○珠洲ささえ愛センター
介護福祉士 訪問相談員
  角井栄美さん(39)
「お家をなくされた方々が
 仮設(住宅)に入られるので
 心のケア・困りごととかを
      お聞きしています」
 

 
○珠洲ささえ愛センター
介護福祉士 訪問相談員
  角井栄美さん(39)
「角井です」
 

 
訪ねたのは、
仮設住宅に1人で住む
 刀祢(とね)春子さん85歳。
      

 
○珠洲ささえ愛センター
介護福祉士 訪問相談員
  角井栄美さん(39)
「いかがですか、生活の様子?」
○仮設住宅で1人暮らし
 刀祢 春子さん(85)
♪1556
「結構慣れました」
 
○珠洲ささえ愛センター
介護福祉士 訪問相談員
  角井栄美さん(39)
「よかったです。
 最近暑いですけど、
  熱中症対策できてますか?」
○仮設住宅で1人暮らし
 刀祢 春子さん(85)
「網戸全開にして、
      カーテンも開けて」
 



 
刀祢さんは、珠洲市内で、
夫や息子家族たちと
   6人で暮らしていましたが
自宅や
66年続けていた日用品の店は
         地震で全壊。
 

 
息子家族は仮設住宅の別の棟に、
夫は体調を崩して
県外の老人ホームで生活していて、
    いま家族はバラバラに…。
 

 
○櫻井
「ここでお一人で、というのは
   さみしさはいかがですか?」
○仮設住宅で1人暮らし
 刀祢 春子さん(85)
「さみしい、さみしい。
 すごいです。
    もうストレスたまって」
 
刀祢さんのように
1人暮らしの高齢者は、
    異変に気づきにくいため、
災害関連死のリスクが高く
定期的に訪問して
 様子を確認しているといいます。
 
○櫻井
「訪問してもらえるのは
         気持ちは?」
○仮設住宅で1人暮らし
 刀祢 春子さん(85)
「うれしいです。
  この姿見るとほっとします」
 

 
今後、角井さんは、
人とつながれる場所を作って
災害関連死を
   防いでいきたいといいます。
 
○珠洲ささえ愛センター
介護福祉士 訪問相談員
  角井栄美さん(39)
「各仮設住宅に集会場が
      もうけられている。
 皆さんが集まって
       お茶を飲んだり
(被災者の)自分の居場所を
       作っていけたら」
 

 

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