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#212 6月から警戒「梅雨型熱中症」とは

2024.06.17


きょう私が話を聞いたのは
「日本一暑い街」熊谷で
25年間、熱中症患者の
救急医療に携わっている
埼玉慈恵病院 副院長の
藤永剛(ふじなが・つよし)医師です。
藤永医師によると、
今の時期から
特に気をつけてほしいのが
「梅雨型熱中症」だといいます。

そこで、2つのポイントで話を伺いました。
まず1つ目は「湿度に要注意?」
○櫻井
「気温は30℃後半とか40℃に
 ならないですが、こういった
 時期でも熱中症で運ばれる
 というのは?」
○藤永医師
「最近注目されているのは
 湿度ですね。
 同じ気温でも湿度が高いと
 汗が蒸発しにくいので
 体の中に熱がこもってしまって
 熱中症を
 おこしやすくなってしまう」
「これ見ていただくと
 わかるかもしれないが
 去年のグラフですが、
 6月くらいから
     徐々に上がってくる」

グラフを見ると
     ちょうど今の時期、
6月の後半から急激に
熱中症で搬送される人の数が
  増えているのがわかります。

○櫻井
「どういった人が
 (梅雨型熱中症に)なりやすい?」
○藤永医師
「ご高齢であるとかあるいは
 小さいお子さんの方が
     なりやすいですよね。
 ただ若者でもやっぱり
 高湿度の中で油断していると
 特に体育館での運動であったりとか
 応援であったりとか
 熱中症で運ばれてくる方、
 若い方いらっしゃいますね」

若い人でも油断できない
「梅雨型熱中症」という話でしたが、
15日に搬送されてきた10代の女性も、
エアコンがなく湿度の高い
体育館でスポーツを観戦していたところ、
頭痛や嘔吐などがあり、
救急搬送されたということです。

こちらは、
熱中症の危険度をあらわす「暑さ指数」を
見やすくしたものなのですが、
タテが「気温」で
ヨコが「湿度」になっていまして
たとえば、
「室内の気温が28℃」だったとしても
「湿度が65%」になると
「警戒」となっています。

では「梅雨型熱中症」を防ぐために
どんな注意が必要なのでしょうか?
2つ目のポイントは、「○○抜きは厳禁」


○櫻井
「予防するには?」
○藤永医師
「この時期 特有の特徴があって
 暑さに体が慣れていない
 暑熱順化をみなさんまだ
 獲得していらっしゃらないから
 ちょっと暑くなっただけでも
 熱中症になりやすい」
○櫻井
「暑熱順化するためには具体的に?」
○藤永医師
「じわっと汗をかく
 くらいの運動ですね」
「とにかく汗を自発的に意識的に
 かくというのが大事」
○櫻井
「例えば入浴とかでも?」
○藤永医師
「そうです。毎日できることとしては
 入浴ですね。
 半身浴でもいいです。
 汗をかく練習をしたほうが
 いいと思います」

○櫻井
「加えて水分補給?」
○藤永医師
「もちろん水分を飲むということが大事。
 あと食事にも水分だけじゃなくて
 ミネラルとかいろんな大事なものが
 入っているので、
 まず朝食を食べていただきたい」
○櫻井
「食事で気を付けたほうが
 いいことは?」
○藤永医師
「運動した後にヨーグルト
 あるいは牛乳などの乳製品、
 乳タンパクをとったほうがいい」
「適度にタンパク質が入ってくるので
 筋肉がつきやすくなる」
「筋肉はすごく大事
 筋肉の中に水分を蓄えられるし
 筋肉が動くことによって
 血液が循環していくので」

○櫻井
藤永医師によると、
雨の時期なので、
運動は家の中での筋トレとか
家事や掃除を
できる範囲で頑張るだけでも、
「梅雨型熱中症」の
予防になるということです。


 

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