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物価高に苦しむ「子ども食堂」政治に求めるコト

2024.10.21


お邪魔したのは東京・板橋区にある子ども食堂。

○櫻井
「失礼します。お世話になります。」

マンションの一室を借りているこちらでは、
月曜日を除き毎日、子どもは無料のお弁当を、
夕方から提供。
週に1 度、木曜日は食堂として開放し、
子どもたちに夕食を出しています。

午後2時、すでにその仕込みが始まっていました。

○櫻井
「まだ2時ですけど、結構…」

○まいにちおいで子ども食堂
 木崎美和子 副理事長 
 

「なんせ50人分だから。大体うちは毎日50人」

○櫻井
「こうした食材はどうやって調達?」

○木崎さん
「買ってるものもあります。このじゃがいもは
 個人で農園みたいなのをやっている人が寄付してくれます」

○櫻井
「実際、物価が上がってることの影響は感じますか?」

○木崎さん
「あります。肉の質下げたり、
 バラ肉買ってたのをコマ切れ肉に代えたり」

食費や食材は一般からの寄付に支えられ
作業は日替わりのボランティアスタッフが行っています。

○まいにちおいで子ども食堂
 武井重雄 理事長  

「まいにちおいで子ども食堂ですが…」

食事・お弁当は予約制で、1週間先まで常にいっぱいの状態。

○武井さん
「(利用者は)必要としてる方が多い。徐々に増えているという印象」

○櫻井
「利用される方は、やはりお子さんが中心?」

○武井さん
「制限は設けていない。
 通勤で疲れちゃって、作るのが辛い(大人)とか(が来る)」

♪ ピンポ~ン

スタッフ
「どうぞ~」

学校を終えた子どもたちが遊びにき始めた午後3時すぎ。
キッチンでお弁当と食事の準備を手伝わせてもらいました。
この日のメインは鶏の手羽先の煮物。
お弁当・食事は同じメニューで、これにご飯とお味噌汁がつきます。
担当したのは、大根サラダの盛り付けです。

○櫻井 
「どれくらい入れたらいいんだろう。まぁ、こんなもんか」

○ボランティア 高校3年生
「もうちょっとだけ多め」

○櫻井 
「足りなかった?」

教えてくれたのは、毎週手伝っているという高校3年生の
ボランティアスタッフ。

○櫻井
 「いつ頃まで続けよう、とかあるの?」

○ボランティア 高校3年生
「大学入っても続けようかなと考えていて、
 自分の今の夢が管理栄養士なんですけど、
 “食”で人を救いたいなと思っていて、
 子ども食堂も人を救うことにつながるから
 ボランティアしてみたいなと思ってやってます」

○ボランティア 高校3年生
「こっち!こっち!下!下!」

○櫻井 
「こっち?完全にバイトの先輩と後輩…」

そして午後5時半。食事をする子どもたちが集まり始めました。

○櫻井
 「ここで遊ぶの楽しい?」

○子ども
「うん」

○櫻井 
「ご飯は?おいしい?」

○子ども
「うん…」

○櫻井
 「……今じゃなさそうだな」

 学校や学年も違う子どもたちが、週に1度、
この子ども食堂での夕食を楽しみにしています。
一方、子どもと自分のお弁当を受け取りにやって来た
保育士の女性は…

○櫻井
「どういったきっかけで利用?」

○弁当の受け取り 40代保育士
「仕事が忙しくて、ご飯つくるの大変で、
 ここだと栄養バランスがすごく良くて子供も大好きなので」

○櫻井
「日々の生活で物価高の影響を感じる?」

○弁当の受け取り 40代保育士
「感じます。お弁当作るにしても、
 冷凍食品もどんどん値上がりしていて調味料買っても
 量が少なくて、なのにお給料が上がるわけじゃないので」

そんな中、取材中…
30キロのお米が届きました。

○ディレクター
「これは?」

○木崎さん
「寄付です。どなただか見ます。知らない人だ」

○櫻井
「全然面識のない方?」

○木崎さん                                                         「はい」

時々、こうしたお米や野菜を寄付してくれる方がいると言います。

○木崎さん
「こういう感じで助かっちゃうんですよね。」

○武井さん
「非常にありがたいことです」

○ディレクター
「寄付がなくなると…」

○武井さん
「厳しいです。なんとかギリギリでやってる感じですけど
 今年度が金銭的には一番厳しいかなと。物価高騰なんで。」

食材費は今、去年と比べ1.5倍ほどに。
公的補助はあるものの、細かい手続きが必要なため
人手もない中、今年は申請をあきらめていると言います。

○櫻井さん
「今度の選挙で期待することは?」

○木崎さん
「弱い人が守られる政治にしてほしいし、
 今ここに来てる人は弱い人たち。本当に弱い人たち。
 その人たちにプラスになるようにして欲しい。」


 

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