#107オミクロン株で感染者は…AIシミュレーション
オミクロン株による感染を広げないために
「この年末年始がいかに大事か」という
最新の予測が公開されました。
行ったのは名古屋工業大学の平田教授のグループ。
オミクロン株の感染力を
デルタ株の3倍と仮定し、ワクチンの効果や人流、
過去・現在の感染者数などを入力。
AIを使ってシミュレーションしました。
その試算がこちらです。
オミクロン株の市中感染が仮に
年明け1月1日から始まった場合、
都内の新規感染者数は1月末から増え始め、
2月初めには1000人、
中旬には3000人を超えるという結果になりました。
その後、なだらかになっていますが、
この頃に進んでいるであろう3回目のワクチン接種の効果も
一定程度あるということです。
一方、それよりも遅い1月中旬から
市中感染が始まった場合は
2月下旬頃に2000人を超えてくるということです。
つまり市中感染が始まる時期を遅らせることができれば、
ピークの人数も下げられることがわかります。
逆に、もし今月中にオミクロン株が広がってしまうと
このグラフももっと上がってしまうと…。
ピークを左右するのはやはり“年末年始”で、
試算した平田教授によると「年末年始は普段会わない人と会い
人の移動も多くなり感染が広がりやすい」ということなんです。
そのため「気を緩めずに対策をしないと
急拡大になる可能性がある」と指摘しています。
またこのシミュレーションでは
「オミクロン株はどのくらい重症化するのか」については
データ不足で評価できないとしています。
ただ重症化するかにかかわらず、
オミクロン株が主流になっている
イギリスの首都ロンドンをみてみると…。
17日に過去最多となる2万6000人以上の
新規感染者が報告され、
翌日には「重大事態宣言」が出されました。
1週間で入院患者がおよそ29%増加したほか、
医療従事者自身の感染による欠勤も増えていて
市長は医療への影響を「深刻に懸念している」と述べています。
イギリスの研究チームによりますと
現時点ではデータが限られているとした上で
オミクロン株による重症化を追加接種することで
80%以上、防ぐことができるという結果を発表しています。
改めて私たちにできることは年末年始に
気を緩めすぎないことです。
オミクロン株だからといって
何か特別な対策が必要なわけでなく、
手洗い、マスクなど基本的な対策をお願いします。