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#137 "異常気象" 6,7月の猛暑日なぜ?

2022.08.22

こちらに並んだ日付は
東京都心が35℃以上、
つまり「猛暑日」となった日を示したものです。




すでに過去最多16日間、
なかでも6月から7月にかけて
9日連続など、この時期に
危険な暑さが続きました。
実は、去年の6月7月は猛暑日ゼロ…。
なのに、なぜ今年は多かったのか?




きょう気象庁の検討会の専門家は
この猛暑は「異常気象ととらえていい」と話し、
その原因について分析した
結果を公表しました。




猛暑には、
「太平洋高気圧」と「偏西風」が関係しています。

高い気温をもたらす「太平洋高気圧」は
平年はこのくらい(緑色)の位置に。

一方、亜熱帯ジェット気流と呼ばれる
上空の強い「偏西風」は
だいたいこのくらい(緑色)の位置にあります。

それが今年は…
「偏西風」がこのよう(ピンク色)に北寄りに大きく蛇行。
そこで生まれたスペースに
「太平洋高気圧」が強く張り出してきたんです。

さらに、この高気圧の上に
もう1つ高気圧が重なり、
2階建てとなって暖かい空気が流れ込んだため、
猛暑となったというんです。
加えて、
長期的な地球温暖化も背景にあるとしています。



偏西風は西から流れてきますが、
そのおおもとの北大西洋からヨーロッパ上空で
ことしは平年以上に大きく蛇行したんです。
すると1本のロープのように
この蛇行が日本付近にも伝わったということです。

なぜ、西のほうで蛇行したのかというと、
その理由はまだわかっていないことも多いんですが、
気象庁の担当者は
「背景に地球全体の温暖化がある」としています。




実は、今後もこの太平洋高気圧が
張り出しやすいことがありそうで、
平年より暑くなるとみられます。




この先3か月の平均気温を見てみますと、
赤で示されている関東より西は平年より「高い」、
また黄色で示されている北日本は
「平年並み」か「高い」という予想になっています。

9月も暑くなるため、
今年は夏を長く感じそうです。

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