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#184 ガザ~日本人語る「支援」の現実

2023.10.23

日に日に人道状況が悪化する
ガザ地区で、現在も活動している
日本人がいます。
zeroの取材にも応じてくださった
「国境なき医師団」の白根麻衣子さん。
私たちの取材中には、
こんな場面もありました。

○国境なき医師団
 白根麻衣子さん
『あ!いま聞こえましたか?
 いま空爆が近くで起きたので』

○記者
『空爆ですか?』

○白根さん
『はい、この音は空爆です』

○記者
『いま安全な場所ですか?
 大丈夫ですか?』

○白根さん
『大丈夫だと思うんですが・・・
 いまガザに安全なところは
 本当にどこにもないということは
 伝わったと思います』

このような現実を日本の人たちに
知ってもらいたいと、
取材に答えてくださったんですが、
現地で「野宿をしている」
という白根さん。
テントもなく、
現地スタッフが見つけてきてくれた
毛布とマットレスで寝ています。
生きるために必要な食料は
確保できているそうですが、
1日何食と決まっているわけでは
ないそうです。

白根さんは取材の中で
「今一番必要なのは
 この無差別な暴力を
 直ちに止めること」だと
ガザ地区から伝えてくださいました。

(櫻井)
また「ユニセフ=国連児童基金」に
よりますと、
10月21日にラファ検問所を通過した
ユニセフ供給の「飲料水」は
2万2000人の「1日分」。
これは、ガザ地区の人口
およそ220万人の
「わずか1%分」に過ぎません。

提供:日本ユニセフ協会

ユニセフは、ラファ検問所に
最大25万人分の
緊急支援物資を準備していて、
「数時間のうちにガザに搬入できる」と
さらなる検問所の開放を
求めているんです。

では、
私たちにできる支援はあるでしょうか?
「赤十字」や
「パレスチナの赤新月社」も
ガザ地区でケガ人の搬送や治療など
危険の中で「医療支援」を中心に
行っています。
多くのイスラム教国では
「赤十字はキリスト教を連想させる」
として、
赤い三日月の「赤新月」を使用しています。

日本赤十字社の
佐藤国際部次長に取材したところ、
普段は様々なルートで
医療物資=モノを届けているが、
現在はイスラエルによる封鎖で
ルートは「ラファ検問所」に
限られているそうです。

ただ、現時点では
一部の「銀行やATM」など
決済システムは動いているため、
「モノ」よりも「お金」の支援の方が
素早く届く可能性が高いといいます。
そのお金は現地で薬や医療の
調達に使われているため、
ぜひみなさんの力を
貸していただきたいということです。

現地では、赤新月社の病院ですら、
攻撃の警告を受けていて
「いつ停戦するのか」と
悲痛な声が届いているといいます。
一刻も早い停戦が望まれます。

■支援先情報■
・国境なき医師団
「今回の寄付をする」
・ユニセフ
「ガザ人道危機 緊急募金」
・日本赤十字社
「イスラエル・ガザ人道危機救援金」

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