#160 藤井聡太六冠~八冠への道~
○藤井聡太六冠
「なんというか少し照れくさいところも
あったんですけど…
六冠は非常に光栄なことだと思うので、
その立場に見合う将棋が指せるよう
これから努めていければと思います」
きのう「棋王」のタイトルを獲得し
史上2人目、最年少で「六冠」という
偉業を達成した、将棋の藤井聡太六冠。
直後の記者会見では
「名古屋発~東京行きの新幹線に例えると
今回の六冠達成はどのへん?」
という質問があり、
「う~~ん」と考えたあと
「静岡くらい」と答えていました。
将棋界には現在「8つ」の
タイトル戦がありますが、
藤井六冠は2020年に17歳で
初めての「棋聖」を獲得すると
そこから3年足らずの間に…
「王位」「叡王」「竜王」「王将」
今回の「棋王」とタイトルを次々と奪取。
残るは「名人」と「王座」のみとなりました。
これまで将棋界で
「七冠」を達成したのは羽生善治九段だけで、
羽生さんが七冠だった時代には
「叡王」がなかったので、
「八冠達成」となれば前人未到の記録です。
ただ、八冠までにはさらに
険しい道のりが待っています。
藤井六冠は来月からの「名人戦」
そして、例年9月から10月の「王座戦」を取れば、
最短で今年の秋には
「八冠」を達成する可能性があります。
ただ、この間には
名人戦とほぼ同時に「叡王戦」、
「棋聖戦」「王位戦」と
現在持っているタイトルの
「防衛戦」が待っているため…
これらのタイトルを
守り抜かなければ
八冠にはたどりつきません。
さらに、来月5日に迫る「名人戦」は
将棋界において「伝統と格式」で
別格のタイトルです。
「名人」の称号は最も歴史が古く
いまから400年以上前の
江戸時代、1612年から続くものです。
当時は幕府に認められた
家元の人だけが名乗れる「世襲制」で
1935年から「実力制」のタイトル戦が
行われるようになりました。
現在の名人は3連覇中の
渡辺明さんですが、
藤井六冠が勝利すれば
「史上最年少名人」となります。
6歳のバースデーカードに
『めいじんになりたい』と
書いていたという藤井六冠。
八冠へ向けた名人戦に注目です。