#193 リチウムイオン火災で粗大ゴミ“緊急事態”
年末の大掃除に関わる
「緊急事態」です。
ゴミ処理施設で
リチウムイオン電池が
発火するのを再現した映像です。
こちらも実験ですが
モバイルバッテリーが
「燃えるゴミ」などにまざり
ゴミ収集車に持ち込まれると、
激しく破裂することもあります。
リチウムイオン電池が
原因とみられる火災によって、
いま、東京23区に
「緊急事態」が発生しています。
粗大ゴミなどを
処理する施設の組合が
「粗大ごみがあふれています」
年末年始の廃棄を
「なるべく控えてほしい」と
呼びかけているんです。
というのも、江東区にある
東京23区で唯一の
粗大ゴミを細かくする施設で
11月、火災が発生。
火元はゴミの中に混入していた
「リチウムイオン電池」だと
みられています。
この施設は
現在も「使用不能」となっていて、
となりにある
「不燃ゴミ」のラインを使って、
粗大ゴミを処理していますが、
もし、こちらも火災や故障で
止まってしまうと、
「およそ5日間」でゴミの貯留場が満杯に。
粗大ゴミも不燃ゴミも
受け入れられなくなるというんです。
こちらは実際にゴミ袋に入った
リチウムイオン電池が燃えた映像。
どの自治体で起きても
おかしくはない事故で、
ゴミ処理の過程で出火する事態は
2021年度の調査では、
全国で年間『5600件以上』も起きていて
ここ数年で確実に増加しています。
火災などを起こしたモノで多かったのは…
<1位>モバイルバッテリー
<2位>加熱式たばこ
<3位>コードレス掃除機
こうしたモノを
そのまま普通のゴミとして捨てるのは
非常に危険、ということになります。
では、リチウムイオン電池の
「正しい捨て方」とは?
まずは「小型充電式電池」の
リサイクルボックスへ。
家電量販店やスーパー、
ホームセンターなどの
協力店舗に置いてあります。
BOXで回収できる電池は、
「リサイクルマーク」が目印です。
ただ、スマホのバッテリーや
加熱式たばこなど、
それから、傷がついた電池、
水没した電池などは
回収できません。
こうしたケース、
都内のある自治体では
●メーカーや販売店が
回収してくれないか、
まずは問い合わせてほしい
断られた場合は
●自治体の清掃事務所に
問い合わせてほしいとしています。
いずれにせよ、
自治体によってかなり
ばらつきがありますので、
お住まいの地域のルールを
よく確認してください。
東京23区の粗大ゴミですが、
2024年2月には、火災が起きた
施設が仮復旧する予定で、
粗大ゴミは
「予約分はちゃんと処理します」
ただ、2月ごろまでは、
なるべく出すのを控えてほしいとのこと。
改めてですが、
どこでも“緊急事態”に
つながりかねないため、
充電式の家電を捨てるときは
「不燃や粗大などにまぜない!」
これを心がけるだけで、
私たちも火災防止に協力できます。