#084 “若い世代”へのワクチンいつから?
日本でもようやくワクチン接種が本格化する中、
より若い世代が打てるのはいつごろになるのか?
厚生労働省は、自治体に対して
16歳から64歳の人たちの<ワクチン接種券>を
来月、6月中旬に発送するよう求めていますが…
5月31日、私たちが東京23区の自治体に取材したところ。
接種券の発送について。
墨田区は6月1日から中野区は6月10日からなど、
6月中旬までに発送を始める区が複数あることがわかりました。
中でもたとえば、江東区では、
○高齢者、障害者施設で働く人
○基礎疾患のある人
○60歳以上
と予約のスタートを6月後半から段階的にしています。
また、この時期でも「空き枠」が出れば、
接種券のある人は予約を受け付けるということです。
ではなぜ、高齢者が進みしだい
若い世代への接種をどんどん進めようという流れになっているのでしょうか。
こちらは、政府分科会の
尾身茂会長が5月30日に1回目のワクチン接種を受ける様子です。
尾身さんは自ら希望して、
医療従事者ではなく、高齢者の枠で接種しました。
その尾身さんからは、金曜日の総理大臣記者会見でこんな発言が。
「若い人たちにもなるべく早く打つことで、
集団免疫で日本の感染を(下げる)ということが今、求められている」
どういうことかというと。
これまで、ファイザーやモデルナのワクチンには、
「重症化予防」や「発症予防」
つまり、かかっても「軽くすむ」効果や、
発熱やせきなど「症状が出ない」効果があることがわかっていましたが、
それに加え、最近の研究で「感染予防」
そもそも「感染をブロック」する。
ひいては「人にうつさない」効果があることもわかってきました。
アメリカのCDC、疾病対策センターが調査したところ、
ワクチンを接種していない人では、
10万人あたり
138人の新型コロナウイルス「感染」が確認された一方で、
ワクチンを2回接種した人では、10万人に4人に「感染」が激減。
感染予防のワクチン有効率は「90%」になりました。
日本で、感染者が最も多いのは20代ですので、
若い人たちが打てば打つほど、
感染者数を減らすことが期待されているんです。
若い人たちもワクチンで自分がかからない、人にうつさないという研究。
ぜひ接種を考えてほしいと尾身会長は伝えています。