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#086 東京大会「プレイブック」どうなる?

2021.06.14

東京オリンピック・パラリンピック。
いかに感染対策を徹底できるか
カギを握るのが、あす最新版が出される
「プレイブック」です。



プレイブックとは
アスリートやメディアなど大会関係者の
“行動ルール”について示したもの。
これまで2度、出されていますが、
15日により具体的な【バージョン3】が公表されます。
 
これまでのプレイブックに
書かれていたのは、たとえばこんなケース。



メダルを手にした選手たちの
表情が見られるセレモニー。
しかし今大会は
アスリートもマスクを着用する必要があるんです。
お互いの健闘をたたえ合う
ハグなどの物理的な接触も
避けなければなりません。




また、世界各国のメディアが選手に取材する際も…
今回、2メートルの距離をとって
必ず「ブームマイク」といって
長い竿のついたマイクを使用。
競技直後のインタビュー時間は
ひとりのアスリートに対して
90秒以内にしてくださいと書かれています。



ここまで細かく
選手や関係者、メディアの行動を
制限するようなものは過去に例がなく
今大会が初めてなんですが
選手たちからは
「検査」「入国後の行動」「GPSでの管理」などについて
「どうなるのか」という不安の声もあがっています。

こうした声に最新版ではどう応えるのか。
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会で
大会運営を統括している
中村英正氏に話を伺いました。



まず「検査」について。
選手たちは大会中、
毎日、検査を受けることになっていますが
いつ検査を受けて、いつ結果が出るのか、
競技と検査のスケジュールが
イメージできるよう
“時間単位”で記載するということです。



また海外の選手や大会関係者は
入国後「14日間」は厳しく行動が制限され
公共交通機関を利用しない、
観光地やレストラン、バーなどに
行ってはいけないと書かれています。
これに加えて14日間たったあとなら
何をしてもいいというわけではなく
その後も安全安心を守る行動を求める内容が
新たに明記されるということです。



さらにスマホの「GPS機能」で
行動を管理するとしていますが
スマホの電源を切っていたり、
宿泊場所においてきたりしたらどうするのか
という声もあります。
これについて
最初の3日間は特に厳しく見ていきたいとしたうえで
第三者がチェックのために同行することも検討。
もしルールを守らなかったらペナルティーもあり
本当に悪質な場合は
「国外退去」を含めた
ぎりぎりの措置を考えているということです。



およそ8割の選手は
ワクチンを接種するということなんですが
体質的に打てない人もいるため
全員に強要することはできません。
このため
プレイブックにある行動制限は
ワクチンを接種した、しないに関わらず
全員に守ってもらうということです。
 
課題が見えた場合は大会中でも
プレイブックを更新し
感染拡大防止につとめるということです。

 

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