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#046 「次亜塩素酸水」

2020.06.01

新型コロナウイルスの消毒液をめぐって
注目の報告がありました。

6月1日(月)神奈川県・相模原市で市民に配布されてたのは
「次亜塩素酸水」というものです。
アルコール消毒液が品薄なことを受けて
テーブルなどの消毒に使ってもらおうと4月から配り始めました。
しかしか6月1日からある注意を呼びかけるようになりました。
それは…

「スプレー等による噴霧での利用はお控えください」。

手の消毒、テーブルやドアノブなどの消毒には
アルコール消毒液が効果的ですが、手に入らない場合、
テーブルなどには漂白剤に使われる次亜塩素酸ナトリウムを
水で薄めたものを代わりに使う方法があります。

これについては効果が認められていて
厚生労働省も作り方を紹介しています。

「次亜塩素酸ナトリウム」と「次亜塩素酸水」、
名前は似ていますが違う物なんです。

「次亜塩素酸水」についてWHO=世界保健機関は
これを噴霧する使い方についてよくないと指摘しているんです。

経産省によりますと「次亜塩素酸水」の商品で
販売状況を確認できた81品目のうち、
少なくとも66品目が加湿器などにいれて噴霧することで
“空間除菌”ができるとうたっていたということです。
 
実際に、加湿器で噴霧している保育園や、飲食店もあるといいます。

しかし、そもそもWHOは
「消毒剤を人体に噴霧することは
いかなる状況であっても推奨されない」
と指摘しています。

感染症学が専門の国際医療福祉大学松本哲哉主任教授によりますと
「次亜塩素酸水」に限らず、
「消毒液を空間噴霧してもウイルスを攻撃していることにはならず。
かえって人体に影響が出るので絶対にやるべきではない」と話しています。

実際に、国内の消費者事故の情報を集めたデータバンクには
「目が痛くなった」「呼吸困難になりそうになった」
といった報告もされています。

では、次亜塩素酸水の新型コロナウイルスに対する効果はどうなのか?
それはまだわかっていないんです。

経済産業省が所管する
NITE=製品評価技術基盤機構が検証し
中間報告を出したんですが、
「濃度によっては効果がない可能性がある」ということなんです。

今後、濃度を濃くするなどして検証をつづけ、
6月中旬には結果をまとめたいとしています。

 

 

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