実はいま、巨大なダイオウイカをはじめとして深海生物やそのキャラクターグッズが女性に大人気なんです。
先日まで上野の博物館で開催されていた特別展「深海」。
ダイオウイカなどを目当てに、3か月間でなんと50万人以上が訪れました。
書店にも深海コーナーができるほど。
この夏だけで10冊以上の新刊が登場しているんです。
去年オープンしたばかり、国内最大級のペンギンプールや小笠原の海を再現した大水槽などが人気の『すみだ水族館』に今年、新たに作られたのがひときわ照明が暗い深海生物コーナー。
キラキラした目が特徴のユメカサゴや全身ハリだらけのイガグリガニなど、独特の外見を持つ深海生物を目当てに女性客が増えているんです。
さらに、深海生物専門の水族館も今、人気になっていると聞いて向かったのは、2年前にオープンした静岡県沼津市の沼津港深海水族館。
細い胸ビレで歩く姿が愛らしいキホウボウや深海に花咲くイソギンチャクなど、およそ50種類の深海生物を展示する日本で唯一の深海生物専門の水族館です。
こちらの水族館も今年に入って女性のお客さんが急増しているそうです。
なぜ、深海生物が女性たちの心をとらえているのでしょうか?
人によってはグロテスクに感じることもありそうな独特な姿・形をしている深海生物。
逆にそこに惹かれているという人が多かったんです。
そんな理由からか水族館のグッズ売り場も大人気!
こちらの売れ筋を聞いてみるとダイオウグソクムシのぬいぐるみが一番人気とのこと。
ダイオウグソクムシとは最大50センチにもなる深海のダンゴムシ。水族館の人気者です。
ほぼ実物大のぬいぐるみは6090円とちょっとお高いんですが、3時間で160個が完売するなど大人気なんです。
ぬいぐるみ以外もダイオウグソクムシグッズは大人気。
なんと靴下まで売っていました!
ちなみに、人気No.2のグッズはメンダコ。
メンダコは手のひらサイズのタコ。
耳のようなヒレをパタパタさせて泳ぐ姿が本当にかわいらしいんです!
さらに、自分でグッズを手作りしてしまう人までいました!
ラブカという捕獲も飼育も難しい深海ザメ。
先月、深海水族館にやってきたものの、わずか2日で亡くなってしまったそうですが、その「しおり」も手作りしちゃったそうですよ。
暗い場所に住む深海生物にはチョウチンアンコウのように地味な色のイメージがありますよね。
でも、紅白模様が鮮やかなアズマハナダイなど実は意外にもきれいな色をしている生物もいるんです。
水槽の中を無数に泳ぐヒカリキンメダイはまるでプラネタリウムのよう。
目の下の発光器を光らせて、エサをおびき寄せているんだとか。
深海生物が放つ神秘的な色や光が女性の心を掴んでいるようです。
ハイビジョンカメラがいろんな潜水船、探査機に搭載されるようになり撮影技術の進歩。
キレイな映像や写真が増えたことも人気上昇の一因と言えそうです。
そして、深海水族館がある沼津での取材中にはこんな発見も!
沼津市が面している駿河湾は水深2500mという日本一深い湾。
船で5分も行けば深海生物が獲れる、まさに深海生物の宝庫。
それゆえに、スーパーに食材として日常的に売られているそうなんです。
普段、あまり口にすることがない深海魚は一体どんな味なんでしょうか?
今回食べるのは、こちらのトウジンという深海魚。
水揚げはされるものの、その見た目からかほとんど出回りません。
このトウジン料理を特別に作っていただくのは「浜焼きしんちゃん」。
果たしてどんな料理になるのでしょうか?
見た目は白身魚のフライのようですが、トウジンは外見にそぐわず身は上品で柔らかいんです。
あまり動かない深海魚は脂分が多いのですがトウジンは身が細いせいか、適度な脂でフライでもお刺身でも美味しくいただけました。