放送内容

HATENAVI

2013/10/23 放送
マツタケって本当にそんなにおいしいの?

マツタケって本当にそんなにおいしいの?

今月、マツタケ生産量日本一の長野県では、値段が例年の3割安になるほど、豊作の年となったマツタケ。
相場は1本あたり数千円という値段ながら、味わい方は「マツタケご飯」や「焼き物」、「土瓶蒸し」など食欲の秋にぴったりのものばかり。

しかし、マツタケの高級食材としての特別扱いに疑問を感じている人が多かったんです。
値段を比較してみると、調査した売り場では、1本あたりシイタケは、40円に対して、マツタケは5000円。
そもそもなぜ、キノコの中で「マツタケ」だけ、値段が高いのでしょうか?

食文化に詳しい専門家に伺うと、マツタケの歴史は古く、千年以上前から、その強い香りが好まれましたが、高級品ではなく「庶民の食」として気軽に食べられていたんです。
事態が急変したのは、今から50年ほど前、1960年代の高度経済成長期。森林伐採や人口増加などで、マツタケが生える赤松林が減少したことで、生産量は短期間でごらんのように激減!
そのため、人工栽培ができないマツタケの価格はグングン上昇。
いつの間にやら庶民にとって「高嶺の花」に変わってしまったんです。

そんなに高いのに、なぜマツタケを好んで食べるのでしょうか?

マツタケ料理食べ放題のお店で調査したところ、マツタケの美味しさについて、「味」ではなく「香り」と答えた方が、最も多かったんです。

なぜ日本人は、マツタケの「香り」を、魅力的に感じるのかというと、「季節感」が大事な日本人にとって、マツタケの香りは美味しさ以上に大事なものだったんです。

ところが、長年キノコを研究している教授から衝撃の事実!
実はマツタケの香り成分は、独特のものではなく、他のキノコにも含まれるもの。
ただし、唯一食材の状態で香りを感じるのはマツタケだけなんだそうです。