全長196キロの大河・四万十川。
いまなお豊かな自然を残し「日本最後の清流」と呼ばれます。
夏はその四万十川が一年で最も賑わう季節です。
去年の8月12日。
中流域にある四万十市江川崎では、日本一の最高気温41度を観測。
一躍、脚光を浴びました。
その暑さを吹き飛ばす四万十川の魅力を徹底調査!
旅の始まりに立ち寄ったのがレンタル自転車のターミナル。
下流から中流域までの7か所にあり、どこで借りてどこに返すのも自由なんです。
やってきたのは下流にかかる佐田沈下橋。
「沈下橋」は、増水したときに流木などが欄干にひっかかって壊れてしまわないよう、川の下に沈む橋で、四万十川の本流に「21本」架かっているそうです。
こんどは遊覧船に乗って、川をさかのぼってみます。
昭和30年代まで木材や炭を運ぶ「舟母(せんば)」という帆掛け舟が1日に70隻ほども行き交っていたそうです。
その四万十川の日本一ホットな新名所・四万十市江川崎。
去年8月12日に、国内最高の気温41度を観測しましたね。
山々に囲まれた江川崎は、盆地のような地形のため、熱がたまり、気温が高くなりやすいんだそうです。
江川崎では「日本一暑いまち」として売り出し、町おこしを!と力を入れています。
この記録更新で急遽、うなぎのご当地キャラ「しまっチ」も誕生しました。
この夏の気温も町おこしの熱も、うなぎのぼりになりそうな予感です。
続いて、四万十川の新名物を楽しみます!
やってきたのは新幹線に、似ている鉄道ホビートレイン!。
外見を初代の「ゼロ系新幹線」に似せた観光列車で、今年3月から走っています。
最高速度は、本物には程遠い時速85キロですが、四万十川の流れに沿って豊かな自然の中をのんびり走ります。
列車を降りて到着したのは、四万十町の道の駅「四万十とおわ」。
ことし4月にできたばかりのカフェに人気のスイーツがあるそうなんです。
実は四万十川の中流域は栗の産地。
カフェでは特産の栗を使ったスイーツを味わえるんです。
栗のなかでも甘みが強い高級栗「利平栗」だけを使用したモンブランです。
さて、あたりは暗くなり・・・。
いったい、四万十川・伝統の夜の漁とはどんな漁でしょうか?
観光船の見学コースに参加します。
猟師さんたちが松明に火をつけると漁の始まりです。
四万十川の夜の漁とは、松明(たいまつ)を振りながら数隻の舟がアユを網に追い込む「火ぶり漁」。
アユの活動が弱くなる夜、明かりが怖くて逃げる習性を利用した漁です。
20年程前には、ひと晩で1200匹も獲れたこともあるそうです。
アユは「香魚」とも呼ばれ、スイカやキュウリなような香りがするんです。
この日の漁には、ベテラン川漁師の姿もありました。
夏の暑さもすっかり忘れる四万十川の旅でした。