放送内容

HATENAVI

2014/08/11 放送
ナツナビ 新潟県×真夏のひんやりツアー

ナツナビ 新潟県×真夏のひんやりツアー

新潟は「雪国」と言えども日差しも強くて肌がじりじりと焼けているのがわかります。
最初にやってきたのは、新潟県上越市安塚(やすづか)地区。
2m~3mの雪は当たり前の豪雪地帯ですが、スキー・温泉リゾート「キューピットバレイ」には、冬に積もった雪を真夏に利用した雪室というひんやりスポットがあるんだとか。

雪室とは冬に積もった雪を使った天然の冷蔵庫のこと。
古くから雪国の知恵として野菜などを保存していましたが、この倉庫は日本最大級・1500トンもの雪があり、夏の間は地元の野菜などを販売する「コンビニ」として開放されています。
湿度100%の低温で、野菜もみずみずしいままです。
雪室には鮮度を保つだけでなく、野菜が美味しくなる秘密がありました。
野菜は、凍りそうになると、細胞が壊れないように、でんぷん質を凍りにくい糖分に代える性質があるんです。
ニンジンの甘さの基準・糖度を計ったところ、栗や柿とほぼ同じ、8.3度もの甘さがあったんです。

実は雪室は、夏の冷房にも一役かっているんです。
雪室の2階にある昆虫館には雪室の冷気を循環させているんだそうです。

新潟名物と言えばお米!
湿度100%の雪室で保存したお米は、真夏でも去年の新米そのものの味だとか。


お次の「ひんやりスポット」は、お隣の津南町(つなんまち)。
豊かなブナ林に囲まれた森林浴のコース。
ただ、気持ちいいのはこの先に涼しい場所がある、いやっ!寒い場所があるんですよ!

石垣の裏には空洞があり、そこにたまってる冷気が夏場になると噴き出ているんだそうです。言わば、天然のクーラーなんです。

実際に気温を測ってみると、なんと10.5度!
この石垣は明治の頃に作られたもので、養蚕業のカイコの卵のふ化をタイミングよく調整するための天然の冷蔵庫として使っていました。
この風穴の周りだけは、夏の訪れが遅くなっていました。
ふもとでは6月に咲くアジサイも、この林では、8月になってようやく咲き始めていました。


ここで、ひんやりツアーの途中ですがちょっと寄り道!
津南町には夏を代表するひまわりの絶景ポイントがあるそうです。目の前に広がるひまわりの数は50万本。
新潟県津南町のひまわりは、全国からカメラマンが訪れる程の人気スポットなんです。
そして、ひまわり畑のすぐ近くに3つめのひんやりスポットがありました。

極上の天然水!
そこには、驚きの秘密があったんです。
夏なのになぜこんなに冷たいのか?
池の保護をしている涌井さんに伺うと、この水は、地中でろ過された雪解け水。
ろ過の期間は数十年にもなるので、水の温度は地中の温度と同じ6.9度になるそうなんです。
夏だけでなく、冬には家の周りにつもった雪を解かす生活用水として使われているそうです。