相次ぐ、子供たちが犠牲になる痛ましい事件。
犯罪から身を守るためには、どんな対策が効果的なのか徹底調査。
まずは子供たちが、普段どんな風に教えられているのか、調査をすすめると、品川区では小学校の児童全員に、GPS機能を搭載した携帯端末「まもるっち」を配布。
危険を感じた時に音が鳴るんです。
監視センターでは、子供がいる場所を即座に確認。親だけでなく、周辺の協力者がすぐにかけつけるシステムになっていました。
さらに埼玉県の戸田市では、警察庁のプロジェクトとして、通学路に23台もの防犯カメラを設置。地域内の犯罪は半数にまで減少するという成果を上げていました。
地域の防犯パトロールの方々が、特に不審者に目を光らせているのが、子供が一人きりになりやすい放課後。
しかし、子供たちを悩ませるのは「知らない人」。
この知らない人への対処こそが、防犯のキーポイントだったんです。
小学生の子供をもつ親御さんたちは、子供に「知らない人」が、不審者かどうか、区別させる難しさを実感しているようでした。
子供にとっては、親しげに話しかけられると「知らない人」から「優しい人」に変化。
だから単純に、「知らない人に気をつけなさい」と教えるだけでは、不十分だったんです。
子供には、「こんな時、どうする?」と、危険な時の行動とともに教えるのがポイントだといいます。
うずくまっている人を見かけたらどうする?
子供だけで十分な対処は無理。
防犯のためにも、大人を呼んだ方が「知らない人」対策になります。
前を歩いていたおじさんがサイフを落としたらどうする?
落としたことを教えてあげる。もし知らない人に、不用意に近づいてしまうとかえって危険な場合があります。
「知らない」人から道をたずねられた時は?
大人でも分からない道を、子供に聞くなんてめったにないこと。
不自然な質問だと気づくことが大切。
このような「こんな時どうする?」といったことを、親子で一緒に話し合うことが、有効な対策となるんです。
続いては、放課後の帰り道など「危険なスポット」について。
今回は、街の中で見落としがちな「2つのスポット」を教えて
もらいました。
まず、専門家が注目したのは、子供たちが登下校でよく利用する「歩道橋」。
歩道橋は、背の高い柵で囲まれた場所のため、不審者が子供を連れ去ったり、突き落したりといった事例が、全国各地で報告されているんです。
だから、不審者がいたら迷わず引き返すことが大事。
続いての危険スポットは公園。
もし公園の周りに車が停まっていたら絶対に近づかないこと。
多くの公園で見かける風景ですが、子供が一人の時には要注意。
車の中の不審者から声をかけられたり、連れ込まれるといった事件も多発しています。
だから、公園に出入りする時には、停まっている車のドアに近づかない。
もしくは、ドア側を避け、足早に通過するのが効果的。