連日暑い日が続いています。そこで日常あるものにひと工夫加えるだけで簡単にできる「チョイ足し快眠術」を徹底調査しました!
暑くて寝苦しい夜にはエアコンを使う人が多いと思いますが、一晩中つけると「電気代が心配」だったり、「寝室にはない」という人もいますよね。
街のひとたちの快眠術を聞いてみると・・・
寝る前に網戸に霧吹きで水をかけてから寝る、そんなチョイ足し快眠術。
これは、「打ち水」と同じ原理で、水が蒸発するときに周りの空気の熱を奪う「気化熱」の原理。
網戸についた水滴が外からの風を受けて蒸発するので、窓から入ってくる風が冷たくなるんです。
続いて、冷蔵庫で冷やしておいた化粧水を使うチョイ足し快眠術。冷蔵庫で十分冷やした化粧水を、顔につけて、仰ぎ、サーモグラフィで見ると、化粧水をつけた部分は温度が下がり青色に変化。
つける前と比べて表面温度は2度下がりました。
しかしここで、「チョイ足し快眠術」で気持ち良く寝付けても、途中で「暑くて目が覚めてしまう」という問題。
チョイ足しでは、快眠を持続することができないのか?
東京理科大学で独創的な実験を数多く行っている川村博士に涼しさが持続する「チョイ足し快眠術」を尋ねたところ・・・
出てきたのは、「洗面器」と「タオル」。
このタオルを水で濡らして「扇風機」の前で、タオルかけにタオルをかけます。
さらにその先端を、。水を張った洗面器に浸しました。
理論的には、タオルに含まれた水分が、風に吹かれて蒸発するときに「気化熱」で周りの空気の温度を下げるというのです。
そして、タオルを水に浸しているのは、細かい繊維が水を吸い上げる「毛細管現象」を利用してタオルの乾きを防ぐため。
水の表面を高くし、吸い上げをよくすることがポイントです。
風がすぐ当たる場所に温度計を置いて、測定してみると扇風機の風の温度は27.1度。
濡れタオルを通した方は、それよりも1.2度低い、25.9度でした。
この濡れタオルのチョイ足し快眠術を、扇風機を普通に使っている男性に、試してもらうと。
寝つきだけでなく、寝ている間も快適さを保てる方法がわかりました。
さらにちょっと変わったチョイ足し持続快眠術にトライしている人も。
寝る前に、リゾートの様子を想像する快眠術。
想像力をチョイ足しして快眠を持続できる人もいたのです!
それは、寝る前に川の音を聞くことで気持ちよく寝られるというんです。
これって効果あるんでしょうか?
川の音を聞くと体にどんな変化が起こるのか実験。
協力してもらうのは、寝苦しい夜に悩む大学生の男女3人。
川の音を聴く前後の様子を、体表面温度がわかるサーモグラフィカメラで見てみます。
室温は27度。何も聴かない状態で5分横になったところ、サーモグラフィの映像では、ほとんど変化がありませんでした。
川の音を流すとわずか3分後、徐々に赤い箇所が黄色に変化しはじめたのです。
つまり、体表面温度が低下。
続いての男性も、音を聴いた後は、赤色の面積が減っています。
3人目の女性は、あまり変化がありませんでしたが、今回の実験では3人中2人が、川の音を聞くと、体の表面温度が下がるという結果になりました。
なぜこのような結果になったのか、さまざまな実験で脳の活動を研究する専門家に聞くと。
「川の流れ=涼しい」という脳の思い込みで体表面温度が影響を受けるというのです。
では、実際に寝るときに聞いてみるとどうでしょうか?
寝るときはエアコンをつけないというご家族にご協力いただき、お父さんと子供3人で実験。
枕元には「睡眠計」。
これは、睡眠中の体の動きをセンサーで捉え、眠りの質を測定するもの。
一定以上の動きがあると、「目覚めた」と判定されます。
今回は、その「目覚めた回数」を数えます。
まずは、何もしないで寝た日は、かなり寝苦しそう。
そして、夜中の3時半、4人中3人が、一斉に寝返り。
測定の結果、何度も目が覚めていました。
そして翌日、川の流れの音を聞いて寝ます。
この日室温は昨日より2度高くなっていましたが、おとなしくすやすやと寝ています。
家族みんなでぐっすり。
測定結果は4人全員が、川の流れを聞いた日の方が、夜中に目覚める回数が少なくなりました。
「川の音」を聞きながら寝るというのも人によっては快眠を持続できる
チョイ足し快眠術なのかもしれません。