NNNドキュメント

日本と韓国の関係が戦後最悪の状況にある。発端となった元徴用工の問題とはいったい何なのか。戦時中、女子勤労挺身隊などとして富山市の工場で働いた韓国人女性らが損害賠償を求めた裁判で、韓国の裁判所は日本企業に賠償を命じた。１９６５年に結ばれた日韓請求権協定で、日本は韓国に無償3億ドル、有償2億ドルの経済協力金を供与していて、決着済みという立場だ。なぜ韓国は覆したのか。関係者や専門家を取材し紐解いていく。

「こんな飛行機で本当に特攻出撃したのか？」その機体は、偵察機として使われた古い水上飛行機です。瀬戸内海をのぞむ小さな町に残された滑走路。太平洋戦争末期、訓練部隊だった詫間海軍航空隊は、水上特攻の一大拠点となり、訓練の浅い学生たちが、爆弾とともに次々と突入。特攻兵５７人、誘導部隊も含め300人以上が戦死しました。彼らはなぜ死ななければならなかったのか。戦後、置き去りにされた基地の歴史をたどります。

原爆投下から７４年。被爆者の平均年齢は８２歳を超えた。原爆で３６９人が亡くなった基町高校では１２年前から被爆者の体験談を絵で残す取り組みを続けている。今年も５人の生徒が祖父母を探すため入市被爆した男性の話を絵で表現することになった。想像もつかない当時のヒロシマに苦悩する生徒たち。その中には祖父が被爆者という被爆３世の生徒も...。"原爆の絵"を通じて、被爆を継承する高校生の思いに迫る。

広島市の平和公園はかつて、４４００人が暮らす町でした。理髪店や写真館で生まれ育った人たち...。被爆前、今と変わらぬ日常がありました。被爆者の平均年齢は８２歳を超え、記憶の継承が課題となる中、写真を使って継承しようと取り組む人たちがいます。広島の高校生と東京大学大学院の教授です。それは被爆前の白黒写真をカラー化するというもの。人工知能「ＡＩ」を活用します。広島にはかつて普通の日常がありました。カラー化写真を見た被爆者の思いとは...。

幹部自衛官を養成する防衛大学校で「殴る」「蹴る」「下半身に火を付ける」などの暴力が起きていた。被害者の元学生（24歳）が起こした裁判で、加害者は「指導だった」などと主張し、元教官は「予測不可能だった」と証言。取材を進める中で我々は、防衛大ＯＢ等の貴重な証言と重要な内部資料を得た。見えてきたのは蔓延する暴力の実態。そこには"学生間指導"という独自の教育システムが介在していた。