展覧会紹介
ごあいさつ
主催者より
このたび、国立新美術館、名古屋市美術館、京都市美術館を巡回する「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」を開催する運びとなりました。
エルミタージュ美術館はロシアのサンクトペテルブルクに位置し、ロマノフ王朝の歴代皇帝の宮殿からなる建物と、300万点を超える所蔵作品とが見事な調和を織りなす、世界有数の美術館です。本展覧会では同館の優れた所蔵品の中から、16世紀から20世紀における西洋美術の「顔」ともいうべき名作を、その世紀を象徴するキーワードを軸に紹介します。
16世紀=人間の世紀、17世紀=黄金の世紀、18世紀=革命の世紀、19世紀=進化する世紀、そして20世紀=アヴァンギャルドの世紀。各世紀を彩るのは、ティツィアーノ、ルーベンス、レンブラント、ブーシェ、レノルズ、モネ、ルノワール、セザンヌ、マティス、ピカソら83作家の作品、全89点です。まさに400年にわたる西欧絵画の歴史をたどる豪華ラインナップです。特に注目されるのは、マティスの最高傑作の一つである《赤い部屋(赤のハーモニー)》。東京では実に約30年ぶりの展示となります。
「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」にご期待ください。
エルミタージュ美術館 館長メッセージ
日本の皆様へ
展覧会や絵画作品は言うに及ばず、芸術とはすべからく人々に見てもらうことによって初めて生きてくるものです。このたび、エルミタージュ美術館の所蔵作品を日本の皆様にご紹介できることを大変嬉しく思います。
歴代ロシア皇帝とロシアのコレクターたちによって収集された当館の所蔵作品は、世界の美術史をロシア語で編纂したものともいえます。これらの作品は、エルミタージュ美術館とロシアの所蔵品であるというだけではなく、世界が所有する至宝でもあります。
「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」では、西欧の素晴らしい画家たちの名画を展覧します。このことは同時に、美術の歴史の変遷に加えて、エルミタージュ美術館の文化に対する考え方や姿勢をご紹介するものでもあります。この展覧会を通して、ロシアおよびエルミタージュ美術館につきまして日本の皆様により一層ご理解いただけるものと確信しています。
日本の皆様が芸術を愛し絵画作品に関心をお寄せくださることに、深い敬意と心からの感謝の意を表します。