■ニニ ロッソ「星空に抱かれた家」 2001/7/11放送

   


ローマを見下ろす小高い丘の上、
ピラーノ通り49番地。
ここにトランペット奏者、
ニニ ロッソの家があります。



 
 


1980年、54歳でこの家に越してきたとき、
彼は、「長年の夢がかなった」と喜んだそうです。
ナイトクラブの二階にある小さな部屋で生まれたニニ ロッソは、
貧しかった幼い頃から、いつか一軒の家を持とうと心に決めていました。
自然に囲まれた大きな家を。
そして68歳で亡くなるまで、
この緑あふれる美しい家で家族と一緒に暮らしました。
部屋は、彼が演奏で訪れた国々のコレクションで溢れています。


   


父親がサーカスのトランペット吹きで、
物心ついたときからその魅力にとりつかれたニニ ロッソ


   


兵隊として戦争に招集された時も彼を励ましたのは、
敵の陣営から聞こえてきたラッパの音。
その音色は、国境をも超える音楽の素晴らしさを教えてくれました。


   


その体験から生まれたのが、名曲「夜空のトランペット」です。




大切な家族と暮らしたこの家の庭で、
彼は毎日、練習を欠かしませんでした。
満天の星空に抱かれながら…。


■ニニ ロッソ「星空に抱かれた家」 2001/7/11放送

ディレクター日記


来週の「心に残る家」は、
夏目漱石「留学時代に下宿した家」
をお送りします。


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