「深夜の音楽会」10、11月は、2回にわたってプッチーニのオペラ「トゥーランドット」をお送りします。今回の公演は、東京芸術劇場と読響による「シアター・オペラ」の第4弾として行われました。さらに、狂言師の茂山千之丞(しげやませんのじょう)さんが、能や歌舞伎の手法を取り入れた演出でユニークな舞台を作り上げ、「和」と「オペラ」の融合が実現しました。指揮は井上道義さん。「シアターオペラ・シリーズ」には2回目のご登場です。
《指揮者 井上道義 インタビュー》
Q、「シアターオペラ」とは?
演出過剰にならないこと。オーケストラをピットの中に入れない、音楽を中心にまずは楽しもう、と。
Q、今回の演出について・・・
今回は、茂山千之丞さんにお願いして、“和風”でやろう、となったんです。そして“和風”でやるんだったら、このやり方はきっと上手くいくんじゃないかと思って。中でも「ピン・パン・ポン」の場面は、これはもう狂言そのもので、オペラ用語では“ブッファ”というんですが、そういうふざけた部分がとても多く、そこで千之丞さんに何かやってもらえるんじゃないか、という直感がありました。
オペラ《トゥーランドット》・・・・
プッチーニの遺作。プッチーニは、リューの死の場面を作曲したところでこの世を去り、友人のフランコ・アルファーノが補筆し、完成させた。大合唱と管弦楽を駆使した、プッチーニの作品の中でも、最もスケールの大きいオペラである。
― あらすじ ―
物語の舞台は、古代中国の北京。絶世の美女トゥーランドット姫は、結婚を申し込んでくる男に3つの謎をかけ、答えられなければ容赦なく処刑する、残酷な心を持っていました。戦いに敗れて放浪していたダッタン国の王子カラフは、たどりついた北京で、生き別れになっていた父ティムールと、父に仕えるリューに再会します。しかし喜びもつかの間。カラフは垣間見たトゥーランドット姫の美しさに心奪われ、父や3人の大臣ピン・パン・ポンが止めるのも聞かず、3つの謎に挑戦する決意を固めるのでした。
プッチーニの遺作。プッチーニは、リューの死の場面を作曲したところでこの世を去り、友人のフランコ・アルファーノが補筆し、完成させた。大合唱と管弦楽を駆使した、プッチーニの作品の中でも、最もスケールの大きいオペラである。
― あらすじ ―
物語の舞台は、古代中国の北京。絶世の美女トゥーランドット姫は、結婚を申し込んでくる男に3つの謎をかけ、答えられなければ容赦なく処刑する、残酷な心を持っていました。戦いに敗れて放浪していたダッタン国の王子カラフは、たどりついた北京で、生き別れになっていた父ティムールと、父に仕えるリューに再会します。しかし喜びもつかの間。カラフは垣間見たトゥーランドット姫の美しさに心奪われ、父や3人の大臣ピン・パン・ポンが止めるのも聞かず、3つの謎に挑戦する決意を固めるのでした。
〜DIGEST〜
《第1幕》
北京の役人が、群衆に布告している。
「我らがトゥーランドット姫は 3つの謎を解いたお方にお興し入れなさる。
しかし その謎が解けなかった者は 打ち首に処す!」
北京の役人が、群衆に布告している。
「我らがトゥーランドット姫は 3つの謎を解いたお方にお興し入れなさる。
しかし その謎が解けなかった者は 打ち首に処す!」
戦いに敗れて放浪していた、ダッタン国の王子カラフは、
北京で、生き別れになっていた父ティムールと、父に仕えるリューに再会。
喜びを分かち合う。
北京で、生き別れになっていた父ティムールと、父に仕えるリューに再会。
喜びを分かち合う。
カラフは、中国の皇女である、絶世の美女トゥーランドットを垣間見る。
そして、その美しさに心を奪われてしまう。
カラフは、父親とリューの反対も聞かず、トゥーランドットへの愛に苦しむ。
そして、その美しさに心を奪われてしまう。
カラフは、父親とリューの反対も聞かず、トゥーランドットへの愛に苦しむ。
処刑人プーティンパオが、姫の謎を解けなかったペルシアの王子を処刑。
周りにいる群衆は、まだ少年のようなその王子に同情し、慈悲を乞う。
周りにいる群衆は、まだ少年のようなその王子に同情し、慈悲を乞う。
トゥーランドットに仕える、3人の大臣、ピン・パン・ポンが現れ、
姫の出す3つの謎に挑戦することが、どれだけ無謀なものであるかを
カラフに教える。
姫の出す3つの謎に挑戦することが、どれだけ無謀なものであるかを
カラフに教える。
密かにカラフに好意をよせる、女奴隷のリューは、
過去に1度だけ、カラフ王子が自分に微笑みかけてくれたことが忘れられず、
カラフの運命を思い、挑戦に反対する。リューのアリア『お聞き下さい』を歌う。
過去に1度だけ、カラフ王子が自分に微笑みかけてくれたことが忘れられず、
カラフの運命を思い、挑戦に反対する。リューのアリア『お聞き下さい』を歌う。
《第2幕》
来る日も来る日も、処刑の仕事に嫌気がさしてきた、ピン・パン・ポン。
故郷に帰ってゆっくり暮らしたい、と夢を語る。
3人とも、トゥーランドットの幸せな結婚と、国の平和を願っている。
来る日も来る日も、処刑の仕事に嫌気がさしてきた、ピン・パン・ポン。
故郷に帰ってゆっくり暮らしたい、と夢を語る。
3人とも、トゥーランドットの幸せな結婚と、国の平和を願っている。
いよいよ、トゥーランドットが姿を現す。
自分がなぜ、そのような残酷な行為を行うようになったのか、きっかけを語る。
先祖であるローリン姫が中国を治めていた時代、戦いに破れ、
異邦人から辱めを受けた、その怨念を受け継いでいる、という。
自分がなぜ、そのような残酷な行為を行うようになったのか、きっかけを語る。
先祖であるローリン姫が中国を治めていた時代、戦いに破れ、
異邦人から辱めを受けた、その怨念を受け継いでいる、という。
今まで何人もの若者の処刑を見てきた、トゥーランドットの父親・皇帝アルトゥムは、
もう血を見たくは無い、とカラフの謎解きに反対する。
しかし、カラフは聞く耳を持たず、挑戦の決意を固める・・・・。
もう血を見たくは無い、とカラフの謎解きに反対する。
しかし、カラフは聞く耳を持たず、挑戦の決意を固める・・・・。
この続きは、次回の放送 11月25日(水) をお楽しみに!