11月6日(水)深夜2:29〜3:59
BS日テレでは11月16日(土)朝6:30〜8:00に放送

指 揮 久石譲
朗 読 樹木希林
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 松井咲子(AKB48)

久石譲作曲:
オーケストラストーリーズ「となりのトトロ」

久石譲作曲:
風立ちぬ

ベートーヴェン作曲:
交響曲第7番

ハチャトゥリアン作曲:
組曲<仮面舞踏会>から「ワルツ」

※2013年8月28日 東京芸術劇場



≪秋の90分拡大版スペシャル!!≫
作曲家の久石譲さんを指揮にお迎えし、90分の拡大版でお送りしました。

久石 譲
スタジオジブリ作品をはじめ、数々の美しい映画音楽を生み出した日本を代表する作曲家。昨年読響と初共演。この夏に大ヒットした宮崎駿監督作品「風立ちぬ」で音楽を担当。11月に公開される、スタジオジブリ最新作・高畑勲監督作品「かぐや姫の物語」の音楽も担当している。


はじめにお送りしたのは、久石譲作曲オーケストラストーリーズ「となりのトトロ」。
「となりのトトロ」の映画のストーリーと音楽をモチーフに作曲されたこの曲は、
朗読によって物語が進められ、楽しみながらオーケストラの魅力を知ることが出来る名作です。

そして今回、朗読にお迎えしたのは、
日本を代表する女優・樹木希林さん!
オーケストラとの共演は初めてという樹木さんに
お話しを伺いました。

〜樹木希林×松井咲子(AKB48)〜

松井 樹木さんは映画やドラマなどでたくさん演技のお仕事をされて
    いると思うんですけれども、今回の様にオーケストラとの共演は
    ご経験されたことありましたか?

樹木 一度もないです。もっと簡単かと思っていたらこんなに分厚い
    楽譜が来て、それをどうやって読んだら良いかわからなくて。
    でもオーケストラが集まってチューニングをして、久石さんが
    指揮を振ったら音楽が始まるんですね。すごいですね。
    それで私はどこで入ったら良いかさっぱりわからなくて、
    久石さんの顔をじーっと見て合図を待っているという感じでしたね。

松井 樹木さんの作品に久石さんが音楽を担当されたことがあるとお伺いしたんですが、ステージ上での共演はどんな
    お気持ちですか?

樹木 久石さん自体が存在として華やかで、ドレスなんかを着せたいですね!黒いスーツではなくて。すごいんじゃないかと思う。
松井 すごかったですね。指揮もされて途中でピアノも弾いて。
樹木 それで私にキッカケも出して、時々私が見ていないと「コンコン」って。
    松井さんはリハーサルをご覧になっていかがでしたか?

松井 「となりのトトロ」は小さい頃から何回も見たことのある映画だった
    のですごく大好きなんですけれども、例えばチューバの音が
    大きいトトロの鳴き声だったり、楽器がさらにイメージをかき立てると
    言いますか…。

樹木 ほかには何か?
松井 トトロの中で「風の通り道」がすごく大好きで。
樹木 良いですね。
松井 それが聞けたのもすごく嬉しかったですし、その中で久石さんがピアノで参加されていたのですごくよかったです。
樹木 あのところは語りがこれだけしかないのよ。だから「風の通り道」の時、語りは邪魔なんじゃないのかなと。
    これだけしかないのよ(笑)。

松井 いやいや、語りがあってこそです。素晴らしかったです。

アンコールは、読響が初めてスタジオジブリ作品の演奏を担当した「風立ちぬ」を演奏。
今回、この演奏会のために、映画のオリジナル版よりも大きいオーケストラ編成で書かれ、この日が初披露となった。
美しいピアノのメロディから始まり、映画を思い起こすようなすばらしい演奏に、会場中が大きな拍手で包まれました。


続いては、ベートーヴェン作曲交響曲第7番をお送りしました。

久石譲 インタビュー
Q.ベートーヴェンの作品の魅力は?
西洋音楽史の中で最大の作曲家ですよね。あるモチーフを起用しだすと、これだけやりつくして徹底的に使用した上で、それが論理的なだけではないんですよね。すごく感覚的でもありすべての人間の要素を持っているので、どんな指揮者が演奏しようとベートーヴェンはベートーヴェンなんですよね。(第7番は)わかりやすいから一番人気がありますね。でもそういう分かりやすい面があるからすごく流れやすいんですよね。なので実は細かく書いてあるんですけれども、強弱・堅い音柔らかい音・音の重い軽い…そういうのをかなり徹底しないと意外に立体的に仕上がらない難しい曲だと思います。

作曲家ならではのこだわりのベートーヴェンを熱演した久石さん。
タクトが降ろされると同時に、会場からは大きな「ブラボー!」の声が飛び交いました。
鳴り止まない拍手に応えて、アンコールにハチャトゥリアン作曲「仮面舞踏会」からワルツを披露。
読響、そして久石さんの魅力をたっぷりとお届けした演奏会となりました。


読響コンサートへの誘い!!〜 from 片爪大輔(フルート)

フルート
片爪大輔

12月18日(水) 19日(木) 19:00
サントリーホール
12月20日(金) 19:00 21日(土) 14:00
東京芸術劇場
12月23日(月) 14:00
横浜みなとみらいホール
12月25日(水) 18:30
東京オペラシティコンサートホール


ベートーヴェン
交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付き」


指揮 デニス・ラッセル・デイヴィス
ソプラノ 木下美穂子 メゾ・ソプラノ 林美智子
テノール 高橋淳 バリトン 与那城敬
合唱 新国立劇場合唱団  合唱指揮 三澤洋史

「第九」の第4楽章には中盤にトルコ行進曲の部分があります。行進隊が遠くからだんだん近づいてくる場面でピッコロが大活躍するのですが、なんと曲が始まってからここまで1時間余り、ピッコロは一切音を出しません。何もしないで出番を待つのは緊張しますが毎回最高のポジションで音楽に包まれとても幸せな気持ちになっています。是非皆さんも会場でお聴きください。

コンサートの詳細は読売日響ホームページ http://yomikyo.or.jp/をご覧下さい。

久石 譲(指揮) Joe Hisaishi(Conductor)
1950年、長野県出身。国立音楽大学在学中よりミニマルミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。「MKWAJU」(81)から「Melodyphony」(10)まで多数のソロアルバムを発表。
84年の映画『風の谷のナウシカ』以降、『となりのトトロ』(88)、『風立ちぬ』(13/公開中)など宮崎駿監督の全作品の音楽を担当。このほか、北野武監督『HANA-BI』(98)、滝田洋二郎監督『おくりびと』(08)、李相日監督『悪人』(10)、山田洋次監督『東京家族』(13)など国内外の数々の映画音楽を手掛ける。現在、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』(13年11月公開)、山田洋次監督『小さいおうち』(14年1月公開)が待機中。映画音楽においては、これまで数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ、海外でも数多くの賞を受賞している。
2001年には、映画音楽として『Quartet カルテット』を製作。音楽・共同脚本も手掛け、日本初の音楽映画としてモントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。 演奏活動においては、ピアノソロや室内楽、オーケストラなど様々なスタイルを披露。近年は指揮者としても精力的に活動中。また、作曲家視点で取り上げるクラシック音楽のコンサート「久石譲クラシックス・シリーズ」は、ライヴ盤共々好評を得ている。 国立音楽大学招聘教授。09年紫綬褒章受章。ホームページ http://www.joehisaishi.com/
樹木希林(朗読) Kiki Kirin
1943年1月15日生まれ、東京都出身。
文学座付属演劇研究所、第1期生。70年代に「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」など話題のテレビドラマに出演し、その人気を不動のものとする。その後も独特な雰囲気を持つ個性派女優として幅広い分野で活躍。近年では『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(07)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞ほかを獲得。さらに、『歩いても 歩いても』(08)でブルーリボン賞助演女優賞、キネマ旬報ベスト・テン日本映画助演女優賞などに輝いたほか、『悪人』(10)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、さらに『わが母の記』(12)で2度目の日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など、数多くの映画賞を受賞している。
その他の主な映画出演作品:『半落ち』(04)、『下妻物語』(04)、『ブレイブ・ストーリー』(06)、『借りぐらしのアリエッティ』(10/声の出演)、『ゴースト もういちど抱きしめたい』(10)、『奇跡』(11)ほか。