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赤鼻のセンセイ

2009年7月期 水曜ドラマ
ストーリー

第1話

家電の実演販売員、石原参太朗(大泉洋)は赤い鼻姿で、買い物客から口達者に笑いをとっていたが、売り上げの方はサッパリ。あっさりとクビになってしまったところを、かつての恩師である老人(神山繁)に拾われる。わけのわからぬまま紹介状を渡され、「桜山総合病院」に行くよう、うながされる石原。

そこで石原は、院長の桜山真(上川隆也)から突然の面接をうける。老人は桜山の父であり、「桜山総合病院」の前院長であったのだ。「桜山総合病院」には長期入院により学校へ通うことができない子供達のために病院の中の学校、院内学級があるという。

その院内学級には、責任者で小学生の担任の太川絹(小林聡美)がいた。そこで中学生の担任をしてほしいと言われた石原は、いきなりのことに戸惑いながらも、「ウチの病院に力を貸してください」と口説かれ、とたんにヤル気になるのだった。しかし、太川はそんな石原に不信感を抱き…小児科医の七瀬遥華(香椎由宇)は「病気を抱えている子たちなんですから、そんなに簡単だと思わないで下さい」と石原をたしなめた。

そして、石原の教師生活初日、担当する中学校の教室には、八重樫守(神木隆之介)、和田雅樹(須賀健太)、田中香(高良光莉)、3人の生徒がいた。彼らは難治性の喘息や急性骨随性白血病、慢性腎炎の重い病を抱えている。初めての授業で赤鼻をつけ、調子よく笑わせようと試みる石原だったが、全く笑いは起きず、やることなすこと裏目に出て、ついには授業を放棄されてしまう。

「私達は笑わせるのが仕事じゃないんです」と山のようなカリキュラムを太川から渡され、叱られる石原。しかし、最近、中学生クラスの友人が亡くなったことや、八重樫が志望高校から受験拒否をうけて落ち込み、体調も良くないことを知り、「それなら尚更楽しませてやらないと!」と石原は、失敗にめげず、さらに奮起する。

ところが、石原が張り切れば張り切れるほど、生徒達との溝は深まってゆき…。さらには石原が喜ばせようとしたことがきっかけで八重樫の病状が悪化、発作を起こして運ばれるという最悪の事態に…。

「ココロ」にも「カラダ」にも病を抱える子ども達を「笑い」で必死に癒やそうとするドジな新米教師と、そこでおきる小さな奇跡。
赤鼻のセンセイのハートウォーミングストーリー、いよいよスタート!

 

第2話

あいかわらず赤鼻をつけて授業に挑もうとする石原参太朗(大泉洋)をとがめる太川絹(小林聡美)。2人の言い争いは絶えず、周りの教師やナースもそんな2人を呆れて見ている。

そんな中、急性骨髄性白血病で入院している院内学級の生徒、和田雅樹(須賀健太)が、週一回の大事な検診をすっぽかしてしまう。そのことで小児科医である七瀬遥華(香椎由宇)は看護師たちを激しく叱る。和田は、外科に入院している藤原理沙(金澤美穂)のことが気になり、外科病棟まで彼女のことを見に行っていたのだった。

「そういえば授業中も変だったなぁ」と和田のことを振り返る石原は太川ではなく、自分が、彼のことをケアすると桜山(上川隆也)に息を巻く。そして、太川が浅草にある劇場の娘だということを桜山からきいた石原は、「敵を知らなくては戦えぬ」と、浅草の劇場を訪れ、太川のある弱みをにぎる。

また、和田が外科に入院している少女に恋をしていることを知った石原は、「僕は生徒の幸せを願う教師ですから恋をしている少年をほっとける訳ないでしょう」と、大はりきり。太川の心配をよそに、少女を強引に院内学級へ通わせるのだった。

教室内で和田の隣に彼女を座らせ、カッコイイところをみせてあげようと張り切る。しかし、石原の予想とは裏腹に和田は怒って教室を飛び出して行ってしまう。

そうこうしているうちに、少女の退院が決まり、院内学級からも去ることとなり…。

 

第3話

夏が来たと張り切る石原参太朗(大泉洋)。「お前たちしかできない夏を作ろう!」と夏の目標を八重樫(神木隆之介)や和田(須賀健太)達に掲げさせるが、「俺達に夏も秋も冬も春も関係ないから」と相手にされない。

太川絹(小林聡美)のクラスに、新入生が入ってきた。小児糖尿病を患う森村千佳(八木優希)だ。母親の佳美(芳本美代子)によると、しっかりしていて、小学生ながら家の手伝いもし、自分で食事の管理も注射もできるという。「文句も言わずしっかりやってくれて。この子にどれだけ助けられているか…」仕事が忙しい佳美は、そう言って慌しく病院を出てゆく。

千佳のために歓迎会を開こうと提案した石原は、非常識だと七瀬(香椎由宇)にきつくとがめられるが、おかまいなしで、準備に張り切る。

そんな中、千佳の枕の下から、食べかけのお菓子が発見される。それは、お母さんにあげるものだと思いこんだ石原が、売店で千佳に買い与えてしまったお菓子だった。「必死に誘惑に耐えながら治療してるのに、どれだけ残酷なことをしたか分かってるんですか」と石原は再び七瀬に叱られる。

太川に連れられ、桜山(上川隆也)に、千佳と同じ注射針で注射を打たれる石原。さらに彼女の一食分の食事がいかに少ないかを教えられる。千佳のことを思い反省した石原は、一緒に食事を笑いながら食べたいと赤鼻をつけて千佳の病室にあらわれる。
しかし、千佳は姿を消してしまい…。

 

第4話

小学校教室から太川絹(小林聡美)の叫び声が突然あがる。何事かと駆けつけた石原参太朗(大泉洋)は、それが、ゴキブリを見た太川の声だと知り、新たな弱点を握ってほくそ笑む。
太川に対抗意識を燃やす石原は、男らしくゴキブリを退治しようと張り切るが、誤って小学校教室のクーラーを壊してしまうのだった。

今回の騒ぎで、他の患者を動揺させたと怒る七瀬(香椎由宇)を前に、責任をなすりつけあう石原と太川。仕方なく、中学校教室で、小学生との合同授業が行われることに。太川が何を言っても、生徒達に笑いがおこる様子を見て、悔しい石原。負けじと必死にみんなを笑わせようとするが、八重樫(神木隆之介)や和田(須賀健太)は、太川の授業に引き込まれ、小学生達からは石原のギャグにブーイングが起きる始末。

そんな授業が続く中、石原は、マイペースで一人、漫画を読んでいる田中(高良光莉)を自分の見方に引き込もうとし、田中の機嫌を取ろうと執拗に話しかけるが、田中は石原を無視し、無言で窓からマンガを放り投げてしまう。突然のことに驚く一同。

田中の行動が理解できない石原は、桜山(上川隆也)にグチをこぼす。石原は、女の子の気持ちはよくわからないという結論に達し、複雑な女心を知ろうと、張り切り出すのだったが…。

 

第5話

世間は夏休み、院内学級にも夏休みの季節がやって来た。症状の軽い生徒は一時帰宅するが、八重樫守(神木隆之介)、和田雅樹(須賀健太)ら、家に帰らない子ども達もいる。

そんな中、中学校の教室で八重樫と和田が些細なことを原因に喧嘩を始める。石原参太朗(大泉洋)は、ただでさえ窮屈な病院でよほどのストレスが溜まっているのだと太川絹(小林聡美)に話すが、石原のつまらない冗談もストレスの一因なのだと嫌味を言われムッとする。

仲直りしないままの八重樫と和田のせいで、教室の空気も気まずくなり、頭を抱える石原。すると桜山(上川隆也)が、そんなわだかまりなど、課外授業で外に出れば、解決すると言い出し、それを聞いた石原は、俄然張り切り、生徒達に行きたい場所を聞いて回る。

和田の病状を説明する為に、七瀬(香椎由宇)は和田の父親・邦春(山崎一)を病院に呼んだ。そして、病状が芳しくないと説明を受けた邦春は、石原に嘘をついてでも、本人には病状を悟られないようにと、お願いする。更に、石原は、七瀬からは、変に気を使ったりすると子供は大人のウソを見抜いてしまうため、軽率な言動や行動を慎むようきつく指導される。

その頃、和田は幼い頃によく遊んでいたというひまわり畑の絵を描いていた。そこでの思い出を石原に向かって楽しげに話す和田。
「俺さあ…ここに行きたい」
そして、石原は課外授業の行き先をそのひまわり畑に決めるが…。

その一方で、和田の容態に変化が現れ…。

 

第6話

桜山総合病院の職員達が親睦会で盛り上がる中、七瀬(香椎由宇)の姿はなかった。
「みんなで飲んだり食べたりくだらない話に付き合ってる時間はないんです」
翌日、コミュニケーション不足を指摘した石原参太朗(大泉洋)に七瀬は冷たく言い放つ。

体調が芳しくない和田(須賀健太)は、休んでいた院内学級に出席できることを心待ちにしていた。「明日は教室に行ってもいいんだよね」はやる和田の気持ちを七瀬が冷たく制する。「院内学級と自分の命、どっちが大事なの?」

千佳(八木優希)が母親からもらったという大事なヌイグルミを、とりあげる七瀬。中身がソバガラで、近くにいるソバアレルギーの子供の発作を心配してのことだったが、千佳は、ショックをうけてしまう。

元気のない和田に気付いた石原は、七瀬が和田に言った言葉を聞いて憤慨する。「文句を言ってきます!」と息巻いて七瀬の元へ行く石原の様子に不安を感じた太川(小林聡美)は後をついていく……。しかし医局に七瀬はいない。なんでも最近は最新設備のマンモス病院で知られる帝都大学病院に出入りいるらしい。七瀬に引き抜きの誘いがきているという噂を聞いた石原は、最近の特に厳しい態度はそういうことかと合点がいく。

教室では泣いている千佳に同情した生徒達が七瀬の悪口で盛り上がっていた。
「あれはお医者さんじゃなくて魔女や!」
七瀬の前で魔女コールを浴びせる子供たち。一方、七瀬の診療を受けていた和田は、突然逃げ出し、教室に内鍵をかけて立てこもってしまい…。

 

第7話

石原参太朗(大泉洋)が、授業中に腹を抱えて倒れた。桜山(上川隆也)によると急性虫垂炎だという。緊急手術を桜山が執刀すると聞いて、不安になる石原。
「チェンジ! チェンジお願いします!」

八重樫(神木隆之介)は和田(須賀健太)の病状を心配していた。
「あいつ、どんどん悪くなっていくよな」
田中(高良光莉)に語りかけるが、遮るように止められる。
「そういう話、やめない?」
一方、七瀬(香椎由宇)は太川(小林聡美)に和田の現状について話し、厳しい状況に対する自分の思いを伝えるのだった。

しばらく入院することになった石原だったが、隣のベッドに怖面の男、漆原(ダンカン)がやってきて戸惑う。漆原が言うには、桜山から石原のことを相当面白い男だと聞いてきたらしい。「なんか面白い事言ってよ」と漆原に言う。プレッシャーをかけられ困る石原。

その頃、八重樫は太川に連れられ、受験先の高校を訪れていた。喘息が自己管理できる状態にまで回復していることを太川が告げると、校長は、八重樫の受け入れを許可し、受験をがんばるようにと励ます。帰り道、「俺だけがよくなっていいのかな」とこぼす八重樫に太川が言う。
「和田は必死に闘ってるのにあなたが逃げてどうするの?」

病室でじっとしているのが我慢できない石原。桜山に止められているのにも関わらず、授業に出るために病室を抜け出すのだったが…。

 

第8話

石原参太朗(大泉洋)が、授業をしていると、教室に知らない男が入ってきた。石原は、自分のことを病原菌に似ているとからかう男をとりあえず外へと連れ出す。
「オジサン、とりあえず、外出ましょ」

しかし、騒ぎを聞いてかけつけてきた太川(小林聡美)、桜山(上川隆也)達の様子がおかしい。
「石原先生、それは……兄です」
彼が、アメリカに行っていた、のちに院長になる予定の桜山の兄、幸一(羽場裕一)だった。

幸一は桜山と七瀬(香椎由宇)に、近々この病院に戻って院内改革を行うと断言する。まずは最新の医療設備を設置するために、院内学級の閉鎖を命ずる幸一。困った桜山は、院内学級の閉鎖を心配する石原達に、心配ないとつい嘘をついてしまう。それでも不安な教師達だったが、石原は、一人張り切って、幸一に院内学級の素晴らしさを自分が伝えてみせると宣言し、無理やり八重樫(神木隆之介)、田中(高良光莉)との授業を見学させたりする。

そんな中、和田(須賀健太)の病気は進行していた。欠席している和田の病室へ出張して授業を行う石原。ところが、途中で呼び出され、幸一の口から院内学級の閉鎖を告げられる。
「ちょっと待ってください! 子供達が勉強して喜んでいたの、知ってるでしょう!」
はっきりしない態度の桜山にも怒りをぶつける石原。しかし、幸一から「君は明日から来なくていい」とクビにされる。

 

第9話

教師をクビになってしまった石原参太朗(大泉洋)と、太川絹(小林聡美)、は、あと一ヶ月、院内学級が閉鎖されるまで、生徒のためにできる限りのことをしようと誓い合う。

七瀬(香椎由宇)は、和田(須賀健太)の病状は依然深刻なままだと桜山(上川隆也)、幸一(羽場裕一)、石原、太川に報告する。石原のベッドサイド授業も難しいらしい。幸一は、緩和治療も視野に入れて、医療方針を見直したほうがいいと忠告するが、七瀬は「私はあきらめません」と強く言い返すのだった。

そんな中、和田の病室に石原と八重樫(神木隆之介)がやってくる。二人は和田を冗談でなごませようとするが、突然和田の気分が悪くなる。「明日また来るから」と言う石原に、「明日なんて言わないでよ」と怒る和田。
「だって明日もう授業受けられないかもしれないんだから」
その言葉にショックを受けた石原と八重樫は…。

 

第10話

クリーンルームで意識の回復しない和田(須賀健太)に、必死で授業を続ける石原参太朗(大泉洋)。

一方、八重樫(神木隆之介)は退院が決まった。

太川絹(小林聡美)によれば、退院する生徒には、いつも院内学級の卒業証書をおくっているのだという。教師達が、八重樫に渡す卒業証書を作っているのを見た石原は、院内学級閉鎖を目前にした生徒全員のために何かできないかと考えるが…。

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