第1話
2014年1月15日放送
母親の涼香(酒井美紀)が事件を起こして警察に逮捕されてしまったため、一軒の児童養護施設に預けられることになった少女・真希(鈴木梨央)。真希は、児童相談所職員の叶(木村文乃)から不気味な風貌の男・佐々木(三上博史)に引き渡され、“コガモの家”という名の施設に連れて行かれる。佐々木が施設長を務めるコガモの家は、不穏な雰囲気を漂わせる場所。そこで真希は、3人の少女と出会う。みんな、それぞれの事情で実の親と暮らせなくなった子供たちだった。
子供たちは本当の名前を名乗らず、あだ名で呼び合っていた。ピアノが上手なピア美(桜田ひより)、家が貧しいボンビ(渡邉このみ)。そして、ポストと呼ばれる少女(芦田愛菜)。圧倒的な存在感を放つポストは、子供たちのリーダー的存在でもあった。ポストは、真希がコガモの家に来た事情を知っていながら、気遣いのない言葉を投げかける。そんなポストに、真希は反発するのだった。
そんな中、ポストを引き取りたいと希望する夫婦が現れる。子供と里親の縁組みが決まるまでには、何度かその家庭で過ごしたりしながら本当に家族になれるかどうか見極める“お試し”の期間があった。ポストは、その夫婦の家で“お試し”として過ごすことに。里親候補は、細貝(西村和彦)とその妻・晴美(櫻井淳子)。細貝夫婦は裕福で、理想的な里親のようだった。
良い里親に引き取ってもらって新しい家族と幸せになりたいと願う子供たちに違和感を覚える真希。それが本当に求める幸せなのか、と。真希は、ただ一人、涼香が自分を迎えに来てくれると信じていたが…。
第2話
2014年1月22日放送
ポスト(芦田愛菜)らコガモの家の子供たちは佐々木(三上博史)から、新しい里親候補の資料を見せられる。ピアノを弾かせてもらえるような家に引き取ってもらいたいと願うピア美(桜田ひより)は、里親候補の中から一組の夫婦を選ぶ。そしてパチ(五十嵐陽向)も、里親候補のもとへ行くよう佐々木に命じられる。ピア美とパチは、里親候補の家へ“お試し”に行く。パチと母子の様に接してきたポストは戸惑いを感じるが、パチの幸せを願い、送り出そうとする。
そんな中、ピア美は、同級生の蓮(藤本哉汰)から誕生会に誘われる。蓮は育ちが良く気品あふれるイケメンの御曹司。蓮のことを好きなピア美は、舞い上がる。しかし、誕生会は里親候補宅でのお試しと同じ日。ドンキ(鈴木梨央)はピア美に押し付けられ、代わりにお試しに行くことになる。
初めてのお試しで、緊張するドンキとパチ。パチを迎えた安田家は子供がなく、優しい夫婦だった。妻の美智子はパチを気に入り、パチも美智子になつく。
ドンキは、川島という夫婦のもとへ向かった。川島夫妻と楽しい時間を過ごしたドンキは、彼らの子供としてうまくやっていけそうな手ごたえを覚えるのだったが…
一方、安田家での生活に慣れていくパチだったが、いつも抱いている空のシャンプーボトルを手放さない。美智子は、そのことが気にかかる。シャンプーボトルの匂いは、パチの母親の匂いでもあった。美智子は叶(木村文乃)から、パチの背負う悲しい過去を聞かされる。パチがシャンプーボトルを手放さない理由を知った美智子は…
第3話
2014年1月29日放送
来年にはコガモの家を出ていかなければならない17歳のオツボネ(大後寿々花)は、条件の合う里親候補がなかなか見つからず悩んでいた。そんな中、年齢性別不問で子供を引き取りたいという里親候補が現れる。条件はただ一つ、星座が射手座であることだけだった。
コガモの家で該当するのはポスト(芦田愛菜)とオツボネで、二人が里親候補の家へ“お試し”で行くことに。これが最後のチャンスかもしれないオツボネは、必死だった。
里親候補の吉田家を訪れたポストとオツボネ。二人を出迎えたのは家政婦だけで、吉田夫妻の姿はなかった。ポストとオツボネは吉田夫妻に挨拶するため、ある部屋へ連れて行かれる。そこには2台のパソコンがあり、モニターに夫の正一郎と妻の弓枝がそれぞれ映っていた。弓枝は有名な占星術師で、正一郎は国際弁護士。二人とも仕事で忙しく各地を飛び回り、家に戻れないのだという。
二人の間にはアズサ(優希美青)という実の娘がいた。アズサは足が不自由で車いすを使う少女。吉田夫妻は、アズサの姉妹として話し相手になってくれる子供を探していたのだ。しかし、アズサはポストとオツボネに、姉妹などいらないと言い放って拒絶。ある理由で大金が欲しくてたまらないオツボネは落胆。
一方、ポストはアズサのもとに通い始める。アズサは、両親と顔を合わせることもなく孤独な暮らしを送っていて…。
第4話
2014年2月5日放送
アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットのような理想の夫婦に引き取ってもらうのを夢見て、いつも妄想ばかりしているボンビ(渡邉このみ)。佐々木(三上博史)は、ボンビに“お試し”に行くよう命じる。
ボンビはコガモの家に来て長かったが、今まで一度も“お試し”に行ったことがなかった。経済的な理由からボンビを手放した実の両親がお金を貯めて、いつか自分を迎えに来てくれると信じていたのだ。現実を見なくてはならないと目覚めたボンビは、初めて“お試し”に行こうと決心する。
ボンビが向かったのは、自転車屋を営む酒井家。朗らかな夫婦に迎えられ、ボンビも楽しく過ごしていたものの、食事中に気を失って倒れてしまう。そして、再びボンビは自分の世界に閉じこもる。そんなボンビにポスト(芦田愛菜)は「生みの親なんか忘れろ」と言い放つ。
ボンビを心配するドンキ(鈴木梨央)は、ボンビの生みの親と連絡を取れないかと佐々木と叶(木村文乃)に頼む。すると、佐々木は意外な事実を口にするのだった。
自分の無神経な言葉がボンビを傷付けたと感じたポストは、なぜボンビが酒井家で倒れてしまったのかを確かめようと、ボンビの代わりに酒井家へ“お試し”に行くことに。しかし、穏やかで温かい酒井家での暮らしの中に、ボンビを刺激するようなものは見当たらない。
さらにポストは、叶、ロッカー(三浦翔平)、パチ(五十嵐陽向)とともに、ボンビがコガモの家に来る前に住んでいた場所へ向かい…。
第5話
2014年2月12日放送
ピアノへの情熱を抱き、いつも学校の音楽室でピアノを弾いているピア美(桜田ひより)。ポスト(芦田愛菜)たちも、よくピア美の練習に付き合わされていた。ある日、ピア美がピアノの練習をしていると、見知らぬ女性に声をかけられる。彼女はピア美に一度演奏を聞かせて欲しいと頼む。ピア美は自信満々でリクエストの曲を披露する。
その頃、パチ(五十嵐陽向)は、山口という夫婦の家へ。尻込みするパチを、山口夫妻は温かく迎える。しかし、コガモの家に戻ってきたパチは、なぜか元気がない。ポストは、パチの様子が気にかかる。
一方、ドンキ(鈴木梨央)は、以前断った川島(松重豊)と美鈴(大塚寧々)夫婦の家へ再び“お試し”に行くことに。川島夫妻がもう一度自分を求めてくれていると思い、喜ぶドンキだったが…。
ピア美は音楽の教師から、日本で一番有名なピアノコンクールの予選に出場しないかと誘われる。ピア美に演奏を聞かせてほしいと頼んだ女性は、音楽大学の教授・みどり(高橋ひとみ)だった。そのコンクールの審査員を務めるみどりがピア美のピアノを気に入り、コンクールに推薦してくれるのだという。
全国大会に出場できる上位入賞を目標に、コンクールに向けて張り切るピア美。彼女は毎晩、学校の音楽室に忍び込んで練習に励み、ポストも付き合わされる。
ピア美には、コンクールに出る目的がもう一つあった。自分がコンクールに出場すれば、そのことを知った実の父が見に来てくれるのではないかと期待していた。ポストはピア美から父親の写真を見せられ、もしコンクールの最中に姿を見かけたら引きとめておいてほしいと頼まれる。
コンクール当日。ポストは、会場にピア美の父親が来ていないかと探すが…。
第6話
2014年2月19日放送
里親候補の川島(松重豊)と妻の美鈴(大塚寧々)にどうしたら気に入られるのか、悩むドンキ(鈴木梨央)。ドンキからそんな悩みを打ち明けられたロッカー(三浦翔平)は、彼女を温かく励ます。
ある日、ロッカーはドンキに頼まれ、川島家の水回りの修理をすることに。ドンキとロッカーは川島家から帰る途中、もめている若い夫婦を見かける。妻は夫に殴られそうになり、おびえていた。その様子を見たロッカーは豹変して、警察沙汰になってしまう。ドンキはショックを受け、ピア美(桜田ひより)とボンビ(渡邉このみ)も動揺。一方、ポスト(芦田愛菜)は、ロッカーが暴力を振るったのには何か理由があると考える。
まもなく、ロッカーがコガモの家に戻ってくる。しかし、ポストとオツボネ(大後寿々花)以外の子供たちはロッカーに不信感を抱き始めてしまう。
そんな中、ボンビは、佐々木(三上博史)と叶(木村文乃)がロッカーについて話しているのを聞いてしまう。二人の話は、ロッカーが施設に入った理由を語り、その内容は衝撃的なものだった――
それでもロッカーを信じようとするポスト。
寄り添うポストに、ロッカーはその口を開き……
第7話
2014年2月26日放送
ポスト(芦田愛菜)たちの担任教師が産休に入ることになり、新しい担任・朝倉(吉沢悠)がやってきた。そんな中、ロッカー(三浦翔平)とスーパーに行ったポストは、買い物をする朝倉と出会う。朝倉は、病気の妻に代わって家事をしているのだった。
コガモの家に、東條(城田優)夫妻が訪れる。美しく裕福な東條夫妻に自分を選んでもらおうと張り切るコガモの家の子供たち。しかし、東條夫妻が引き取りたいのは男の子だと知っているボンビ(渡邉このみ)は、沈んでいた。子供たちと面会した東條夫妻だったが、子供を引き取る決断には至らず…
東條夫婦が帰ろうとしたそのとき、一人の少年が現れる。それは、髪を切って男の子の変装をしたボンビだった。男の子のふりをしたボンビは東條家に通い、東條夫妻と楽しく過ごすようになる。
ドンキ(鈴木梨央)は、オツボネ(大後寿々花)とともに香織(鈴木砂羽)に会いに行く。香織の夫が佐々木(三上博史)ではないかと告げるドンキ。しかし、香織は「夫は警察庁のエリートのはず」と言って信じようとしない。その後、香織は、彼女が働く弁当屋の前に止まっている車に気付く。そして、車の中にいた佐々木を見つけ…
一方、ポストは、妻の面倒を見ている朝倉を手伝うため、ピア美(桜田ひより)を連れて朝倉の家へ行くことに。朝倉は、幼い娘を亡くしていた。部屋の片づけを始めたポストは、子供部屋で眠っている朝倉の妻・瞳(安達祐実)を見かける。目を覚ました瞳はポストに、亡くなったはずの娘の名前を呼びかけて…
第8話
2014年3月5日放送
ポスト(芦田愛菜)は朝倉(吉沢悠)の家に通い、ポストを亡くなった自分の娘・愛と呼ぶ瞳(安達祐実)と共に日々過ごしていた。瞳を「ママ」と呼ぶポスト。彼女の中で一つの幸せが流れ始める。
そんな時、ドンキ(鈴木梨央)が突然腹痛を訴え、病院に運ばれる。大事には至らずに済んだものの、ポストは、ドンキに精神的な異変が起こっていると感じていた。ポストにより暴かれる、ドンキのその真意とは…
ピア美(桜田ひより)がピアノコンクールの全国大会に出場することになり、ポストたちも応援に行く。同じころ、コンクールの予選にも来ていたピア美の父(別所哲也)も、再び会場に来ていた。彼は佐々木(三上博史)に、この街から離れて二度とピア美に会うつもりがないと打ち明ける。本番直前、ピア美はポストから、予選にピア美の父が来ていたことと、今日もきっと来ているはずだということを知らされる。ピア美は、父がすぐそばにいると知り…
一方、ドンキは、川島(松重豊)、美鈴(大塚寧々)夫妻と本当の親子のように過ごすようになっていた。幸せを感じる中、実母の涼香(酒井美紀)がコガモの家に現れ…
全ての歯車が今動き始める…
第9話
2014年3月12日放送
ポスト(芦田愛菜)は瞳(安達祐実)のために、彼女の亡くなった娘・愛として朝倉(吉沢悠)の家に通い続けていた。ある日、コガモの家にポストを送り届けた朝倉は、佐々木(三上博史)と対面。佐々木は、ポストが朝倉家に通っている理由を聞かされる。
ドンキ(鈴木梨央)と川島家の縁組が決まったのをはじめ、コガモの家の子供たちは新しい人生の第一歩を踏み出そうとしていた。ピア美(桜田ひより)は実父と暮らすことになり、転校が決まる。この先、もうピアノを弾く機会はないかもしれないと万感の思いを込めて音楽室のピアノを弾いていたピア美の前に、みどり(高橋ひとみ)が現れる。
コガモの家に、東條(城田優)夫妻が再びやってくる。ボンビ(渡邉このみ)を養子にしたいと迎えに来たのだ。夢にまで見た“ジョリピ”との生活が現実になるにもかかわらず、ボンビはなぜか「行きたくない」と部屋に閉じこもってしまう。一方、ポストは、瞳を本当の母として愛するようになっていた。それゆえに、これまで感じたことのなかった新たな想いを抱くことに…佐々木は、ポストが朝倉夫妻の子供になるのはお互いの幸せにつながるかもしれないと考え、ポストと朝倉家の縁組の話が進む。朝倉家に辿り着く佐々木。そこで取る決断とは…
ポストにとって真の幸せとは何か?
ポストは幸せをつかむことができるのか!?