January 24, 2000

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海洋科学技術センターは、1969年から1973年まで「人間は海中で暮らすことができるのか?」という実験もやっています。

<シートピア計画>といって、静岡県田子沖の水深30メートルから60メートルのところに海中居住室を設置して、その中で人間が居住する試みです。写真は、その海中居住室。この海中居住室の中は、外から海水が侵入しないように高い圧力に保たれています。
そんな高気圧の中で、どうやって暮らすのか?
実はこの居住室の中は、ヘリウムと酸素の混合ガスが充満していて、人はそのガスを吸って暮らします。呼吸をするたび、このガス成分が体内に溶け込んで、最後には飽和し、長時間の高気圧下に滞在することができるようになる・・・というわけです。ちょっと難しいけど、これを飽和潜水といいます。

写真の居住室には4人の人が1ヶ月間、海底で生活できる設備が整っていたとか。でも、ヘリウムガスを吸ってるわけだから、みんなドナルドダックみたいな声で話さなければいけません。

一方、「海のオーロラ」の掘削基地の内部は大気圧に保たれていて、人は陸上と同じように生活しています。そのかわり、基地は深海の水圧に耐えられるだけの耐圧壁でできています。ただ、この壁が壊れると、基地は水圧でペチャンコになっちゃうけれど・・・。

インターネット係長
kakaricho@ntv.co.jp

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