元メジャーリーガー岩隈がブルペン投球!8年ぶりに復帰した日本球界で原監督への思い…巨人入団の覚悟
沖縄キャンプも残すところあと2日となった2月27日。各選手が生き残りをかけ、最後のアピールや調整を続ける中、メジャーリーグのマリナーズから巨人に加入した岩隈が、ブルペンで初めてキャッチャーを座らせて投球した。
その球を受けたのは、今季からキャッチャーに復帰した阿部。笑顔でコミュニケーションを取りながら投げ込みを行ない、充実の表情でトレーニングを終えた岩隈にインタビューを行なった。
Q. 今日、ブルペンに入りましたがどうでしたか?
岩隈 しっかり投げられたというか、阿部さんに受けてもらえて原監督も見ている状況でしたので、すごく緊張した雰囲気の中、すごく緊張感を持って投げられたかなと思います。
Q. 投げる前、阿部さんと楽しそうな笑顔が見えましたが、緊張感をほぐしてくれたのですか?
岩隈 そうですね。楽しく投げられたというか、最初に阿部さんが受けてくれるというのは嬉しかったですね。最初は笑顔でいきましたけど、座るとなった時にはみんなも投げていましたし、緊張感のある中でやれたかなと思います。
Q. キャッチャーを座らせて投げるのは今日が初めて?
岩隈 そうですね。ただ、個別では少し投げてはいました。
Q. 原監督の前で投げたというのは、違いましたか?
岩隈 そうですね。緊張して投げたというか、今出来る自分のやってる状況をしっかり見せることが出来ました。こういう状況で、今やっていますという感じですかね。
Q. 今日の時点で、想定していた仕上がりと現状はどうですか?
岩隈 想定と比べて、少し僕の中ではちょっと遅れているなという気はしています。ただ、しっかりと段階を踏んでここまで来られているので、遅れてはいますが、慌てずに自分のやるべきことをしっかりやりながら、ここまで来られたかなと思っています。
Q. 今後の実戦の予定は?
岩隈 まだはっきりと出てないですし、まだわからない部分ではあります。今日の段階では、ある程度見えてくるものもあったので、3月後半、4月最初くらいには、いけたらいいなという風には思っています。
Q. 肩の状態はどうですか?
岩隈 完璧とはまだ言えないですけど、状況としては少しずつ良くなっていってます。今日のブルペンの感じをまたこれからどんどんあげていければ、実戦も早く入っていけるのではないかと思います。
Q. ジャイアンツのユニフォームは慣れましたか?
岩隈 そうですね、慣れてきましたね。
Q. 若いピッチャー陣とコミュニケーションを良くとられていますが、若いピッチャー陣をどう見てますか?
岩隈 すごくいいものを持ってる選手がたくさんいるなという風に感じています。若い選手たちも積極的に「どうですか?ああですか?」という感じで色々と聞いてきてくれるので、僕が伝えられることをどんどん伝えていきながらと思ってます。若手の練習にも付き合って見させてもらって、少しアドバイスをしたり、話をしたりさせてもらっています。
Q. 鍬原投手とよくコミュニケーションをとっているように見えますが、かわいがっている部分はありますか?
岩隈 鍬原だけじゃないですけど、みんな本当に聞いてきてくれるので、惜しみなく出して答えています。その中で、特に鍬原は投げ方を見て、スライダーの曲がりとか、カットボールを投げるので、「握りをもうちょっとこうしてみたら」とか、「こういうのもあるよ」という形でアドバイスしてみたり、そんな感じです。
Q. 宮本コーチや水野コーチがいる中、円陣で岩隈投手が話しをする機会がありますが、どうですか?
岩隈 水野さんが「若手にひとこと言ってあげてくれ」と言ったこともありましたし、僕も見させてもらったので伝えること伝えて、相乗効果が生まれればいいなと。若手が底上げじゃないですけど、どんどん成長していってくれればと思います。その中で、僕も一つのライバルというか、挑戦する意味でもいい刺激になります。しっかり後輩たちを見ていきながら、僕の出来る限りのアドバイスできたらと思うので、コーチも認識した上でやらせてもらい、ありがたいという気持ちで楽しくやっています。
Q. 巨人入団を決断した理由はなんですか?
岩隈 原監督が就任されるということで直接お電話貰って「一緒にやらないか」ということで熱いお言葉をもらいました。その中でジャイアンツのユニフォームを着るという覚悟を決めるというか、新たな挑戦者としてやりたいなという気持ちがありました。今の状況からするとチームに少し迷惑をかけているかもしれないですが、僕の中ではしっかりとした気持ちを持ってこのシーズンをやりきるという思いでいます。
Q. 入団会見で原監督が第三の野球人として期待をしていると言っていましたが、今後に向けての強い思いはありますか?
岩隈 8年ぶりの日本球界復帰ということでジャイアンツというチームでやらせてもらえる以上、自分自身も覚悟をもってやらなきゃいけないと思っています。ジャイアンツというチームは常に強いチームであって、優勝していかなくてはいけないチームだというのを、僕がパ・リーグにいた頃から、そう見てました。ファンの期待もあるので、その期待に応えられるようなプレーをしていかなくてはいけないと思っています。しっかりとチームに貢献できるように、今からとにかく準備をして、戦っていきたいなと思っています。
Q. WBCで原監督と一緒に戦われましたが、原監督はどんな存在ですか?
岩隈 今の環境はすごく伸び伸び選手たちにやらせてくれている状況で、(原監督は)見守ってくださるというか、そういう思いを感じます。でも、グラウンドでプレーする以上は、集中して厳しくという姿勢を見て伺えるので、チームも引き締まってやれてるという風に思います。一声でチームが変わる監督だと思っています。
Q. ボール・マウンドの違いどこまで調整できていますか?
岩隈 ボールに関しては、今までの感覚とまた違うというか、戻さなきゃいけない。なんとなくボールも小さく感じるし、滑りはしないですけど、足の感覚やマウンドで投げて踏み出してリリースする感覚というのを早く戻す。そういったものを試行錯誤しながら今やっている状況ではあります。
Q. マウンドに関しても?
岩隈 一緒ですよね。その辺も投げていきながら、ちょっとずつ合わせていくという風に思って、練習しています。
Q. メジャー経験で、何が一番の財産になりましたか?
岩隈 どれも財産になってきたと思うんです。経験として自分自身の財産になってきたと思いますけど、やっぱり野球をやる上でメジャーで感じたのは、選手間のリスペクトであったり、いかにどう楽しくプレーをするかということ。目標をしっかり掲げながら、自分の中でどう楽しくプレーをしていけるかということをメジャーの中で学んだと思います。
Q. セ・リーグだと打席に立つ可能性がありますが、打席に立つといつ以来ですか?
岩隈 メジャーでも交流戦で立ったことがあるので、3、4年ぶりくらいになると思うんですけど、得意ではないです。ただ毎日キャンプ中も、バント・バスター・バッティングを練習しています。プロ20年目にして初めてなので、楽しく今までやったことないことも、しっかり挑戦しながら頑張っています。
Q. 今後の目標は何ですか?
岩隈 優勝を目指して戦っていきたいなと思います。その一員としてチームに貢献して頑張りたいと思いますし、このジャイアンツで、日本一歴史のあるチームでユニフォームを着させてもらっている以上、結果を残したいと思っています。とにかく出来ることをやって、このチームで長くできたらいいなと思っています。
Q. 目標を一言お願いします。
岩隈 ジャイアンツも何年か優勝から遠ざかっていることもありますし、原監督もまた戻ってきたということで、僕もこのジャイアンツのチームの一員として、とにかくチームに貢献できるように精一杯頑張って、優勝を目指して頑張りたいと思います。