応援スタイル発祥の地はあの球団!~プロ野球応援の古今東西
トランペット部隊が選手別の応援歌を奏で、外野席のファンがそろいのフレーズを叫ぶ。と思えば、グラウンド整備時にはジェット風船が一斉に飛ぶーーおなじみとなった、伝統的なプロ野球の応援スタイル。この応援はいずれも、ある球団のファンから始まったといわれている。
広島だ。まずは集団でトランペットを吹くスタイル。1978年、旧広島市民球場では4月22日巨人戦から広島経済大学の学生数人が本格的に“トランペット軍団”として応援を開始した。ジャズバンドをやっていた学生が山本浩司外野手(当時)のファンクラブ会長から誘われたもので、コンバットマーチ、本塁打の際にはファンファーレなどバリエーションを増やすうち、観客からリクエストも入るように。その後、山本専用の応援ソングをつくり、「選手応援歌」の元祖にもなった。
由来は阪神のイメージが強いジェット風船も、実は広島ファンが発祥だという。もともとは70年代後半から80年代初頭、ある広島ファンが大阪市内でジェット風船を見つけ、球場で飛ばしたことが最初といわれる。阪神では85年優勝時には場外で風船を買ってきたファンが飛ばすようになり、84年には本格化。甲子園球場内で売られるようになった時期は90年シーズン途中だという。
鳴り物よりもフレーズの合唱を重視するスタイルは、95年にバレンタイン監督が就任したロッテ。海外スポーツの応援スタイルを研究して新路線を打ち出し、合唱と手拍子に指笛が交じるスタイルは当時新鮮だった。黒いタオルを振り回す方法も他球団のファンへ波及し、応援方法として全国的に浸透している。
現在はSNSの発達で、世界中のスポーツが同時に共有できる時代。メジャー流、サッカー流、はたまたNFL流など、新たな流儀を取り入れた応援が出てくるかもしれない。
<次回のFun! BASEBALL!! プロ野球中継2018>
6月26日(火)18:00~ 広島 – 巨人 BS日テレにて生中継