ただ体重を計って座るだけ、待つ事2分。
結果は、達也の体内の放射線量は、問題ない自然な値。
だが、長谷川さん曰く、この装置はあくまで簡易的な物で、周辺の空間線量やシートに付着した放射性物質も同時に計測してしまう。
長谷川さん「値に誤差が出るのが簡易式の問題点」
まして内部被ばく量が少ない日本では正確に検出するのは難しいという。
ただ、こういう活動により、子供たちに意識させることが一番重要ともいう。
それは、実際子供たちに会った時にも感じられた。

道中に出会った子供たちは今日、学校がお休みだと言う。
ベラルーシは、気温が-25℃以上で臨時休校となる。
今年は大寒波、寒さでの臨時休校は6年ぶり。
彼らは放射能について、学校で授業を受けていると言う。
さらに、森には近づかないよう、教えられているとも話した。
恐れ続けるのでなく、知って正しく向き合う姿勢。
そして、明るく過ごす酪農家とも会った。
ユーリー・シュピレフスキーさんは、
牛6頭にヤギ8匹、豚92頭を飼育する経営酪農家。
達也は放射線対策に有益な方法があると聞き、そこを訪ねた。

その方法とは、プルシアンブルーと呼ばれる一般的な紺色顔料を使う。
これを牛のエサに混ぜて与えることで、胃の中のセシウムを吸着し、排泄を促す効果で、牛の内部被ばくを防ぐと言う。
シュピレフスキーさんは試行錯誤しながら牛に与える適量を見つけた。
そして、牛乳に含まれる放射線量を減らすことに成功し、今では国から優良農家の表彰を受けている。
現在日本では、この方法の安全性が確定されたわけではなく、複数の研究機関が、主に水や土壌からの除染用途として検討中。
シュピレフスキーさん「日本も立ち直れるはず。大丈夫だからあきらめないで」
最後には少し勇気をもらいました。