そんな漆を農家さんに調理して頂く。
適度な大きさに割った漆の木を、湯を沸かした鍋に入れ、その煮汁を小麦粉と混ぜ、練り込んで麺にしていく。
調味料に使うのは、ここにも漆を浸けた漆醤油をスープに加える。
さらに、漆の樹液も少量入れて、仕上げに鶏肉を投入。
もともと薬性と毒性を併せ持つ漆を鶏と組み合わせると、毒性の方が中和され、薬効だけ享受できるという。
そうして出来上がった、原州の伝統料理“オッタカルクッス"。
太一「美味しいけど、鉛筆をかじったような後味…?」
一方、長瀬は山西省・黄土高原の農村で最古の麺作り。

脱穀を終え、製粉した粟に水を加えて軽くこねる。
コシがなく、まだ柔らかい程度で終了。
その生地を手のひらでこすり合わせ、細く短い麺に成型。
雑穀の麺は茹でるとボロボロに崩れてしまうため、蒸して作る。
そして、4000年前から食べられていた麺のルーツ“粟面(スーミェン)"が完成。
長瀬「僕らの食べてる麺の原点がこれ」
麺にかけるのは、村では欠かせないトマトソース。
古の味、4000年の時を超え、味わう。
長瀬「コシも弾力も無い、粘り気のある芋って感じ。中国の麺って言われなかったらヨーロッパな感じだな」
まだ出会っていない未知の味わい求め、麺の旅は尽きない。
そして、麺の道はヨーロッパへ・・・