2本の噛み合わせは、まずまず。
この段階では、まだ隙間があるが、最後に中央の穴に栓を打ち込む。
尾谷さん「(栓が)台形になっとるやろ」
達也「栓を入れる(打つ)と抜けないってことですよね」

金輪継ぎの仕上げには“込み栓"と呼ばれる台形の栓を打ち込む。
すると、材木は左右に押し広げられ、隙間なく噛み合っていく。
そして、10年ぶりの金輪継ぎは、尾谷棟梁も認める上等の仕上がり。
これでようやく、足りなかった1本も確保。
1日がかりで、舟屋に使う6本の長柱が揃った。

大工仕事を一段落し、島の南側の岩場で食料調達するのは達也と長瀬。
春になり、海水の温度はかなり上がっているが、目に付くのは岩礁に張り付く貝の群れ。そして、
達也「教訓として、火を通せば大抵のものは食べられる」
やけに自信満々で獲るのは“ムラサキイガイ"。
いわゆるムール貝だが、火を通しても天然物には中毒の危険がある。
そんなこととは露知らず、貝の中身を確認し、
達也「意外と中身がないな」
と、思わぬ理由で食べずに済んだ。

そして、長瀬が見つけたのは“フジツボ"。
長瀬「フジツボ食べられますよね?」
確かに食べられるが、貝類ではなく、エビやカニの仲間。
青森県では養殖もされ、旬は6月〜10月。
長瀬「(フジツボの)裏側が吸盤みたいになってる」
殻の中には爪のようなものがあり、そこに身がついているというが、一体どうやって食べるのか?
さらに、岩礁の窪みに謎の白い潮だまりを発見。
貝類の精子の可能性もあるが、定かではない。