DASH村で古民家を自分たちの手で移築。
建て直す柱が、腐って真っ二つに折れてしまったとき、別々の材木を繋ぎ合わせる伝統の技“継ぎ手"で、柱と柱を繋ぎ合わせ、新たな1本の柱として生き返らせた。
その経験を活かし、4.5mの材木に足りない分を継ぎ、5mの新たな柱に。
継ぎ足す材木は、同じ椎の柱、太さも近いものを選ぶ。
先端は腐っているが、使える箇所を切り取って活用。
尾谷さん「(継ぎ方は)“金輪継ぎ(かなわつぎ)"がええわ」

最も強い継ぎ手のひとつと言われる「金輪継ぎ」。
縦・横・ねじれ、あらゆる方向からの力に強いが、その加工は複雑。
同じ形の材木を2本、組んだ時には隙間があるが、間に栓を打ち込むほどにキツく噛み合う仕組み。
長野県の松本城などにも使われる、何百年も前から日本に伝わる技術。
実は達也にとっては、2度目の金輪継ぎ。
初めては、10年前のDASH村で役場を建て直すのに使った。
この継ぎ手、やり方は身体が覚えているはず。

とはいうものの、硬く太い椎木は加工が難しいうえ、1本しかない貴重な材木、失敗はできない。
しかし、ノミを打つたび、感覚を取り戻していく達也。
丁寧な作業で、まずは1本、長い方の材を仕上げた。
さらに、同じ形の加工が、もう一本必要となる。
ここから達也は、一言も発せず作業に没頭すること5時間。
ついに、強さを生み出す複雑な加工の柱、2本が完成した。
達也「久々に継ぎ手(加工)やって緊張した」
あとはしっかりと噛み合うかどうか。