8月4日

水車は生き物です。
それまで眠っていた巨大な物体に水を注ぐと、その瞬間に、力強い命が宿り、おもむろに動き出してとてつもないエネルギーを創りだします。
ついに水車小屋が完成しました。
溜め池の脇の水門を開けると、水は約70メートルの草の上の水路を伝い、水輪の上に注ぎ、水輪は水しぶきを上げながら、ガタン、ゴロン、と勢いよく回りだします。そして、水輪の軸は、回転するごとに羽根を伝って杵を持ち上げ、杵はぺったんぺったんと、臼をつきはじめます。
これはまさにからくり。
最初、ただ杵で玄米をつくだけで、本当に精米できるのかと思っていましたが、ちょっと目を離しているうちに、ちゃんと糠が取れて白米になっているのです。
これまでオブジェであった水車が、ついに稼動しはじめました。

さて、水車の魅力は、その仕事っぷりだけではありません。
飛び散った水しぶきに光が当たった瞬間、夕暮れ時の茜色のシルエット、茅屋根越しに仰ぐ青空・・・。かっこいいので、ずっと見ていても飽きません。天気によって、時間によって、角度によって、気分によって、様々な表情を見せてくれます。

命が宿ったDASH村の水車。
この夏、妙に涼しく感じるのは、この水車のせいかもしれません。












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